レンタル 妹の恋人
出演者など 監督:ジェレマイヤ・チェチック
出演;ジョニー・デップ メアリー・スチュアート・マスターソン アイダン・クイン
あらすじ 精神病の妹ジューンを抱えながら、自動車の修理工をするビリー。
ポーカーに負けて、友達のいとこで居候のサムを引き取る事になった。
超美形でキートンばりのパフォーマンスを披露するヘンな青年サムに、ジューンが恋をしたとき、兄ビリーはどうするか?
感想 精神病と言う枠に閉じ込められ、自由を与えられない事がジューンにとって大きなストレスとなり、爆発寸前の風船のようにすれすれのところで暮らしていたのを救ったのが、サムである。
きょうだいそれぞれが、サムと言う闖入者をきっかけにお互いの依存から開放され、自立への第一歩を歩き始めるまでが、コミカルに、でも感動的に描かれている。
妹の為に、自分を犠牲にしてまで一生懸命尽くしてるのに、どうにも空回りしてしまう兄が、もどかしいけど切なくて、涙なくしては見られない。
独創的な、サムの料理にも注目したい(笑)
ひとこと これを見るの、2回目か3回目ですね。
でも以前は今のように感動しなかったような気がする。
ジュリアン・ムーアがでている!
最初に見たときは 彼女の事知らなかったけど、こうしてみると若くて可愛い〜〜〜〜!!
ところで、ある方に教えていただいたところ、この映画、劇場公開時「忘れられない人」と2本立てだったとか。今思うとなんちゅう豪華な・・・・!!!!!よだれが出そうだ(笑)
お薦め指数 ★★★★★
いい男指数 ジョニー=100%(当然だね)
はじめてジューンとサムが会ったときジューンがいかにも「ひとめぼれしました〜〜」って感じだけど、さもありなん!!(*^_^*)
アイダン・クイン=70% 彼もけっこうすき(*^_^*)
ここからネタばれです。↓ ドラッグしてどうぞ。
兄として両親亡き後は「自分が妹を守るんだ」という気迫みたいなものを抱えて、それに自分も縛られて結果的に妹も縛り付けている。
妹のことをいつも一番に考えてるから、女の子とデートのチャンスがあってもいつもフイにしてしまう。自分はそうやって彼女の1人も出来ないのに、その原因である妹が先に・・・そんなのずるいぞ!と思ったかどうかはともかく、大切に大切にしてきた妹が、自分だけが理解し愛していると思っていた妹が、いつの間にか成長していて(きっといつまでも子供だと思っていたに違いない)恋などしている。娘を手放す前のオヤジのような心境になったことは間違いない。
サムを追い出して余計に妹を悲しませるところなんて、よくいる頑固親父そのまんま。
妹を大切に思っているのはよくわかるんだけど、思いと言うのは相手に伝わらなかったら意味がないと言うところもある。 妹を思えば思うほど反感を買ってしまってギクシャクしてしまう兄のむなしさよ。
「どうして私を憎むの?」と、ジューンが言う所は胸が痛む。そんなわけないじゃないか・・・。というビリーの弱々しい声は初めて拒否された兄の戸惑いとショックのせい。そしてきっと妹にそんな事を言わせてしまったのは自分だと・・思ったんじゃないだろうか。
ジューンだって本当はわかってる。いかに自分が大切にされてきたか。だからジューンも兄を傷つけた事で自分もまた傷ついたに違いない。
ビリーはジューンを、でも、このとき初めて「病人」という枠からはずそうとする。アパートを借りて1人でやって見ろというのだ。
ジューンが決心する時に窓から見える幻のようなサムは一番すてきだったね。
そして退院。ジューンはビリーに傷つけた事を謝ろうとする。でも、どうしても言葉が出ない。それをビリーは「いいんだよ」と優しく許す。やっぱり人と人が許しあう場面と言うのは胸を打つ。一番感動的なシーンだよね。
エンディングテーマのコミカルで明るい曲調が、みーんなの未来を暗示しているようで、すがすがしい気分で見終わることができる。
すてきな映画です。



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