グリーンマイル スティーブン・キング 新潮社(ハードカバー)
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満足度
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あらすじ
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主人公ポール・エッジコムの働く死刑囚監房にやってきたのは2メートルの大男ジョンコーフィー。
彼には人を「癒す力」があった。そのコーフィーがコールドマウンテン刑務所で過ごした日々を描いた映画の原作。
映画ではあまり描かれなかったポールの現在の暮らしも織り交ぜながら、夢と現のように過去と現在を行き来して物語は進む。
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感想
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癒しの力・・なんて物を持ったために自身は決して幸せになれなかったコーフィーの哀しみと、ポールの職務としての「殺人」に対して抱く哀しみ。
二人の哀しみ=愛が全編にあふれ叙情豊かな美しい物語になっていると思う。
「癒す力」は物語の中で効果的に生きていて物語にミステリータッチを加味する事で飽きさせない、長さを感じさせない。
登場人物もとても魅力的に描かれていて(1人か2人か3人を除いて)みんなダイスキになること間違いなし!
魂の深いところで確認しあう事を「出逢い」と呼ぶなら、グリーンマイルの登場人物たちはコーフィーと真の意味で出会ったといえるだろう。
出逢いの後には必ず別れがある。真の意味で出会えばそれだけ別れも辛くなる。
その辛さを「死刑」という残酷な形で味わう過程の中で起こる様々な出来事が、読むものの心を捉えて離さない。深い感動が待っている。
ところで、読了済みの方へ。どこの部分が一番好きですか?
私はどこが好きでしょうか!?
答えはこちら↓
第一章の「二人の少女の死」の最後。ポールとブルータルがMrジングルズの持っていたクレヨン付の糸車の破片を見つけて二人でこの仕事をやめようと話す場面。
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お薦め度
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★★★★★
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