続・社外モニターへの道


   1・中間報告?
   2・検証トラック事故

essay top



      1・中間報告?      
モニターの仕事は、指定された番組を見て、感想を書いて期限までに投函する事。
月に番組は3〜5本。
これで、ありていに言うと報酬は月に1万円だ。
(テレビ局のHPにも、金額は出ているので隠さなくても良いでしょう)
この金額を安いと見るか?高いと見るか?

わたしとしては、テレビ見て感想書くだけで1万円なんて、濡れ手に泡とまでは行かないが、結構楽して大金!と、思っていたのだが、友達に言わせると
「たったそれだけ?」
と言うのだ。
その友達の言い分は
「テレビを見る時間、
 感想を考える時間、
 感想を書く時間と手間を考えると、もっともらっても良いのでは?」
と言うわけだ。
…ふ〜ん、そういう考え方もあるのだね。
と、ちょっとびっくりしたんだけど。
やはり、文章を考えたり書いたりすることが「苦」になるかならないかで、ここは意見の分かれるところなのではないかと思ったのだけれど、みなさんはどう思われるかな?

さて、感想書くのは全然苦じゃない!
と、思っている私も、「これはちょっとな…」と思う事がある。
それは、モニター全員の書いた文章がそっくりそのまま、コピーの状態で番組ごとの冊子になって、モニター全員に送られてくる事!!
とくに、下手な字も誤字脱字もそのまま載ってしまうのだ!!
わたしなんて、変換もへぼいが、誤字脱字のないときがないぐらい?
こりゃ、恥ずかしい〜〜!!
自分で気づいただけでもここに書いてみると
「違和感」→「異和感」
「紹介」→「招介」
「冒頭」→「昌頭」
「鹿児島」→「鹿児鳥」
こんなの、誤字の範疇を超えてるよね!!
「鹿児トリ」ってなんなの!「鹿児トリ」って…。
これを、冊子の状態で見たときはくらくらっと、めまいが…(苦笑)
スタッフも直してくれよ〜〜…と、逆恨みしてしまったぞ。
ここでも、サザエさんやってる私。

しかし、冊子の人様の感想を読むのがまた、結構楽しみなのだ。
皆さんそれそれに独自の視点を持ち、それぞれに特徴があるのだ。
好きな番組のタイプも大分とわかってきた(笑)
わたしと似ている評価の多い人もいるし、そういう人には親近感も沸く。

さて、グルメ番組や旅番組を含め、バラエティが多いんだけど、わたしがそういうときに一番気になるのが、「お箸の持ち方」だ。
どの感想もだいたい「お箸の持ち方」を誉めたりけなしたりしている。
ちなみに、意外にも…というと、失礼だけど、綺麗な持ち方をするのがKABA.ちゃんと、辺見えみりちゃんだ。
完璧に綺麗な持ち方で、他の減点を覆すほど(私の中では)
おさるは、お箸の持ち方はまぁ78点と言う所だが、お箸の上げ下ろしが綺麗。
おさる大好き♪
やっぱり、食べる所を公共の電波で流すんだから、日本人としての気概は持ってもらってもいいんじゃないかと思うんだけど。

今まで12本の番組を見てきたが、中でも一番印象深かった番組をご紹介したい。

      2・検証
高速道路トラック事故
     


詳しくはこちら

みなさんは痛ましいトラック事故のニュースを、一度は目にした事がおありだろう。
このモニター番組は、2002年の8月に、三重県の鈴鹿市の高速道路で起こったトラック運転手の居眠りによる事故などを取り上げたドキュメンタリーだ。
この事故では6才の男の子が犠牲になった。
母親の玲香さんは、自分の母親と弟も同じ事故で亡くした。
なぜこんな事が起きたのか、なぜ息子はたった6歳で死ななきゃならなかったのか。
息子に対して説明が出来ないと、今も苦しみつづけている。

トラック業界は規制緩和により会社も激増して、その分業界内で売上を奪い合うと言う競争も激しくなり、しわ寄せは末端のトラック運転手に寄せられる。
疲労がたまったまま、満足に睡眠も取らずに運転しつづける運転手。
だが賃金カットで、労働時間を増やさねば食べていかれない現状。
また、会社側も、超過勤務を強要する。
そのために、居眠り運転が増えて痛ましい事故が増えるのだ。
国土交通省に事態の改善を訴えに行く被害者の会の様子がテレビに映った。
しかし、そこにいる役人は事なかれ主義で、のらりくらりと逃げ腰のコメントしかしないのだ。
若葉君のおとうさんが「事故をなくすように」と詰め寄ると、役人は「すこしでも減るように、半減をめざして…」などと、おざなりの言葉で濁そうとする。
しかし、若葉君のおとうさんは「半減では納得できない。なぜ、事故を『ゼロ』にする、と言えないのか。それだけを聞いても事故を無くす気があるのかどうか本心がわかるというものだ。」と怒りを露にする。

事故を起こした男性は交通刑務所に服役中だけど、本人はもちろんその妻も苦しんでいる。
トラックを運転していた男性は過労のため、居眠り運転をしてしまったのだが、会社側は事故の危険性を知りつつ、超過勤務を強いていた。
結局事故を起こした時は、この運転手は72時間の連続勤務を強いられていたのだ。
事故の原因の究明を求めて、運転手の妻は社長に手紙を書くのだが、一切返事はない。
会社側は、最初は事故の後は責任を持つとかうまい事を言っていたようだが、結局男性をくびにした。
運転手の妻は苦しんだ挙句、自分も被害者の会に入れて欲しい、いっしょに闘いたいと訴えるのだが、若葉君のご両親はそれはできないと言う。
失意にうなだれる運転手の妻の姿が痛々しかった。

今私たちの世の中は、とても便利だ。
欲しい物はたとえ真夜中でもコンビニで手に入る。
そして、それがちょっとでも賞味期限が過ぎていたり古かったりしたら、私たちは納得できない。
いつでも新しく新鮮なものが、しかも、安く手に入るのがあたりまえになっていて、それがかなえられないと店側を責める 気持ちになったりしないだろうか?
しかし、そこには「私たちの欲しがる物」を「運ぶ人」がいるのだ。
新鮮なものを求めれば、道路を飛ばす運転手がいる。
安いものを求めれば、どこかで経費が削減される。それは運転手の賃金かもしれないのだ。
事故を起こす運転手が運んでいる物は、私たちが欲しがっている何かかも知れないのだ。
私たちはひょっとして、自分でも知らぬ間に自分の首を絞めていたりはしないだろうか?
物流業界の危険なからくりを責める前に、すこし、今のライフスタイルを見直したほうが良いのではないだろうか?

若葉君を亡くして泣いている玲香さんたちの姿は、人ごととは言い切れないのだ。





社外モニターへの道
essay top



このたび、あるテレビ局の社外モニターに採用された。
何をするのかと言うと、局から指定された番組を見て、感想を書くのだ。
それでもちろん報酬もある。
というか、報酬目当て。
むしろ。

誰に聞いても
「そんなのがあるの?
 知らなかった」
と言う返事なので、応募も少なかったのだろうと
思っていたが、
説明会に行った時、係りの人が言うには
最初の応募総数は492名。
      ↑思わずメモした(笑)
応募した人は、局から原稿用紙が送られる。
指定された番組の感想を書いて送らねばならないのだが
局に帰ってきた感想文が253通だったらしい。
その中から選ばれたのだから驚きの狭き門だったのだなぁ。
何が良かったのか。。
やっぱ、テレビを良く見るとか
嘘八百書いたのがよかったのか?(苦笑)
なんちって
実はモニターは2回目。
四国に住んでいたとき半年間の経験があり
それを応募時の自己紹介で書いたので、
多分経験を買われたんだと思う。
後悔しても知らんぞ<テレビ局!

さて、説明会、と、書いたけど
テレビ局(名古屋本社)に、行ったわけである。
だって
来ないと採用できないと言うんだもん。
怒涛の春休みのど真ん中だったけど、ちょうど、
予定の隙間だったので行けたのだ。

そこに集まったセレブたちは全部で12人。
15歳の男の子と、16歳の女の子
20代は女ばっかり3人、30代は一人男をいれて3人。
40代は2人(女)
50代は男女で2人・・
と言う風に、年齢性別とも、そして、
住んでるところも東海3県下から満遍なく・・と言う感じだ。
説明会の席が、年齢順だったので、私は
上座?から4番目だった・・・。
ちょっと、哀しかったかも・・
嘘です(苦笑)

ところで、モニターにはそれぞれお土産みたいな袋が用意されてて
おっ♪なんか、もらえるの?
と、一瞬ウキウキっとしたのだが(←いやしい)
中に入っていたのは、専用の原稿用紙50〜70ページのを一冊と
切手と、局まで原稿を送る封筒それぞれ60枚。
そして、局の番組表などだった。

写真は封筒と切手だ。
これを見て、ずずーーん!と、気が重くなった。

だいたい、 私って、
テレビなんてあんまり見ないじゃないか。
しかも、とっても心配なことが一つあるの。
私ってここだけの話だけど、実はとっても忘れっぽいの。
ご存知だった?
え?
周知?
あ、そう・・・
では!
指定の番組を忘れてて見逃したら、どうするのか。
しかし、そういう場合は敵にも考えがあった。
見忘れたら、テレビ局まで出向いて、番組のvideoを見て
その場で感想を書けば良いのだそうだ。
ありがたいおことば。
しかし、面倒くさい。局は遠いし。
名古屋の中心から外れてるんだよね。

なんせ、12人分の、この切手代だけでも主婦から見たら
すごーい大金なわけ。
しかも、そこに各々に報酬も払うわけだし。
となると、敵としても真剣にならざるを得ないよね。
「金、払うからには、やるべきことはきちんとやってもらわないかんでョ」
みたいな。
「元は取らせてもらうでよ〜」
みたいな・・。

なまじ、採用されるわけないし・・と、
気楽に申し込んでしまったことへの、後悔が
ドッと押し寄せた瞬間だった。

しかも、注意の最中には
「こちらから、モニターをやめていただく場合もあります」
と言うではないか。
「たとえば、忘れていて感想を書けなかった時など・・」
がびーん・・
「と言いましても、こういう例は、今までありませんでしたけど」
と言われた時には
私が初代かもしれない・・と、思った。

その、初めての指定番組が先日、土曜日にあって
今日感想を投函したのだ。
やれやれだ。
とりあえず第一回目はなんとか、敵の意向に従うことが出来た。
何よりである。

これから一年間、気を引き締めて
テレビと向かい合うことになりそうだ。
頑張るぞ・・・・(心もとない・・かなり)

説明会のあとで、局内を見学させてもらった。
特に有名人もいなくて、寂しかったが
テレビ局という雰囲気は充分味わった。

夏に懇談会がある予定だけど
そのときは、自社製作のバラエティーの収録を
見学させてくれるらしい。
今そのレギュラーは
K藤H彦くんとか
S田R恵さんとか
T田Jじさんとか
彼らが見られるのかと思うと、せめてその時まで
クビにならないように頑張らねばっ!!!
essay top