感想
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お友達のぴょんさまからお借りしました。
キングのデビュー作「キャリー」に続く、記念すべき第2作とのこと。
吸血鬼ものとしては、とってもオーソドックスな仕立てと思う。
まず、こんな事があって、次にああなって、最後はこうなる・・みたいな。
そこにキングらしい情緒豊かな人間観察がちりばめられていて、キング好きには「うんうん、これこれ!!」みたいな、喜びがある。
なんせ、事件が始まるまでは、延々と町の人たちを1章ずつ紹介しているのだけど、まだるっこいと言うよりは、「キング」を楽しめる部分である。
このストーリーを元にして?小野不由美さんが、「屍鬼」を書いたのだとか。
「屍鬼」は、日本独特の湿り気を持った、不気味さと吸血鬼の悲しさ切なさを融合させた秀作だと思うが、こちら本作は、読むだけで「瞳孔の開いた青い瞳と、青いほどに白い肌に耳まで裂けた真っ赤な唇から血にまみれた牙が覗いている金髪の美少女が、窓の外で“開けて〜・・”と呼んでいる様」が、ありありと思い浮かんでくるようだ。
吸血鬼は金髪碧眼が似合うと、再認識したりして。
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