スマイル 聖夜の奇跡 ★★★☆
陣内孝則監督、森山未來主演の少年アイスホッケーチームの話。
まったくベタでベタで。思ったとおりに話は進み、終っていく。捻りもないし捻ってもはずしている感じ。
でも、案外良かったです。素直に、ストレートに面白いと思えた。
森山未來は演技の確かな若手俳優で、タップダンスも見事だった。
ホッケーのまるで素人の彼が恋人のお父さんに結婚を認めてもらうために、恋人の父親の持っているアイスホッケーチームを優勝に導くと言うもの。
子どもたちは本当のアイスホッケー部員たちのようで、試合の迫力などはすごく伝わってきた。ただ、ハンディカメラの多用で、酔いそうになったけど。
すっごく泣けると言うわけでもないけど、ほろりとさせられる佳作ですね。
earth ★★★★
地球温暖化のもたらす深刻な影響を、白熊や象、クジラの親子など野生生物に焦点をあて問題提起をしてある映画。
と言うよりも12年とか13年とかかけて撮られた映像の数々は、やっぱり迫力があるし美しいし、見てソンはない。
動物の子どもたちってなんてかわいいんでしょう。
おしどりのヒナが高い樹上の巣穴から地面にダイブ!まだ小さいままの羽を懸命に羽ばたかせて「落ちる」風景などは、ほほえましくて今思い出してもにやけてしまう。
白熊の赤ちゃんの可愛さも、象の子どもの健気さも印象的。
ただ、弱肉強食と言う所がぼかしてあったのが残念。
ライオンがシカを捕まえる、でも、シカを絶命させたり食べたりすると言う場面は見せないようにしてあるし、ピューマがシカを捕らえて絶命させるシーンはあるけど、血は見せない。象の親子は殺されたのか、白熊は死んだのか…そういう「残酷」なシーンは殆どなかったのが不満。
生きていくと言う事は、時にはとっても残酷なのだ。自分たちもそうやって生きているんだ、と、映像からも教えてくれるべきだと思う。
フランドル ★★
うーん・・・。
全然良く分からない。
美しい田園風景の田舎で、若者たちが屈折した日々を過ごしています。
男は戦争に志願し、女は泣く。
戦地では思いもかけないような日常、人間性の崩壊。
そして、帰還。
戦争によって苦しむのは、市民も兵士も同じだと言いたいのか。。。
まるで何が言いたいのか分からない。退屈な映画だった。
消えた天使 ★★☆
『インファナル・アフェア』のアンドリュー・ラウがハリウッドに進出した記念すべき第一作作品です。
登録された性犯罪者の監視員である引退間際のベテラン調査官がリチャード・ギア。引き継ぐように配属された新人のクレア・デインズとともに、少女の失踪事件の謎を追います。
はっきり言って期待はずれ。
冒頭に「モンスターを追うものは、自分もモンスターにならないように気をつけなければならない」とかなんとか、すごく意味深なことを言うので、わたしはすっかりこのリチャード・ギア演じる所のバベッジ調査員が怪しい人なんでは!と思い込んでみていました。彼のあまりにも深い性犯罪者たちへの憎しみの源は何だろう…と。
警察でもなんでもない、ただの公務員である彼らには、行方不明者をそこまで一生懸命に探す理由なんてないんです。それがなぜなのか、彼らを突き動かすものがどこにあるのか、、、もっと言えばきっとバベッジの過去には性犯罪者を憎むようになったきっかけがあるに違いないのですが、それが明らかにされず消化不足。
思わせぶりに展開する割には、なーんにも刺激がない映画。と言うのが正直な印象。
ラストキング・オブ・スコットランド ★★★☆
主人公はスコットランドの青年医師。彼は「自分探し」のために安易な気持ちでウガンダの僻村に働きに行きます。そこでひょんなことから大統領に着任したばかりのアミンに気に入られ、主治医になることに。やがては側近としてかなり美味しい思いをするようになります。
しかし、アミン大統領は主人公青年医師の計り知れない「ばけもの」だったのです・・・。

++++++

主人公の青年医師、「ナルニア」の「タムナスさん」でした!
で、この人が全然「いい奴」じゃないのです。
赴任地を探す時にからしていい加減、なんのポリシーも高邁な精神などもなく、なんとなくウガンダにやってくる。それは彼の「女にだらしない」と言う部分からも、嫌悪感をかもし出します。
彼がアミンに魅せられてしまい、周囲の実情も見ようとせずに、いつの間にか「アミンの白いサル」と呼ばれるほどにアミンの側近としてのし上がってしまいます。
でも、本人はそんなことを望んではいないんですよね。ただ、流されやすい人だっただけ、ただ現実をしっかり見ようとしなかった、見る必要を感じなかった。
彼が自分でも気付かないうちにそんな存在になって行く過程に、共感はなくても魅入ってしまいました。
アミン大統領と言う人がどんな人物だったかというのは、この映画ではそれほど描かれてないと思う。もっと残酷な部分があっただろうし、それを映画なんだから映像として見せてもらいたかった。
最後はヘタなサスペンスになってしまっているのですが、ワタシとしてはそれはそれでオッケー。楽しめました。
でも、あの ネタバレ→「主人公を救った地元医師が殺されてしまい、あの主人公が助かるのはなんとも後味の悪い展開」。
アフリカンサスペンスとしては、描きたかった事が曖昧すぎたと思うけどそこそこ楽しめた作品。
13ザメッティ ★★★☆
どんな映画かわからずに見た。
ということで、かなり釣り込まれました。
いわゆる「シチュエーション」的な「巻き込まれ」型の作品です。
わけが分からないうちに恐怖にさらされていく主人公の姿、見ている側にも恐ろしい!ホラーでもスプラッターでもなく、いわば「恐怖の報酬」みたいな怖さと言うか。
地味で淡々としてて、しかも白黒だし。でもそれが却って恐怖を高めていたと思う。
見終えた後の気分は良くないですが、こう言う映画は「いい気分になる」事は目的ではない。どれだけ「気分を悪くしてくれるか」が大事なのです。そういう意味で充分期待にこたえてくれた。
なかなかグッドです!

ネタバレ↓
ストーリーは、ある家で屋根の修理を請け負っていた青年が、その家の主人に来た「儲け話」を横取りする形で(と言ってもその家人は突然死してしまったということもあって)内容は何も知らずに、その指示に従って現地に行くのです。
しかしそこで待っていたのは、ロシアンルーレットと言う殺人ゲーム。
「ディアハンター」で有名な形のロシアンルーレットとは違い、これは何人かが輪になって、前の人の頭を打つと言う形。自分の頭は後ろの人に狙われている。
最初に何も知らずに参加した主人公が、当然躊躇するし、恐怖に打ち振るえるのです。
その様がリアルでこっちにも伝わってきた。怖かった!!
モーツアルトとクジラ ★★★★☆
監督: ペッター・ネス
出演: ジョシュ・ハートネット,ラダ・ミッチェル他

アスペルガー症候群という自閉症の一種である主人公たちの、お互いがパートナーとなるまでの紆余曲折を爽やかに描いてある物語。
この映画を見る限り、アスペルガー症候群という状態がどれほどのものなのかはイマイチ伝わらないと思う。うちの親類にも自閉症の子がいるけど、はっきり言えばとっつきにくい。症状に重い軽いの違いはあるんだろうけど、映画の中の彼らを見ている限り、自分との相違もそんなにはないと思った。同じアスペルガーの人を描いたものでパッと思いつくのは「レインマン」ですね。あのダスティン・ホフマンに比べたら(ごめんジョシュくん)ドナルドはかなり普通の青年に近いです。
でも、この映画はなんといっても大好きなジョシュ君のキュートな切なさが全編にあふれていて、胸きゅんきゅんと鳴りまくりで、すごく良かった。
アスペルガーに限らず自分の気持ちがきちんと相手に通じずに、歯がゆい思いをすることなどはよくあるでしょう。
そんなときのジョシュくんの表情がとってもせつなくってキュート!!
常にまっすぐに人の顔が見られない彼が、横をずっと向いているところとか。彼女が彼に積極的に迫っても、いつもハズカシそうにもじもじしているところとか。
2回きっちり全編見たけど、大変満足。ジョシュものでは「パラサイト」「ホワイトライズ」に次いで好きな作品になりそうです。
レストストップ デッドアヘッド ★★☆
監督:ジョン・シャイバン 主演ジェイミー・アレクサンダーのホラー映画です。
彼氏と家出をして、あるトラックと接触事故を起こしそうになり、その後休憩したドライブインで、そのトラックの運転手に攻撃を受ける主人公の恐怖を描きます。
最初は、かのスピルバーグ初期の名作「激突」みたいな幹感じなのかと思ってみてたんだけど、全然期待はずれ。
妙なオカルト(超常現象)が融合したお陰で怖くもなんともなくなってしまった。
怖いのは生きた人間だという結末のホラーではないので、血ドバのスプラッタも恐怖半減、もったいなかった。
パフューム ある人殺しの物語 ★★★☆
監督:トム・ティクヴァ(ラン・ローラ・ランなど)
出演:ベン・ウィショー、 ダスティン・ホフマン、 アラン・リックマン 、リシ レイチェル・ハード=ウッド など。。。

18世紀のフランス、特にパリは悪臭に満ちていた。そんな中で、人間離れした鼻(臭いをかぎ分けることが出来る)を持つ少年が生れる。かれは数奇な運命をたどり、落ちぶれた香水師のもとに弟子として入り込み、その「鼻利き」で次々に香水のヒット作品を世に出していく。しかし、彼が本当に求めるものは、地位でも名誉でもお金でもなかった。彼は、とある臭いを「閉じ込めておく」技術をさがして、香水師の町へと旅立ってゆく・・・。

長い映画なのだけど飽きなかった。かなり釣り込まれるように見てしまった。
ともかく全編臭いがしてきそうな映像で、グロいシーンは吐き気を伴う臭いが、綺麗なシーンは貴婦人たちの付ける香水の臭いが漂ってきそうな感じ。
そして、そこまで臭いを求める主人公が「無臭」だというのはなんとも皮肉な。いや、自分が「無臭」だからこそ、臭いを求めたのだろうか。
面白かったのはダスティン・ホフマンの演じる香水師。貴族だからだけどあのお化粧がなんとも滑稽。そして、「臭いをかぐ」というあの演技には感心させられました。演出も良かったんだろうけど。
人殺しの物語なので、最後はこの殺人犯(というか、殺人鬼)に鉄槌を!と思うのが普通なんだけど、わたしは主人公が逃げおおせてほしいと思ってしまった。
結局彼は臭いを求めたようでいて「人」を求めたのだと思う。それはあまりにも可哀想な主人公の生涯だった。
LOOP ループ ★★★☆
監督: ジェフ・クルック
出演: ローレン・カリー・ルイス

未公開の映画だそうだけど、先日見た「レスト・ストップ」よりも断然面白かった。
主人公の少女はガソリンスタンドでバイトをしている。その夜勤明けに迎えに来るはずのBFが現れず、代わりにBFの車に乗ってやってきたのは見知らぬ男。
だけど、BFの知り合いだという言い方で、主人公も渋々納得して車に乗り家に送ってもらうのだけど、やっぱりその男は怪しく、その後少女の身には無残な恐怖が降りかかる・・・のですが、それは夢。ハッと目覚めた少女は、やっぱり深夜バイトを終えたばかりで、迎えに来たBFの車に今度こそ乗り込んで無事に家に帰り着きます。
が・・・・!!

タイトルの通り「ループ」な現象が少女を襲います。どこからが本当でどこまでが夢なのか、不思議な感覚で恐怖が続きます。
ラストのオチはちょっと想像できなかった。一種のオカルトなんだけど、オカルト嫌いのわたしもコレは許せる、しかも「ゾゾ!!」っとさせてくれる。
嬉しい拾い物という感じ。
勝利への旅立ち ★★★★
監督: デヴィッド・アンスポー
出演: ジーン・ハックマン、 バーバラ・ハーシー、 デニス・ホッパー

1951年、インディアナ州の田舎町の高校バスケットチームに新監督として就任したノーマン(ジーン・ハックマン)。彼が排他的な町に溶け込み、チームを勝利に導く。実話を基にした感動スポーツ作品。

スポーツモノというと、ストーリーはほぼ定番。
わかってるけど、感動するものが殆ど。
この作品もご多分にもれず感動的でした。
20年以上も前の作品ですが一見のかちあり。
ジーン・ハックマンとデニス・ホッパーのコンビが渋くてとってもよかったです。
(ただ、ラブロマンスは不要だった。なんで入れたか?)
でもやっぱり一番は「タイタンズを忘れない」ですね。
「グローリーロード」もよかったけど。
アメリカン・ギャングスター ★★★★★
監督:リドリー・スコット
出演:デンゼル・ワシントン (フランク・ルーカス)
   ラッセル・クロウ (リッチー・ロバーツ)
   キウェテル・イジョフォー(ヒューイ・ルーカス)
   キューバ・グッディング・Jr (ニッキー・バーンズ)
   ジョシュ・ブローリン (トルーポ刑事)
    テッド・レヴィン (ルー・トバック地方検事)
   アーマンド・アサンテ (ドミニク・カッターノ)
   ジョン・オーティス (ジェイ・リヴェラ)
   ジョン・ホークス (フレディ・スピアマン)
    カーラ・グギーノ(ローリー・ロバーツ)
+++++++++++++++++++
ものすごく面白かった!!!
わたしの中では同じ監督の今まで見た映画の中で、「アメリカン・ギャングスター」は、ベストとなりそうです。見終えたとき、スタンディングオベーションでもしたいぐらい、面白い映画だった〜。
ベトナム戦争の頃を舞台に、麻薬ビジネスでマフィアを押しのけて暗黒街のトップに躍り出た黒人と、彼を追う刑事とが対決する話、実話だそうです。
マフィアとかドラッグとかの話だけど、それほどには血なまぐさくなく、カーチェイスなどの派手なアクションもなく、それでいてぐっと引き付けられ、手に汗握る本当に重厚で渋くて男くさく、面白いドラマでした。見終えたとき爽快感もあり、それ以上にものすごい充実感があった。滅多にない感覚でした。

+++感想(ネタバレアリ)+++++++
みなさんの批評の中には、デンゼルWが「善人」にしか見えないとか、役が似合わないというご意見もあるようだけど、わたしは良かったと思う。
なんせ、このギャング王のフランクは、品行方正で礼節正しく親孝行、まさにある意味「善人」なんです。
平気で人を殺し、純度の高い麻薬を売りまくり、麻薬中毒を蔓延させておきながら、弟たちには「ビジネスで大切なのは『誠実さ』『勤勉さ』『正直さ』だ」とかなんとか説教をして、家族や母親を大事にする。これが善人でなくてなんであろう?
方やそれを追う刑事のリッチー。まるでボーイスカウトのように正直極まりない正義漢。賄賂なんて絶対に受け取らない。たとえ家族との間に亀裂が入ろうと、妻以外の女たちと浮気を繰り返そうと。仕事上の「正直さ」というのが徹底していて、事実は事実、曲げられない男であり、また司法試験なんかも頑張ってるし、こちらもやっぱりある意味「善人」。
実はこの二人の直接対決は、そんなに早い時期にはない。世間に麻薬を蔓延させているのがフランクだということに気付くまでが長い。
そこまでが冗長だと感じる人もいると思うけど、わたしはその時代背景や、それぞれの人生の生きて越し方なんかのドラマも見応えを感じ、楽しめたです。
ラストの何十分かはすごい緊迫感で、ふたりの初顔合わせのときはしびれるほどにぞくぞくしてしまった。本当にカッコよかった。最後に彼らがその後どうなったのか、字幕で紹介されますが、まさしくドラマティック。

見終えて、というか見ている間も思ったことは、ベトナム戦争っていうのは本当にアメリカに大きな傷を残したのだということ。麻薬の蔓延とかここまでひどかったなんて、ちょっと想像できない。ニューヨークの刑事たちの汚職がまたひどくて、75%とかなんとか(実は数字を忘れました。トリ頭でスミマセン)の殆どの刑事が賄賂をギャングから受け取っていたとか。
この映画に登場する刑事4人組があり、リッチーの対極にあるような刑事なんだけど、刑事というよりもまるでヤクザ。ギャング以上に柄が悪く、まぁ面白かったですけど。

久しぶりに映画を見え終えた後に、ものすごく満足して、充実感を味わえた作品。
こわれゆく世界の中で ★★★☆
監督脚本:アンソニー・ミンゲラ
製作総指揮 :ボブ・ワインスタイン 、ハーヴェイ・ワインスタイン 、コリン・ヴェインズ
音楽 ガブリエル・ヤレド 、UNDERWORLD

出演:ジュード・ロウ (ウィル)
    ジュリエット・ビノシュ (アミラ)
     ロビン・ライト・ペン(リヴ)
+++++++++++++++++
「ロンドンを舞台に、2人の対照的な女性の間で真実の愛を求めてもがく男性の姿を描いたラブストーリー。」ということです。
予告を見たときやタイトルからして、もっとこう、サイコものとかサスペンスタッチの物語を、想像してしまった。しかし見てみればコレはジュード・ロウの不倫モノでした。
不倫をする時点で、ゲンナリしてしまうのが常ですが、これは妻や不倫相手の気持ちがリアルに伝わってきて、その点でけっこうおもしろかった。
パートナーのウィルとリヴは10年来同棲している夫婦同然のカップルだけど結婚はしていない。結婚したいウィルと躊躇するリヴ。
今二人の間には静かに日々が入りつつある。自閉症の娘が一人いて、3人の関係がすごくビミョーです。リヴもウィルもお互い「遠慮」みたいなものがあって、イマイチ心を開ききれない。一時の「激しい恋愛」の後の「倦怠期」みたいな感じ。今一歩相手の気持ちの奥に踏み込めないということが、見てて段々と分かってくる。
そんな中でウィルの前に登場する、サラエボからやってきたアミラ親子。ストレートにアミラの肉体を求めるウィルには正直ゲンナリしましたが(笑)その求めに応じるアミラの気持ちは、分からなくもなかった。子どものためならなんだってする、その気持ち。
二人の女に挟まれた感じのウィルだけど、どっちも「母親」だという事がこの物語のなかで、いちばん共感を覚える部分です。

よかったのは、ウィルの事務所の強盗事件を捜査している刑事。最初はちょっと嫌な感じの刑事だと思ったんだけど、この作品中で彼が一番「いい人」だったなぁ。
ラストはかなりご都合主義みたいな感じだったけど、わたしはコレで良いと思った。ホッとできるラストで、こう言う終わり方は好きです
リトル・チルドレン ★★★☆
監督 トッド・フィールド
原作 トム・ペロッタ
音楽 トーマス・ニューマン
脚本 トッド・フィールド 、トム・ペロッタ
出演
ケイト・ウィンスレット(サラ・ピアース)
パトリック・ウィルソン(ブラッド・アダムソン)
ジェニファー・コネリー(キャシー・アダムソン)
ジャッキー・アール・ヘイリー(ロニー・マゴーヴィー)
ノア・エメリッヒ (ラリー・ヘッジス)

++++++++++++++
娘一人持つ普通の主婦が、満たされない毎日の中で知り合った男と不倫に陥る物語。

「こわれゆく世界の中で」に続いて不倫物になりました。
惹かれあう二人が一線を越える、越えるのか、越えないのか、やるのかやらないのかどっちだ??って言うドキドキハラハラ感がイマイチだったでしょうか。「運命の女」みたいな圧倒的なエロスや胸苦しくなるほどのハラハラ感がなかったなぁ。
いくらケイトが体当たりで濡れ場を演じても、見てて恥ずかしくなるような「ひゃー・・」と絶句するような、手に汗握るようなドキドキする凄みはなかった。しつこいですが「運命の女」ほどには。。。
また男も、ジェイソン・パトリックは好みの顔ですが(ケビン・コスナー系。ジョシュ・ルーカスとかも)フェロモンって言う点でもオリヴィエ・マルティネスには遠く及ばないしね。そもそも、おでこが広すぎる。画面からはみ出てました。

そもそも、母性の少ないサラという「母親」に感情移入できません。幼い可愛い娘が、あんなに母親を求めているのに、なぜ子どもを見てやらないのかと思うと、すごく悲しくなった。たしかに変態の夫を持ち結婚生活が満たされてなくてむなしいのは分かる。近所の奥さん連中もイジワルだし。でも、友達ができないのはサラにも問題あると思った。少なくとも子供の事を考えていると言う点で、イジワルだけど公園仲間の主婦の方がマシではないのか?

映画の中でブラッドは、サラよりも妻のキャシーの方がずっときれいだといっています。わたしはジェニファーよりもケイトWのほうがずっと美人だと思うんだけど・・・。小柄だし少年のようだって言うんですよ。たしかにジェニファーのほうがスタイルなんかは完璧だけど。まぁ個人的な見解ですけどね。
このブラッドは妻が完璧すぎるゆえに、気後れ、居心地の悪さを感じて不倫に走ってしまう。「こわれゆく世界の中で」と同じく、男が不倫に走る場合はいつもゲンナリしてしまう。あんまり説得力のある不倫ってないなぁ。やっぱり惹かれあっていても一線は越えない、だけど心の中では熱く求めている、でも肉体的には綺麗なまま・・・って言うのがいいのじゃないでしょうか。「彼女とは何もないんだ」って妻に言い「そっちの方がもっと悪い」とかなんとか、余計に怒られる場合もありますけど。

しかし、それよりなにより、わたしがこの物語の中で感動したのはロニーの母親。
異常性愛の犯罪の前科を持つロニーという男が、サラやブラッドの生活圏にいて、それが物語を少々複雑にしていたのだけど、そんな息子をいつまでもかばい続けるロニーの母親があまりにも気の毒だった。

ラストは拍子抜けする顛末だったけど、ホッとできるのでアレで良いと思う。

とは言え飽きずに見られたので合格点ですね←ナニサマ
ルワンダの涙 ★★★★☆
監督 マイケル・ケイトン=ジョーンズ
製作総指揮 リチャード・アルウィン 、ルース・キャレブ 、デヴィッド・M・トンプソン 、ポール・トライビッツ
音楽 ダリオ・マリアネッリ
脚本 デヴィッド・ウォルステンクロフト

ジョン・ハート (クリストファー神父)
ヒュー・ダンシー (ジョー・コナー)
クレア=ホープ・アシティ (マリー)
ドミニク・ホルヴィッツ (デロン大尉)
ニコラ・ウォーカー (レイチェル)

+++++++++++++++++++++++++++++++++++

ルワンダの虐殺を、白人の神父と現地駐在の学校教師の視点から描いたものです。
同じように、映画「ホテル・ルワンダ」や、イマキュレー著作の本「生かされて」なども、ルワンダの大虐殺をテーマに描いていますが、今回の「ルワンダの涙」はルワンダ国民、ツチ族でもなくフツ族でもなく、白人の視点から描いてあるので、われわれ日本人が見て一番身につまされるものになっていると思います。
現地で取材をするイギリスのレポーターが言うのです。サラエボの取材の時は、迫害されたり殺された人を見て自分も泣けた、でもここでは泣けない、それは人種が違うから、というような事を。それを、冷たいと思うのか同感するのか・・。ともかく容赦ないその表現には居た堪れない居心地の悪さを感じました。しかし、所詮は「ひとごと」になってしまう、そう思わなければ生きていかれないのでは。。。
そこに生じる物凄く大きな葛藤や罪悪感、友人たちを捨てる哀しみなど、それはやっぱり体験した人にしか分からないと思うのだけど、映画を見ていると、画面から流れてくるそれらの感情に圧倒されます。
今回の映画の主人公と言えるのはジョン・ハートの演じる神父なのですが、彼と教会で子どもたちを教える教師役(これが、オーラの少ないオーランド・ブルームみたいだった)を通じて、わたしはこの物語を見ていました。見捨てないでと哀願するツチ族の友人たちを、見放さなければならないその気持ち、一番辛いのがこれでした。
先日見た「ラストキング・オブ・スコットランド」も、同じように白人医師の目を通して、ウガンダの独裁政治の模様を描いたものでしたが、あの青年医師とこちらの教師とは、気持ちのありようやヒューマニズムがまったく違う。違うんだけど、結局「逃げ出す」という事で「同じ」になってしまう。なんとも悲しい、後味の悪さは似ています。似てるけど、それが「真実」であり、きれいごととして収めてないのが良かった。
そして、神父。。。。
彼については是非とも見て下さい。
今宵、フィッツジェラルド劇場で ★★★
監督 ロバート・アルトマン
脚本 ギャリソン・キーラー
出演 メリル・ストリープ (ヨランダ・ジョンソン)
  リリー・トムリン (ロンダ・ジョンソン)
  ギャリソン・キーラー (ギャリソン・キーラー)
  ケヴィン・クライン (ガイ・ノワール)
  リンジー・ローハン (ローラ・ジョンソン)
  ヴァージニア・マドセン (デンジャラス・ウーマン)
  ジョン・C・ライリー (レフティ)
  マーヤ・ルドルフ (モリー)
  ウディ・ハレルソン (ダスティ)
  トミー・リー・ジョーンズ (アックスマン)
  メアリールイーズ・バーク (ランチレディ)
  L・Q・ジョーンズ (チャック・エイカーズ)
  ロビン・ウィリアムズ

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ミネソタ州セントポールのフィッジジェラルド劇場では、ラジオの公開生放送が始まろうとしていた。司会者のギャリソン・キーラー(ギャリソン・キーラー)や姉妹のカントリー歌手ロンダ(リリー・トムリン)とヨランダ(メリル・ストリープ)らおなじみのメンバーが続々楽屋入りする。だが、その晩は長年続くラジオショーの最終日で……。(シネマトゥデイ)

++++++++++++++

ロビン・ウィリアムズ、どこに出てましたか?あの人?

感想としては、ふつー。
あまりにも淡々としていて眠くなりました。
雰囲気を味わう作品で、多分ストーリー性を楽しむ作品ではないと思いました。わたしには、それほど面白く感じなかった。
舞台で繰り広げられる、ショーの様子は見応えがあったけど、本編はほぼそれだけで進行していきます。
だからどうした、って言う感じ。と言ったら怒られるでしょうか。
メンバーの中ではジョン・C・ライリーが好き。彼は顔に似合わず(おっと失礼)すごい美声で聞きほれちゃうので、楽しかったんですが、おかしな歌もいいんだけど、マトモな歌ももっと聞きたいぐらいでした。
スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい ★★★
監督 ジョー・カーナハン
製作総指揮 ロバート・グラフ
音楽 クリント・マンセル
脚本 ジョー・カーナハン
出演 ライアン・レイノルズ (リチャード・メスナー)
  レイ・リオッタ (ドナルド・カラザーズ)
  アリシア・キーズ (ジョージア・サイクス)
  アンディ・ガルシア (スタンリー・ロック)
  ジェレミー・ピヴェン (バディ・“エース”・イズラエル)
  ベン・アフレック (ジャック・デュプリー)
  ピーター・バーグ (“ピストル”・ピート・ディークス)
  タラジ・ヘンソン (シャリス・ワッターズ)
  クリス・パイン (ダーウィン・トレモア)
  マーティン・ヘンダーソン (ホリス・エルモア)

++++++++++++++

あらすじ: FBI捜査官のメスナー(ライアン・レイノルズ)と、カラザーズ(レイ・リオッタ)は、大物ギャングに命を狙われる人気マジシャン、エース(ジェレミー・ピヴェン)を司法取引のため逮捕することになった。そんな中、女殺し屋のサイクス(アリシア・キーズ)ら、賞金目当てにエースを狙う暗殺者たちが世界中から集まり始める。(シネマトゥデイ)

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つまらなくはないし、テンポもスピーディーだし、飽きるって言うわけでもなかったのだけど、何度も睡魔に襲われてしまった。
どうも疲れてしまうのですよ、こう言うのは。
みんながみんなそれぞれに、このマジシャンを狙って一箇所に集結するんだけど(主人公のふたりはマジシャンを守るため)、微妙に目的が違うので、少し混乱した。誰が誰で何が何だか。
ラストのどんでん返しにいたっては、一度で理解できず、3回くらい見直した。
そういうものを求める映画ではないので仕方がないだろうけど、誰にも感情移入が出来ない。
FBIの二人には最後あたりで、ちょっと感情移入できたけど。
シー・ノー・イーヴル 肉鉤のいけにえ ★★★
監督 グレゴリー・ダーク
製作総指揮 ピーター・ブロック 、マット・キャロル 、ヴィンス・マクマホン
音楽 タイラー・ベイツ
脚本 ダン・マディガン
出演  ケイン (ジェイコブ)
   クリスティナ・ヴィダル (クリスティーン)
   マイケル・J・ペイガン (タイ)
   サマンサ・ノーブル (キーラ)
   スティーヴン・ヴィドラー (ウィリアムズ)

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減刑を交換条件に老朽化が進んで閉鎖されたホテルに修繕の労働奉仕にやってきた8人の犯罪者たちは、週末をそこで過ごすことになっていた。彼らの他にはふたりの監察官とホテルの女主人以外いないはずだったが、ジェイコブという名の巨体の殺人鬼が現われ、チェーン付の肉カギを振り回し、彼らを次々と血祭りに上げていく。(シネマトゥデイ)

++++++++++++++

オーソドックスな「殺人鬼」系のホラーです。
「13金」とか「フレディ」とかの系統。
いつレンタルショップに行っても、常に貸し出し中という、ホラーにしては異例の人気作品。しかし、見た感じそれほどでもなかった。インパクトという点で、やっぱり昔見た「13金」みたいな映画のほうが印象が強い。
でも、つまらなくはない。そこそこ楽しめました。

それでも生きる子供たちへ ★★★★
監督 メディ・カレフ 、
エミール・クストリッツァ 、
スパイク・リー 、
カティア・ルンド 、
ジョーダン・スコット 、リドリー・スコット 、
  ステファノ・ヴィネルッソ 、
  ジョン・ウー

決して幸福な境遇ではないところで、だけど健気に生きている子供たちをテーマにした7つのオムニバス映画。
たとえば、ほんの子どもなのに、ライフル銃を携帯する少年兵の日常。あるいは、ゴミ拾いをして生計を立てている子どもたち。または、エイズに冒された子ども…。それぞれの監督が、全世界に向けて、今もどこかでこう言う子どもたちが必死に生きていると言う問題提起をする。
一つ一つの物語は短いけれど、ゴミ拾いをする兄妹(ブラジル)や、花売りの少女などその表情がとっても明るく可愛い。辛い話が多いけど決して暗いだけではなく、見たものは心を動かされてしまうだろう。。。

わたしが個人的によかったのは、最後のジョン・ウーによる「桑桑と子猫」と言う物語。お金持ちで不自由のない暮らしをしている桑桑は両親の不和で悲しい顔をしている。一方、子猫は捨て子で足も不自由だけど、育て親のおじいちゃんと愛情に包まれた暮らしをしている。この二人がある人形を通して交差する物語ですが、子猫ちゃんの可愛い顔、おじいちゃんとの愛情の深さにもう、涙があふれてとまりません。DVDのジャケットになっているのもうなづける(ジャケットは桑桑のほうかな)ほんとに胸に沁みる物語です。こんな短い物語でここまでの作品が作れるなんて、ジョン・ウー監督、僭越ながら見直しました!!ブラヴォー!!!(涙)
ドリームズ・カム・トゥルー ★★★★
監督 ダグ・アッチソン
製作総指揮 マイケル・バーンズ[製作] 、マーク・バタン 、マーク・キューバン 、トム・オーテンバーグ 、マイケル・パセオネック 、トッド・ワグナー
音楽 アーロン・ジグマン
脚本 ダグ・アッチソン

キキ・パーマー(アキーラ)
ローレンス・フィッシュバーン (ララビー)
アンジェラ・バセット(アキーラの母)
カーティス・アームストロング (アキーラの中学校長)
リー・トンプソン・ヤング

++++++++++++++++

綴り方大会と言うモノがアメリカにはあるらしい。「スペリング・ビー」って言うらしいですね。メチャクチャ難しい単語のスペルを間違うことなく、聴衆の前で言わなくてはならない、日本人にはちょっと感覚がつかめない大会です。
この映画はそれを舞台にした作品です。
主人公のアキーラは、いわゆるオチコボレたちのあつまる中学では屈指の秀才、飛び級もしているし綴り方など国語の成績はいつもトップ。
そんな彼女が、中学の校長や大学教授の後押しで、全米綴り方大会の優勝を目指す物語です。
ワタシに言わせれば「勉強版ロッキー」って言う感じ。
スポーツでもなく、派手な部分のまるでない「スペリング」と言うモノをテーマにしていながら、地味になりすぎず、だれたり飽きたりする事なく、気持ちよく全編見終えることが出来ました。
主人公が、スペリング大会に出る事によって、教授や母親、友だちと関係を見直し、または築きあげていく過程が、いい感じでした。
ライバルのいけ好かない男の子、父親がいくら男の子が頑張っても拍手一つするでなく喜びもしない、それどころか頑張っても叱られてばかり、幼いころに父親を亡くしたアキーラはそれが気になって仕方がない。そんなエピソードのひとつひとつに、アキーラの気持ちが上手く現れてて見応えがあります。
ラストは分かってるけど、感動!上手い!!みんな頑張れ!と、気持ちよく応援できるハートウォーミングな物語。

スウィーニー・トッド ★★★
監督 ティム・バートン
製作総指揮 パトリック・マコーミック 原作 スティーヴン・ソンドハイム 、ヒュー・ウィーラー
脚本 ジョン・ローガン
出演 ジョニー・デップ (スウィーニー・トッド)
   ヘレナ・ボナム=カーター(ミセス・ラベット)
   アラン・リックマン (ターピン判事)
    ティモシー・スポール(バムフォード)
   サシャ・バロン・コーエン(ピレリ)
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やっと見てきましたよ。
レディスデイじゃない日に行ったので、あわや貸しきり状態か?夢の、念願の「貸しきり状態か?」と、喜びましたが、直前にペアが一組入ってきました。ちょっと残念。

うーん、率直な意見としては、イマイチだったかな。
なんと言っても、ミュージカルが苦手。歌ってる間にさっさとやれ!って言う感じ。
まだ、「チャーリーとチョコレート工場」みたいな、ファンタジックな設定ならいいんだけど、サスペンスタッチのをミュージカルって言うのが、間延びした感じがするので。(同じ理由で「オペラ座の怪人」もダメ。歌ってる暇に逃げろよ〜〜とか、思ってしまう)
正直、前半から睡魔が襲ってきて、我慢したけど途中で意識を失いました。
復活したけど、意識がない間に大事な場面があったらどうしようと思った。どうしようもないけど・・・(^_^;)

街の雰囲気とか衣装とかメイクとか雰囲気とか、冒頭のいかにもティム・バートンって言う感じの映像は大好きだったけど。
それと、容赦ない「ドズンと落ちる」描写は面白かったけど。
アラン・リックマンの「愛の歌」も違和感がありすぎで面白かったけど。
海辺のバカンスの様子も笑えたけど。

あと、あの「娘」もかわいくなかった。金色の眉ってあんまり慣れてないよね、我らは。
子ども(小僧)のボーイソプラノはよかったね、うん。

このコンビの映画だったらやっぱ一番は「スリーピー・ホロウ」ですね、あと「シザーハンズ」。でもティムの映画だったら一番は「ビッグ・フィッシュ」です。
ヒトラーの贋札 ★★★★
監督 ステファン・ルツォヴィツキー
原作 アドルフ・ブルガー
音楽 マリウス・ルーランド 脚本 ステファン・ルツォヴィツキー
出演 カール・マルコヴィクス  (サロモン・ソロヴィッチ(サリー))
   アウグスト・ディール  (アドルフ・ブルガー)
   デーヴィト・シュトリーゾフ  (フリードリヒ・ヘルツォーク)
   マリー・ボイマー  (アグライア)
   ドロレス・チャップリン  (カジノの令嬢)

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1936年のドイツ、ベルリン。パスポートや紙幣など、あらゆる偽造を行うプロの贋作(がんさく)師サリー(カール・マルコヴィックス)。犯罪捜査局の捜査官ヘルツォーク(デーヴィト・シュトリーゾフ)に捕らえられた彼は、マウトハウゼン強制収容所に送られる。そこは犯罪者の送られる刑務所ではなく、ユダヤ人を対象にした収容所だった。(シネマトゥデイ)

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映画を見る直前に原作を読んだので、冷静に映画を映画として楽しむことは出来ませんでした。原作との微妙な設定や人物像の違いなどが、ちょっと気になったりして。
でも、物語はさすがに吸引力があり、そらされずに最後まで見ることが出来ましたが。
特にサリーの人物造形などは、美大生の青年を可愛がったり、ブルガーたちとの軋轢などをおりこむことで、原作にはない深みが出ていて物語を盛り上げたように思います。(ブルガーたちとの意見の食い違い見たいなのは原作にも書かれているんだけど、映画にはブルガーたちとの間に生じる軋轢に苦悩する様子があるけど、原作ではどっちかと言うとサリーは『偽造バカ』というか『職人バカ』というか、ともかく偽造のプロとしての意識だけで生きているように感じられた。)

それと、ブルガー役のアウグスト・ディール、結構硬派な感じのイケメンでよかった〜。原作に本人の写真も載っていて、こちらも整った顔のハンサムですけど。

時間をおいて、レンタルリリースになったらもう一度見てみたい。
そして映画を見た人には是非とも原作をオススメしたいです。
ジャンパー ★★★★

監督 ダグ・リーマン
原作 スティーヴン・グールド
音楽 ジョン・パウエル
脚本 デヴィッド・S・ゴイヤー 、サイモン・キンバーグ 、ジム・ウールス
出演 ヘイデン・クリステンセン(デヴィッド・ライス)
   ジェイミー・ベル (グリフィン・オコナー)
   レイチェル・ビルソン(ミリー・ハリス)
   サミュエル・L・ジャクソン(ローランド・コックス)
   ダイアン・レイン (メアリー・ライス)
   マイケル・ルーカー(−)
   アンナソフィア・ロブ (ミリーの子ども時代)
   マックス・シエリオット(デヴィッドの子ども時代)

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あらすじ: ミシガン州の高校生デヴィッド(ヘイデン・クリステンセン)は、自分にテレポート能力があることを発見。母が家を出て以来、人が変わった父との生活にうんざりしていたデヴィッドはニューヨークへと向かい、瞬間移動した銀行の金庫室で大金をせしめる。しかし、そんな彼を謎の男ローランド(サミュエル・L・ジャクソン)がつけ狙い……。(シネマトゥデイ)

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スピード感もありテンポ良く話が展開して、なかなか楽しめた。
中身がないとか、主人公の行動に共感がもてないとか、けっこう辛口の感想を聞きますが、うーん、たしかにその点は否定しないけど、それでもそれなりに楽しめたと思う。
わたし個人的に、超能力者っていうのに、憧れがあるので。
(「時をかける少女」とか「家族八景」などの筒井康隆モノが好きだった)
一瞬にして地球の裏から表まで、北の果てから南の果てへ、海から山の頂に、どこであろうと移動しちゃう、こんな素晴らしい能力が自分にもあったらなぁ、とワクワクしながら見ていましたよ。
特に深く感動するとか、後に残るものがあるとは言えないかもしれませんが、見ている間は間違いなく迫力もあって面白かった。大画面で見たからかもしれません。こう言うのは我が家のしょぼいテレビで見たら、面白さ半減かも。
キャンディ ★★★★
監督 ニール・アームフィールド
製作総指揮 マイケル・ワイク 、テレンス・ヤーソン 、アンドリュー・マッキー 、リチャード・ペイテン
原作 ルーク・デイヴィス
音楽 ポール・チャーリアー
脚本 ニール・アームフィールド 、ルーク・デイヴィス

ヒース・レジャー (ダン)
アビー・コーニッシュ(キャンディ)
ジェフリー・ラッシュ(キャスパー)
トニー・マーティン (ワイアット氏)
ノニ・ハズルハースト (ワイアット夫人)

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キャンディは、傍目から見ればごく普通の家庭で育った、画家を目指すごく普通の女性だったのです。
それが、ダンに出会ってしまったので人生が狂って行った。
ダンはすでに親にも感動されている、筋金入りのジャンキーで、彼は心の底からキャンディを愛したけれど、愛の形は「ふたりでドラッグに溺れる事」だったのか。
二人の生活の行方を描いた物語。
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主演としては、ヒースの遺作になるんでしょうか。
現実と重ね合わせてしまいます。

見終えた感想は・・・こう言う映画はグッタリ疲れてしまいます。とういこと。
転落系は好きなので、ある意味興味深く見られまして、飽きるとか眠気が襲うとかは全然なく、とういことは映画としての作り方は、とっても面白く出来ていると思いましたが、いかんせん、ふたりのあまりにも刹那的で将来性のないあやうい生活に、暗い気分になり落ち込みます。
そしてダンの情けなさに唖然としました。
なんといってもキャンディがドラッグのために身を売るのを、平然と(ではないにしろ)ただ見ているなんて。(そのくせ、「浮気」には「嫉妬」するんだよね〜)
優しい男だし、彼女の事を真剣に愛していると言うのは、充分伝わってきます。
が、しかし!
恋愛って、それが全てなんだろうか?
「女の成長を妨げるような愛しかたをするな」と言った名コーチがいました。
ダンがいくらキャンディを心から思って泣いていても、外から見れば「しっかりしろよ!」とドツきたくなります。
でもねー
良い男なんですよね。ダンが。ハンサムで優しくて。
キャンディのためならどんな悪い事もするし。
(いい事もしろよと言いたいけど、ドラッグを断つ決意も、することはする)
キャンディはドラッグに溺れたというよりも、ダンに溺れてたんでしょうね。


溺れる映画って言うと、レオくんの「バスケットボール・ダイアリーズ」もあります。
アルコール中毒の夫婦を描いた「酒とバラの日々」なんてのもありました。「男が女を愛する時」とか「28days」とかも。

いずれにしろ、自分だけは関係ないと思ってたらどツボにはまりそうで怖い。
ホステル2 ★★☆
監督 イーライ・ロス
製作総指揮 スコット・スピーゲル 、ボアズ・イェーキン 、クエンティン・タランティーノ
音楽 ネイサン・バー
脚本 イーライ・ロス

ローレン・ジャーマン (ベス)
ビジュー・フィリップス (ホイットニー)
ロジャー・バート (スチュアート)
リチャード・バージ (トッド)

「ホステル」の続編です。
今回はローマの美術大学生の3人が、例の「ホステル」に宿泊。
前作同様に悲劇に見舞われるという話。

今回は、前回と違って人物の背景が丁寧に書かれていて、それぞれの登場人物たちがよりリアルになった感じ。(前はただ、「殺す側」と「殺される側」でしかなかったようなので)
やたらエッチなこちばかり期待しているおバカな男性たちとは違い、主人公のベスはなかなか堅実な部分もある女の子。前回ほどエッチなシーンはなく、その部分を主人公たちの「説明」に使った感じでしょうか。
インパクトはやっぱり第一作のほうが強かった。
2作目となるとどうしても期待もあるし、「1」以上のグロさを求めてしまいますが、その点では期待はずれだったな〜。
主人公グループの殺され方が、どうも「ぬるい」と感じてしまった。女の子だから気を使ったのか??特にジャケットに映っている女子学生、この殺され方はあまりにも使い古したイメージだし、全然怖くもなんともない。
2人目もあまりにもあっけなく。
もっとこう残酷にいたぶるような感じがほしかった。と言った所で、なにもその直接的なシーンを見せてほしいと言ってるのではないので、念のため。イメージ的に「きゃーこわい〜〜!!」と思わせるようなインパクトがほしかったのだけど、それがなかったね。

ラストはかなり意外性のあるオチで、なるほど!と思えた。
でも、賛否で言うと、どうですか??
彼女のその後が気になって仕方がないですね。

トムとトーマス ★★★★
監督 エスメ・ラマーズ
音楽 ポール・M・ヴァン・ブラッゲ
脚本 エスメ・ラマーズ
出演 ショーン・ビーン
   デレク・デ・リント
    アーロン・ジョンソン
    インデイ・バ
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画家のおとうさんと二人暮らしのトム。いつも「トーマス」と言う名前の「別の自分」の夢を見たり空想をしたりして、学校の先生に怒られたりしています。
そんなトムはあるとき博物館で、自分にそっくりな男の子に出会います。「タッチダウン!」と言う口癖までがそっくり!!ひょっとして、ボクたちは双子じゃないの?だけど、自分に双子の兄弟がいるなんて、今まで全然知らなかった二人。
さて、トーマスの方は実は子どもたちだけを集めた施設から逃げてきたのです。その施設では、子どもが消えてしまう事があり、それを目撃したトーマスの身の上に危険が!!
ふたりはこの危機をどう乗り切るか、そして二人は本当に双子なのでしょうか。
クリスマス頃のロンドンを舞台に繰り広げられる、可愛くもドキドキハラハラのアドベンチャー!
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ともかく、この二人の男の子(多分一人で二役)が可愛い〜!!
ストーリー的にはありきたりで、意外性のある展開ではないのですが、でも飽きさせずにドンドンと引き付けられます。双子と言うのはなんとなく、憧れませんか?自分に双子のきょうだいがいたらいいのに、って思ったことありませんか?わたしはあります。だからこう言う展開はワクワクしてしまう。
そこに来て、養護施設が悪さをたくらんでいるらしい、その施設の院長やスタッフたちと対決するところなんかも、子ども向けとは言えなかなか見応えがありました。
最初に書いたけど、でもこの映画の魅力の大部分は、主役の男の子のかわいらしさかな。
見ててあきないもん。
これぐらいの男の子はいいですよね〜〜♪
プルートで朝食を ★★★★☆
監督 ニール・ジョーダン
製作総指揮 フランソワ・イヴェルネル 、ブレンダン・マッカーシー 、キャメロン・マクラッケン 、マーク・ウッズ
原作 パトリック・マッケーブ
音楽 アンナ・ジョーダン
脚本 ニール・ジョーダン 、パトリック・マッケーブ

キリアン・マーフィ (パトリック・“キトゥン”・ブレイデン)
リーアム・ニーソン (リーアム神父)
ルース・ネッガ (チャーリー)
ローレンス・キンラン (アーウィン)
スティーヴン・レイ (バーティ・ヴォーン)
ブレンダン・グリーソン (ジョン・ジョー・ケニー)
ギャヴィン・フライデー (ビリー・ハチェット)
イアン・ハート (PC・ウォリス)
エヴァ・バーシッスル (アイリー・バーギン)

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ある朝教会の前に捨てられた子ども、それが主人公のキトゥン。
男の子でありながら、育ての親や姉の洋服を身にまとい、家でも学校でも変態扱いされている。
そんな彼女が、ロンドンに自分を捨てた母親を探しに行きます。
いろんな人との出会いと別れを経て、キトゥンが見つけた「愛」とは・・・。
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かむほどに味の出る映画というのでしょうか。
見ているとき最初は、煙にまかれると言うか、狐につままれたような感じで物語が進んでゆき、ちょっと「ん??」と思いながら見ていたのですが、だんだんとキトゥンの作り上げる世界にハマってゆきました。
キトゥンは可哀想な生い立ちなんです。
コミカルで軽いタッチで、音楽の効果もあって、そうは深刻には見せてないけど、よーく考えたらとっても気の毒な境遇、不幸の連続。
親に捨てられ、出生の秘密が分かったと思ったらトンでもない話だし、育ての親は優しくないし、男でありながら女の心を持っていて、誰にも愛されないと言う孤独のなかで生きているのです。
そんなキトゥンが愛を求めて彷徨う。舞台はアイルランドで、反政府組織とのかかわりもあって、悲惨な青春です。
だれか、キトゥンを幸せにしてあげて!と、キトゥンの代わりに泣きたい心境でした。キトゥンが優しいだけになおのこと・・・。
でも、決して暗いままで終る映画じゃない(まぁもともと暗い雰囲気はないんだけど)それがとってもいいのです。
母を求めたその気持ちの根底には、自分を肯定したいと言う気持ちがあったと思う。
祝福されて生まれた子どもなんだと、言ってほしかったのではないでしょうか。
それを実際には、キトゥンに伝えたのは母ではなかった。
母ではないけれど、それでもキトゥンにはそれが大切だったのです。
自分が愛される存在だと思うことは、人が生きていくうえでとっても大切なこと。
キトゥンがそのことを知り、人生に前向きになるラスト(与えられるだけではなく、愛を与える立場にもなって)は、とっても優しく清々しい。
人生に、愛と希望と自信を取り戻したキトゥンには、もう母親を追い求める必要はなく、明るい未来に向かって歩いてゆくのでしょう。
バンテージ・ポイント ★★★
監督 ピート・トラヴィス
製作総指揮 カラム・グリーン 、タニア・ランドー 、リンウッド・スピンクス
音楽 アトリ・オーヴァーソン 脚本 バリー・L・レヴィ

デニス・クエイド (トーマス・バーンズ)
マシュー・フォックス (ケント・テイラー)
フォレスト・ウィッテカー (ハワード)
サイード・タグマウイ (スワレス)
エドゥアルド・ノリエガ (エンリケ)
エドガー・ラミレス (ハビエル)
アイェレット・ゾラー (ベロニカ)
シガーニー・ウィーヴァー (レックス)
ウィリアム・ハート (アシュトン大統領)

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シークレットサービスのトーマス・バーンズ(デニス・クエイド)は、同僚のケント・テイラー(マシュー・フォックス)とともに、スペインのサラマンカで開催される首脳会談に出席するアシュトン米大統領(ウィリアム・ハート)の警護にあたっていた。サラマンカ到着直後、大群衆を前に広場でテロ撲滅のスピーチを行うアシュトン大統領が突然、何者かに狙撃される。パニック状態に陥った広場の中で、狙撃の瞬間を目撃した8人は……。(シネマトゥデイ)

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ボディガード、大統領本人、暗殺者、地元警察、アメリカ人旅行者、テレビクルー、などなど、それぞれの立場の8人の視点を通して、この暗殺事件を見る。
何度も何度も、事件は「巻き戻」されて同じ時間をそれぞれの目で追うという仕掛け。
それが斬新で面白いのだとは思うけど、わたしには何度も同じ場面を見せられて、飽きてしまった。最初のうちこそ、面白かったんだけど、こう何度もやられては「その先が気になるのに!!」とイライラしてきたし、緊張感も持続しなくて眠気に襲われてしまいました。
何度も「巻き戻」される中で、だんだんと事実関係が明らかになっていくんですが、要するに「見せ方」が面白いって言うだけのはなしだなぁと。。。
どの登場人物にも、魅力も共感もまったく感じない。
「ジャンパー」でも、同じことが言えたけど、ワクワク感と言うモノがこの「バンテージ・ポイント」にはなくて、ともかくガッカリしたのでした。

以下ネタバレにつき、反転してください。

だいたいが、あのデニス・クエイドが大統領を救うシーンなんてのは、偶然そこにあの少女がいたからですよね。そんな偶然で、救急車がひっくり返ってしまって、それがなかったら取り逃がしていたんじゃないかなぁ。
しかも!!
あれだけのことをしたテロリストがどうして、たったひとりの少女の命を救うためにあんなに真剣にハンドルを切りますか?
思わず「そんなアホな」と呟いてしまいました。
アメリカの映画では子どもは死なない、って言う事になってるとは言え。。。
一番の違和感は、少女を助けたアメリカ人旅行者のフォレスト・ウィッテカー。
カメラを持って走り回り、警察やらSPやらというプロの走りについていけるとは思えなかったし、あそこで持っていたカメラもそこまで重要性を感じなくて、肩透かしだった。カメラの意味あるの?前半はともかく、後半は望遠鏡の代わりになったって言うだけでは。
なによりもあのラストの人情劇(家族との電話)みたいなのは、どうにもこの映画に無理矢理くっつけたようで、違和感がありました。なんでそこで泣かせようとするかなぁ。しらけてしまいましたよ。。
魔法にかけられて ★★★★☆
監督 ケヴィン・リマ
製作総指揮 クリス・チェイス 、サニル・パ−カシュ 、エズラ・スワードロウ
音楽 アラン・メンケン
脚本 ビル・ケリー

エイミー・アダムス (ジゼル)
パトリック・デンプシー (ロバート・フィリップ)
スーザン・サランドン (ナリッサ女王)
ジェームズ・マースデン (エドワード王子)
レイチェル・カヴィ (モーガン・フィリップ)
ティモシー・スポール (ナサニエル)
イディナ・メンゼル (ナンシー・トレメイン)

ディズニーアニメでは欠かすことの出来ないプリンセス、アンダレーシアという国のジゼルが悪い女王に魔法にかけられて現代のニューヨークにやってくる。偶然通りかかった弁護士ロバートと娘のモーガンに助けられたジゼル。そジゼルを追って婚約者のエドワード王子やリスのピップ、魔女の手下として執事のラザニエル・・・ついには女王もやってきて、みんなでてんやわんやの中で、プリンセス・ジゼルが本当の愛に気付いてゆくファンタジー。

面白かったです!!

ミュージカルと言うのは、ミュージカルが苦手な人にとっては歌わなくてもいい場面でいきなり登場人物たちが歌いだす事への違和感や、気恥ずかしさがある。
それを逆手にとって、ミュージカルを「笑」っちゃおうって言う感じの映画です。
それだけじゃなく、現代社会にいきなりやってきて、戸惑うジゼルの純粋さやひたむきなカンジが爽やかな感動を呼びます。ジゼルに(婚約者がいながら)引かれていくロバートの気持ちの変化も、充分伝わってきて胸キュンです。(娘のモーガンがまたかわいい!)
一番の功労賞はエドワード王子。面白かったんです、この人!!この非常なまでの濃さがなくては、この映画は全然つまらないものになったでしょう。もちろん好きなタイプじゃないですけど(笑)でも、とってもいい!!なくてはならない人でした。エドワードを見るだけでもこの映画、一見の価値アリと思います(笑)

そして、内容。
ファンタジーです。まったくの。
だから、双方が結局はW不倫になるとか、その後をどうやって生きていくんだろうとか、そんなことは真剣に考えてはいけません。
数あるツッコミどころも全部「ま、いいか〜♪」で済ませてしまうことが出来る、勢いとパワーのある面白い映画でした。

この映画を見ている最中に「ニューヨークの恋人」を思い出したんですが、「ニューヨークの恋人」は過去から王子様がやってくるんですよね。たしかによく似ています。
でも、「王子」の雰囲気が全然違ってて、あんまり「似ている」とは感じませんでした。
「ニューヨークの恋人」は、メグ・ライアンが王子の世界に行ってしまいます。
わたしはそのとき、水洗トイレも女性用のサニタリーも現代化していないところで、どうやって暮らせるんだろう、と真っ先に思ってしまった。あれもファンタジーなんだからそんなことは考えてはいけなかったんだけども、でも考えてしまった。
でも、今回はそういう「ツッコミ」はなかったです。これはこれでヨシ!っていう風に割り切れました。
陰謀のターゲット ★★★

監督: ハーヴェイ・カーン
製作: ハーヴェイ・カーン
製作総指揮: クリスチャン・スレイター


出演: クリスチャン・スレイター
セルマ・ブレア
ロバート・ロジア
コルム・フィオール
ジョン・ハード
ケヴィン・タイ
アンジー・ハーモン
フィリップ・グレンジャー
フランソワーズ・イップ
ピーター・ホール
リンダ・ダーロウ
ピーター・ラクロワ
ポール・マクギリオン



ウォール街のエリートビジネスマンのトムは、大手石油会社の合弁計画という仕事を引き継ぐことに。しかし計画を進めていくうちに、その裏に隠された巨大な陰謀に気づき始める…。クリスチャン・スレイター主演によるポリティカル・サスペンス。 (「Oricon」データベースより)


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ともかく、ストーリーが把握しにくい。
わかりにくいし、盛り上がらない。俳優陣はなかなか豪華だし、マジメに作ってるのに、なぜにこんなにもつまらん映画になるのか、というぐらいつまらなかったです。

が、クリスチャン・スレーターのファンとしては、全編出ずっぱりだし、久しぶりのラブシーンなんかあったりして、充分満足できました!!
レッド・イノセンス ★★★
監督: ルーウィン・ウェブ
製作: ジョン・フロック
製作総指揮: ジョン・フロック クリストファー・ランバート
脚本: ブラッド・マーマン

出演: クリスチャン・スレイター
モリー・パーカー
スティーヴン・レイ
ゴードン・ピンセント
ナンシー・ビーティ
ダニエル・カッシュ

<ストーリー>
ダニエル・クレメンス(クリスチャン・スレーター)は資金集めとマスコミ対策に優れた神父である。ある日、彼は教会幹部から呼び出され、一つの事件の対応を任される。それは神父による“信者殺し”というスキャンダラスな事件で、捕まったアンドリュー神父は、沈黙を続けたままだという。ダニエルはアンドリューと接見し、彼が無実を訴えつつも、口外できない秘密を抱えていることを知る。そして殺された信者の隠された性癖、謎の集会の存在を突き止める。しかし事件の核心が見え始めた時、アンドリューは刑務所内で自殺してしまう。更に教会幹部からは何故か事件調査の中止を命じられ、神父の職をも解かれてしまう。しかしダニエルは、元・恋人のTVレポーター(モーリー・パーカー)と共に、事件の深層と教会のタブーに挑むことを決意する・・・・。 (Amazon)

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これもなんだかビミョーなサスペンス。
ちっとも目新しくもないし、これといって面白みもなく。
やっぱり、クリスチャン・スレーターのファンには、彼が全編出ずっぱりで今回は、神父さんという役柄もありストイックな魅力にあふれていました。神父に見えない〜〜って?そんなことはどうでもよろしい。
人生は、時々晴れ ★★★
監督: マイク・リー
製作: サイモン・チャニング=ウィリアムズ アラン・サルド
製作総指揮: ピエール・エデルマン
脚本: マイク・リー

出演:
ティモシー・スポール (フィル)
レスリー・マンヴィル (ペニー)
アリソン・ガーランド (レイチェル)
ジェームズ・コーデン (ローリー)
ルース・シーン (モーリーン)
ヘレン・コーカー (ドナ)
ポール・ジェッソン (ロン)
マリオン・ベイリー (キャロル)
サリー・ホーキンス (サマンサ)
ダニエル・メイズ (ジェイソン)
ベン・クロンプトン (クレイグ)

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タクシー運転手のフィルは、スーパーで働く妻ペニー、老人ホームに勤める娘レイチェル、そして無職の息子ローリーの一家4人で、ロンドンの集合住宅に住み、質素な生活を送っている。娘は決して心を開こうとはせず、息子は反抗的な態度を崩さない。結婚生活の長い妻とも深い溝を感じてしまう今日この頃。すっかり、家族らしい会話もなくなっていた。それはフィルの家族だけではない。同じ集合住宅に住むフィルの同僚やペニーの同僚もやはり家庭内に問題を抱えていた。そんなある日、予想もしない悲劇がフィルの一家を襲う…。(allcinema ONLINE)

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内容、映像、音楽どれをとっても非常に暗く陰鬱な映画です。
役者さんたちの演技はお見事だったと思うし、暗くて盛り上がりのかけらもない割には、飽きずに見られるし、いい映画だと思うんですが、いかんせん暗すぎる。
結局この一家に突然降りかかった不幸がきっかけで、家族の愛を取り戻してゆくという話なのですが、夫が「ピーター・ペティグリュー」でしょ。うーん・・・。
最後のほうはかなりメソメソされてしまって、ちょっとウンザリ。「愛がないなら出て行くつもりだ」と妻に泣き落としをかけるのですが、本当に出て行く気があるのなら、泣かずに愚痴らずに黙って出て行って欲しいし、またやり直したいと言う気持ちがあるのなら、真っ直ぐにそう言って欲しいかな〜〜と思う。ピーターのキスシーンは正直、見たくなかった。ひどい意見でゴメンなさい。
妻も妻で息子への溺愛と、娘への無関心(というか、娘が一家で孤立しているのが気になった)は、どうなの?と思いました。
潜水服は蝶の夢を見る ★★★★
監督 ジュリアン・シュナーベル
製作総指揮 ジム・レムリー 、ピエール・グルンステイン
原作 ジャン=ドミニク・ボビー
音楽 ポール・カンテロン
脚本 ロナルド・ハーウッド

出演
マチュー・アマルリック (ジャン=ドミニク・ボビー)
エマニュエル・セニエ (セリーヌ・デスムーラン)
マリ=ジョゼ・クローズ (アンリエット・デュラン)
アンヌ・コンシニ (クロード)
パトリック・シェネ (ルパージュ医師)
ニエル・アレストリュプ (ルッサン)
オラツ・ロペス・ヘルメンディア (マリー・ロペス)
ジャン=ピエール・カッセル (リュシアン神父/店主)
イザック・ド・バンコレ (ローラン)
エマ・ドゥ・コーヌ (ウジェニー)
マリナ・ハンズ (ジョゼフィーヌ)
マックス・フォン・シドー (パピノ)

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あらすじ:
エル誌編集長ジャン=ドミニク・ボビー(マチュー・アマルリック)は、突然の脳梗塞で、全身麻痺状態に陥ってしまいます。
目が覚めてみれば、医師たちの声は聞こえ、話している事もわかるのに、自分では体を動かす事はおろか、声すらあげられない。
主人公に動かせるのは唯一、目(眼球)だけ。
しかし、右目の方は瞼の筋肉が動かないので、眼球に影響を及ぼすとの判断から「閉じられて」しまいます。(ひ〜〜!!!)
残るのは左目のみ。
そんな彼に言語療法士は、まばたきでコミュニケーションを取る方法を教えます。
言語療法士がアルファベットを読み上げて、自分が伝えたい言葉のつづりのアルファベットの部分で、瞬きをするという、非常にまどろっこしい気が遠くなるような方法です。
絶望に打ちのめされ「死にたい」と思う主人公は、やがて「自分には、ふたつの残されたものがある。記憶と想像力だ」と、生への希望を取り戻し、原作となる本を書くのです。


+++++++++++++

これは「ロックト・イン・シンドローム」と言う症状に陥った主人公が、自分の体が動かない事を、自分が潜水服を着ているかのように考え、しかし想像の上では蝶のように自由に飛びまわることから、このタイトルに。
つらく重い物語ですが、どうしてなかなかユーモラスな表現もあり、暗いだけじゃなかったです。
男は、どんな状態でも「男」なんだなぁと、ちょっと呆れさせられたりして、どっぷり感動しようと思ってたらちょっと肩透かしの気分も。
すごかったのは主人公の演技。左の眼球しか動かせないのに、その表現力といったら!
主人公の全貌が観客に見えるまでに、しばしの時間があるんだけど、最初にその姿を見たときはかなりインパクトが大きかったです。
映像も申し分なく、ストーリー展開にしても現状と過去の記憶や、想像の部分を組み合わせることで飽きさせない。
主人公が、友人に本を読んでもらうシーンなどは感動的でした。生きる希望を取り戻し、本を書く決意をしたり。苦手な「ミリオンダラー・ベイビー」と比べてしまい、最後まで「生きる」決意をした主人公の気持ちが嬉しかった(ってへんな言い方だけど)文字色。

が!!

なんちゅうかラストまで見たら、実はそれほど感動しなかった。できなかったと言うかね。
なんででしょうね。自分でも良く分からない。
ネタバレになりますので反転して下さい。↓

主人公、浮気をして奥さんと別れたらしい。
しかし、その奥さんが献身的に倒れた夫に尽くしている。
言語療法士たちのように、アルファベットを覚えて、主人公の発言の手助けをしたりね。
でも、ダンナには彼女がいるわけですよ。
ちっとも会いにも来ない彼女が。
その彼女から電話が掛かってきて、ジャンは自分では彼女に思いを伝えられないから、奥さんに「中継」を頼まずにはいられないのですよ。
その中継をする奥さんの気持ちは、いったい??
このシーンで、さ〜〜〜っと冷めてしまいましたね。
やっぱり自分が「妻」の立場だから?
それが真実なら、仕方がない。予定調和、ご都合主義のラストよりも真実味があり、人間くさい部分が良いのかもしれませんが、本能的にイヤだったとしか言えませんね〜。
なので、ラストでの感動も半減したカンジ。
ヘアスプレー ★★★★☆
監督 アダム・シャンクマン
製作総指揮 アダム・シャンクマン 、マーク・シェイマン 、スコット・ウィットマン 、
       ギャレット・グラント 、ジェニファー・ギブゴット
脚本 レスリー・ディクソン

ジョン・トラヴォルタ (エドナ・ターンブラッド)
ニッキー・ブロンスキー (トレーシー・ターンブラッド)
ミシェル・ファイファー (ベルマ・フォン・タッスル)
クリストファー・ウォーケン (ウィルバー・ターンブラッド)
クイーン・ラティファ (モーターマウス・メイベル)
ザック・エフロン (リンク・ラーキン)
ブリタニー・スノウ (アンバー・フォン・タッスル)
アマンダ・バインズ (ペニー・ピングルトン)
ジェームズ・マースデン (コーニー・コリンズ)


トラボルタの特殊メイクが気になっていた話題のミュージカルです。
わたしはミュージカル仕立ての映画は、「サウンド・オブ・ミュージック」以外は割りと苦手なのですが、この「ヘアスプレー」に関しては、ダンスもありテンポも良く視覚的にもとっても楽しくって、全編楽しめました。
実は「人種差別」というヘビーな問題を提起していて、思っていたよりもシビアな内容だったので、意表を付かれましたが。主人公の女の子のバリアフリーな思考が映画を明るくしていました。
特に好きな場面は、黒人の生徒たちが、主人公たちを自分たちの街へ招待しているときの歌とダンス。バスに乗る前にもすごく魅力的な歌とダンスに感動させられた!
このときのタイトルは「ラン・アンド・テル・ザット」らしい。サントラの中でも人気の楽曲です。「自分たちは貧乏だけど、生きるパワーを持っている」と明るく歌い踊る彼らの力強さに、こっちも元気にさせられる事間違いなし。狭いバスの中でも歌うわ踊るわ、すっごく楽しい!!。
そして今回注目したのは、テレビの司会者のコーニー・コリンズ。彼は「魔法にかけられて」のエドワード王子!!(言われて見れば!っていう感じだったけど)「魔法にかけられて」のときもとってもいい役で好感度高かったけど、今回も歌もダンスも上手だったし目が吸い寄せられてしまった。役としても非常にいい位置でした。ますます好感度アップ。
ミシェル・ファイファーも非常にハマり役で頑張ってました。歌も上手いね〜。
しかし、なんと言ってもウォーケンおじさま!!
ヘンテコなおもちゃ屋サンの店主の面白い事。
そして最後の「メイク」とか。。。笑わせてくれたよ〜。大好き!!

トラボルタのママは、「特殊メイクってすごいな」と思わせられるものだったんだけど、手がオッサンでしたね。トラボルタって手が大きいね。ごついし。ああ言う太目の女の人は実は手も、えくぼのあるプクプクした手をしているものだけど、手までは無理だったか。ちょっと残念でした。
でも、ダンスが見られて往年のファン(というほどのファンでもないけど)には嬉しい映画。
若かりし頃の「サタデー・ナイト・フィーバー」や「グリース」が見たくなるのは間違いない(^^)

ちなみに、日本語吹き替えで見ると、トラボルタママの吹き替えは、多分われらが山ちゃん!
テラビシアにかける橋★★★★☆
監督:ガボア・クスポ
出演:ジョシュ・ハッチャーソン
アンナソフィア・ロブ
ズーイー・デシャネル
ロバート・パトリック
ベイリー・マディソン
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絵を描く事が大好きな主人公のジェスは、姉妹3人と両親とあまり裕福ではない家庭に暮らしている。 父親は末の妹ばかりを可愛がり、寂しい思いをしているジェス。 姉妹たちは気が強くおのずと無口にならざる環境で育ったためか、学校でも自己主張できず、いじめっ子たちにいじめられる毎日。 そんなジェスのクラスにある日、転校生が来る。 レスリーというその一風変わった美しい少女は、ジェスの隣の家に越してきたのだ。 ふたりはいつしか仲良くなり、森の中に自分たちの王国「テラビシア」を作ってゆく。
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子ども向けのファンタジーかと思ってましたが、これがなかなかヒット! 孤独な少年に、パッと明かりがともるように現れた「親友」の存在。 この少女の役は、「チャーリーとチョコレート工場」のバイオレット(ガムをかんでいた生意気な子)なんだけど、教室に入ってきたときからその綺麗な金髪と可愛い表情で観客の目をぐいっと引き付けます。 彼女にぐいぐいと引っ張られて、行動的になって行く主人公。そして、彼女につられて観客たちも、どんどん「冒険の世界」に入ってゆくのです。 彼女と二人で作り上げて行く空想の「テラビシア」の楽しみは、子どもの頃にはわたしもあんなふうに遊びたかったという、童心を思い出させてくれます。
中盤思わぬ事件が起きますが、そこでともかく号泣してしまった。 人がいなかったら声をあげて泣いただろうと思うぐらい。 その後の展開も。 ラストの締めくくり方は、どこか「ビッグフィッシュ」を思い出させたけど、ジェスのやさしさに胸打たれるラストです。妹がまた、ブサ可愛くっていい味でした! もう一度見てもいいかなと思う。 子どもたちにも是非、見せたいと思う作品です。
28週後…★★★★
監督: フアン・カルロス・フレスナディージョ
出演: ロバート・カーライル ドン
   ローズ・バーン スカーレット
   ジェレミー・レナー ドイル
   ハロルド・ペリノー フリン
   キャサリン・マコーマック アリス
   マッキントッシュ・マグルトン アンディ
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「28日後...」の続編です。
前作のストーリーとは全然違う主人公たちの、「前作」と同じ時期から始まってその28週後。
冒頭、28日後の、そのあとのことを解説する場面があります。
なるほど、ゾンビたち(感染者たち)は、飢餓に倒れたのね。
感染の危険はないと判断されたイギリスに、主人公ドンの子どもたちが、海外から帰ってくる。
しかし、迎えに出たのは父親だけで母親の姿はなく、感染者たちに襲われたのだという父の説明に、「パパが生きていてくれてよかった」と、娘たちは涙を流すのだけど。
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「28日後」がゾンビモノとしては、わたしの中では出色の面白さだったので、続編も楽しみにしていました。
このシリーズの面白みは「怖いのは、病気より(ゾンビより)生きた人間なのだ」というところが容赦なく描かれているから。
今回も軍隊が怖かった。
「怖いシーン」で流れるこのテーマ音楽の、美しく物悲しく絶望感にあふれた感じがすごくいいです。音楽や映像の使い方の上手さも、このシリーズの魅力。ただ怖がらせるだけじゃなく、本当に絶望的なことが哀しさを伴って伝わってくるとおもう。
ラストはまた、いい感じで「気味悪い」終り方。ご都合主義な感じがないところもいい。
ループしている?また「28日後」に戻ったかのような。
この世界は逃げ場なく、囚われた世界のようで、その虚無感が非常に好きです。
タイトル
感想
タイトル
感想