カシコギ 趙昌仁 チョ・チャンイン サンマーク出版
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満足度
お薦め度
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あらすじ
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骨髄性白血病で、入退院をくりかえし苦しみながらの闘病生活をしているタウムと、子供のために全身全霊を傾けて看病する父、チョウの親子の愛情。
自分の父親を「カシコギ」と言う魚になぞらえるタウム。
カシコギの珍しい生態とは・・・。
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感想
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闘病している子供が小学校3年生という事で、私の末っ子も同じ年なのでその分ぐっと来たように思う。
病気はなんにしろ、苦しいものだろうけど、このタウムの症状といったら読んでいるだけで気が遠くなるような辛さなのだ。
それに耐えるタウムの健気さが痛々しかった。
なによりも、この親子の気持ちが通じ合っている様が胸を打つ。
それに比べて母親ときたら・・!!
「あなたが無為に過ごした今日という日は
昨日死んでいったものが
あんなに生きたいと願った明日」
この言葉を肝に銘じなければ、と思った。
惜しむらくは、台詞が翻訳のせいかどうか、授業で英文を訳した日本語、のような硬い感じがしてそれが残念だった。
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