カツドンその入学と卒業
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今を去る事3年前・・。
時は2001年春うらら。
カツドン15歳。
めでたく高校入学の時の事。
3年間の沈黙を破り、今日こそはその時の事を
記憶の許す限り、ここに記したいと思います。
お付き合いくだされば幸いでございます。

その年、我が家は空前絶後の混乱の渦中にあった・・・。

とは、ちょっと大げさだけど、あながち嘘でもない。
なぜなら、
いちご、幼稚園卒園→小学校入学
もんぶらん、小学校卒業→中学校入学
かつどん、中学校卒業→高校入学
という、まさに怒涛のメモリアルイヤーだったのだ!!

各々の卒業(園)式で、それぞれに涙を流しながら3月を終え

(ちなみに、子供たちの中学は私自身の母校
 かつどんの卒業の時、卒業生が歌う歌は
 我らが歌った「巣立ちの歌」という歌で
 自分のときを思い出して、2倍泣けたもんだったのさ)

ドタバタと準備してはの、入学式。
カツドンの高校入学式は、それら一連の行事の中での「おおとり」だった。

入学式というのは、単に式に出ればいいというものではない。
結構たくさんやることがある。
書類だってちゃんと、チェックしてインプットしておかねばならない。
いまでも、アルツな私だけど、当時も十分アルツであった。
そんな私がこの怒涛の一連の行事で何もかも、ソツなくこなせる
わけがない!!!
ましてや、一番最後のカツドンの入学式の時は疲れもピークに達し
なにがなんやら分からない状態だった。
はっきり言えば、意識もモーロー状態だった。

ということで、カツドンの入学式には
お金を持たずに行ってしまった。
もんぶらんも、いちごも、お金が要るような入学式ではなかったというのも理由の一つ。
しかし、高校はそうは行かなかったのだ!
教科書を買って、体操服の料金を払って・・と、
なんと、2万円(覚えてない)ぐらいのお金が必要だった。
結局、カツドンの友達のおかあさんが貸してくださったのだけど、
今でも、その負い目みたいなのは拭い去れない物がある。

しかも、カツドンにはボロカスになじられた・・。
「ナニをやっとるんや!!
 恥ずかしいわ!!
 アホやな!!」
と、散々なこき下ろされようであった。
しかも、カツドン、すっごく真剣に怒ってた・・・。

が、
ぐっと、堪えながら(嘘、腹を立てて怒鳴り返しながらも)
「あんたも、大人になって、子供が3人も一度に入学したら、
 お金ぐらい忘れる・・って分かるわ!!」
と、思ったんだけど
そもそも、こんなシチュエーションになるわけないよな・・・。
しかも、もしも、気持ちがわかるとしたら「おかあさん」になる人だろう。
男のカツドンには、一生このときの私の気持ちはわからないのだろう。
くやしい。

さて、そんなカツドンの紆余曲折の高校時代の中で
いちばんのメインエピソードは、彼女ができた事かな!!
あんな自己ちゅーなヤツに彼女ができるとは
我ら家族にとっては青天の霹靂だった!!
彼女ちゃんがいてくれたおかげで
部活もがんばり(吹奏楽)
彼女が来るとなると部屋も掃除し
ご機嫌がよいときが多くなり
妹たちにも当たりが柔らかくなりもした。
彼女ちゃん様、様!なのだ。
もんぶらんとふたりで彼女ちゃんのことは、神様のように思っている。
彼女ちゃん、本当にありがとう〜(涙)

さて、そんな高校生活が終わり
いよいよ話はその卒業式に・・。

卒業式の当日、カツドンの
「9時半に受付やで」
という言葉に、とってものんびりと支度していた私。
9時に家を出る予定だった。
洗濯やあらいものを普段着のままでこなしてたわたしに
「おかん、もう行くよ。
 俺ら生徒は8時50分集合やで」
と言う。
そのときの時間は8時25分。
今から車で走っても、50分にはギリギリって言う時間だった。

「なんで、もっとちゃんとそういうこと言わんの」
と、怒鳴り倒し・・。
慌てて着替えて・・。
結局、遅刻覚悟でコンビニに寄って、インスタントカメラを買い
(それぐらい、用意しておけよ<カツドン!!)
学校に着いたのは9時15分ごろ。
先生には、
「最後までカツドンやなぁ」と、わけのわからないような
分かったような、コメントがあったそうだ。
わたしもそう思う。
最後の最後まで我ら親子らしかったね(爆)

私はといえば、結局着替えたのが精一杯で
お化粧もしなかった。
まぁいいか〜
だれも、私の事なんか見ないし・・。
と達観(?)し、そのまま式に臨んだ私だった。
かろうじて、口紅と眉毛だけは車の中で描いた。
口紅はともかく、眉毛は描かないとねぇ・・
いくら諦めてると言ってもねぇ・・・

式は、やはり、第1子のこととなると、感動は違う。
こみ上げる物がある!!
これは、下の二人の子達には申し訳ないけど、仕方ない。
なんせ、毎日のように車で送った日々
毎日のように繰り返されたケンカ
心配も手間も、3人の中で一番かけてるカツドン
(本人にそのつもりは皆無だけど)
そのカツドンの高校卒業
感動しないわけがない!!

一番、ぐっ!!と来たのは、式も終わり拍手に包まれての退場シーン。
どうしても、うるうると来るのを止められなかった。
わりと生徒たちの退場コースの近くにいたので
これでは、カツドンに泣き顔を見られてしまう!
(おかん、泣いとんなよ!!恥ずかしいなぁ!!)
(そんな事言われても、泣けてくるやん・・)
(あほやなぁ)
(だってさー)
(卒業しても俺はおかんの
   むすこ・・・!やで!)
(そやな・・・、そやな!)
という、アイコンタクトでの(べたべたな)会話を
シミュレーションしつつ (←シミュレーション好き)
カツドンのクラスの退場を待った。
そして、来た!
カツドンは
私のすぐ横にいた吹奏楽の部活の子達に、
にこやかに手を振り挨拶をして、そのまま退場していった・・。
私なんぞには目もくれず・・
(カ・・・カツドン!!
 おかーさんは、ここよ〜〜〜〜〜・・・
 アイコンタクトは??
 アイコンタクトはぁ〜〜〜???)
しかし、心の声届かず・・・・・
シミュレーションはまったくの無駄になってしまい
式はそのまま「終了!」となってしまった・・・。

さて、この日、寒波が来ていて、みぞれ交じりのすっごく寒い一日だった。
朝、慌てて準備して、お化粧さえしていない私は、もちろん、カイロもコートも、もちろんショールなども持っておらず、スーツの下はタンクトップ一枚、と言う薄着だった。
今思うと、無謀と言うかアホと言うか・・。
式の間中、歯がガチガチ鳴るぐらい寒かった(あたりまえ!)。
式が終わっても、急いで駆け込んだ車の暖房を一番大きくして、
しばらく温まってからでないと運転もできなかった。
車までの道のりの遠かった事!!
ロボットのようにガチガチと 固まった不自然な動きしかできないし!
このときほど、「温泉に入りたい!!今すぐ!!!」
と思ったことは、いまだかつてなかっただろう。
家に帰った私は全身コタツにもぐりこみつつ、式の余韻に浸ったのであった・・・・。

みなさまには、私を反面教師にして
財布や防寒の忘れ物がないように
心する事をお勧めして
この似非ポートを終わります。
ご精読感謝です!

余談・・・
3年前とは違うけど、
今年もダブル卒業、ダブル受験、ダブル入学式(予定)・・
と、またしても、怒涛の春。
今回も、受験等の書類の事で、片方の事ばかりに気をとられてて、
とってもとっても大事な書類をぎりぎりのギリギリまで忘れると言う失態を・・。
「うを〜〜〜〜!!
 これ、明日の消印締め切りやん!!!」
と、気づいた前日の夜の9時過ぎ。
(しかも、たまたま目に付いたから、分かったのであって
 それがなかったら間違いなく、締め切りを過ぎたであろう・・)
あの時血の気がさぁ〜〜〜っと、ひいて行く音は今でも忘れられない。
笑い話で済んでよかった・・・。

忘れたと言えば、もんぶらんの最後の模擬試験も
日にちのインプット間違いで、受け損ねた・・(汗)
「え?
 昨日だったの?
 そんな・・ばかな・・・」
あの時の脱力感と焦燥感も、今でも忘れられない。

みなさんも、私を反面教師にして
書類等の締め切りや、日にちの間違いに
よくよくご注意を!!(笑)

え?受験の結果?
そんな事はアアタ
・・・・・・





















カツドンそのジャイアン振りと巣立ち
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まず。
かつどんがいかに傍迷惑なヤツだったか、
こんな事を書くのは親として不本意だけど
書きたくないんだけど
心を鬼にして書いてみようと思う。

それを語るにはまず、もんぶらんの受難を書くのが一番分かりやすいと思う。

もんぶらんはカツドンによく、漫画の本を貸していた。
というよりも、無理やり借りられていた。
あるとき、自分の漫画を返して欲しくなり、
もんぶらんが兄に「返して」と迫った所、カツドンの返事は
「返した!」
だった。
しかし、もんぶらんは返してもらっていないという。
重ねて「返して」と言うとやはり答えは「返した!!」。
往々にして我が家ではこのような水掛け論が展開される。
たいがい、カツドンがらみである。

どうしても、納得がいかないもんぶらんが可哀想になり
カツドンにはナイショで(分かったら殺されかねない?)
ヤツの留守に部屋に入り、本箱をあさって見た。
すると、そこにはあるではないか!
もんぶらんの漫画どころか、私の本もたくさん。
夫の本もたくさんたくさん。

しかし、とりあえず今はもんぶらんの漫画が先決。
カツドンが帰ってくる前に急いで急いで!
と、サスペンスチックに本を取り返した。

問題はこの後だ。

カツドンは自分の部屋に人が勝手に入ると怒るくせに、自分はもんぶらんの部屋にズカズカ入る。
そして見てしまった。
もんぶらんの件の漫画を・・。

「おい、返せってあんなに言うたくせに、
 結局自分が持っとったんやないか!!」
と、激怒した。
もんぶらんは、まさか本当のことも言えず
かと言って、悪いのはどう考えてもカツドンなのに
この場合、どっちかと言うと
「部屋に勝手に入ったと言う事がばれる」
方が恐ろしく、黙ってカツドンの責め苦に耐えるしかなかった。

しかし、あまりにいつまでも怒ってるので、見かねた私が
「あんたの部屋で見つけた。私も一緒に入った」
と、訴えた。

するとカツドンの答えは
「俺がさがした時は俺の部屋にはなかった」

どこまでも、自分の非を認めないやつ。

ケースその2

もんぶらん、受験も終わり、のんびり洋画劇場など見ていた。
そこに、バイトからカツドンが帰った。
今日の出来事、ゲームのこと
もんぶらん相手に上機嫌で喋りだす。
しかし
もんぶらんは映画を見ているので、カツドンの話は右から左だ。
そして、映画のクライマックスでは「わー」なんて、声も上げつつ見入っていた。
すると、カツドン
「お前!俺の話を聞いてないな!!」
と、怒り出す。
もんぶらんは、この場合非はあるか?
否いなイナ!!
もんぶらん、受難である。

ケース3

カツドンが無理やりもんぶらんをゲームに誘う。
カツドンと一緒にゲームをすると、へたくそだとか、罵詈雑言の嵐なので
もんぶらんはあまりやりたがらない。
この日も、いやいやながら
あまりにカツドンがしつこいので付き合っていた。
が、
結果はやはり・・。
腹立たしさに、もんぶらんが「むっ」として
ゲームを止めて部屋に帰ろうとすると
カツドンが逆切れ。
「おまえ、何で逆切れするンや!!」

おいおい
逆切れはアンタでしょうが・・・。
もんぶらん、やはり受難である。

と、このように、迷惑なカツドンの知られざる実態。
ほんのサワリだけど、垣間見たみなさんは
「ひゃー
 カツドン君って、やな子だね〜
 うちの子供はこんな風にならないように
 気をつけて育てよう・・
 くわばらくわばら」
と思われたのでは?
そのとおりです。





















カツドンそのジャイアン振りと巣立ち
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