インクハート/魔法の声 ★★★☆
原作「魔法の声」を映像化したファンタジー。 残酷なシーンはないけど結構はらはらするし、あんまり評判を聞かなかったが、心に残る作品だった。 モーは、物語を読むと物語の世界が現実になるという、不思議な力を持つ「魔法舌」の持ち主。 そのせいで、モーの妻は物語の中に捕らわれてしまったのだが、娘のメギーはそれを知らず父親に育てられた。 あるとき、物語「インクハート」の中から現実界に飛び出した「ほこり指」が、物語の中へ帰るにはもう一度モーが「インクハート」を読むしかないと、モーの前に現れた。モーとメギーに、「インクハート」の登場人物たちの魔の手が迫る。。。。 大人目線で読むと、こんな能力があったら何でもありだから(ドラえもんの「もしもボックス」みたいなものだからね・・)出来ないことは何もないんじゃないか?と思う。世界を滅ぼすことも出来る。今まで不可能だった未知の世界を切り開くことも。死んだ人間を生き返らせることも出来るし・・・などなど、妄想に歯止めが利かないのが困ったところ(^^ゞ でも、モーはそんな邪悪な気持ちは持ち合わせてなくて平凡な男でよかったこと。 能力の大きさとくらべて、物語の展開が小ぶりなのが気になってしまった・・・。汚れたオトナの私。 ホコリ指のポール・ベタニーは相変わらずカッコイイ。顔に傷のある設定で、傷まで良く似合ってる! 火を使うのが上手く、大道芸もやるのだけど、披露された肉体美!!ちょっと垂涎モノでしたわ。 この人、結構曲者で、いい役なのか悪い役・・ってほどでもないけど、結構自分勝手でもある。 でも、憎めない。ひたすら奥さんの待つ、本の中へ帰りたいだけ。(奥さんは、ジェニファー・コネリーだ。あんな美人が待ってるんだから帰りたいよね、うんうん) たとえ物語の中の「結末」が辛いものだとしても帰るという信念には、ジーンとした。 見てソンはない映画と思います。
僕がいない場所 ★★★
母親がだらしなく、子どもが一人で暮らしているも同然。時々お金をくれるが、いつもくれるわけじゃなく、主人公は物乞い同然、あるいはごみ拾いなどをして食べている。
あるとき住み着いている船のそばの家の少女と仲良くなった。
その少女は飲酒癖がある。
なんだろうか、この国は。子どもがこんな生活をしているのか・・とびっくり。 私は小林政広監督「ワカラナイ」を思い出した。あと「禁じられた遊び」も少々。ズウォルチと言う通貨がどこのものかすら分からなかった(ポーランドだそうで)が、子どもたちを取り巻く環境はとても悪くて、この主人公だけじゃなくてたくさんの子どもが悲惨な生活をしているようだ。幸せそうな家庭でも子どもがビール飲んで憂さ晴らしなんて。ふたりの間に愛情が育っていったのが救いだったし、ラストも想像したほどは悲惨じゃなくてホッとした。だからと言ってこの子が救われたとは思わないが。少女の姉がめちゃくちゃ綺麗だったなぁ。
ブラック・スワン ★★★★
プリマドンナを目指すバレリーナたちの女の闘い。嫉妬と野望が渦巻く中で、プリマに抜擢された主人公のトゥシューズには画鋲が忍ばせてあったり、衣装をずたずたにされたり・・・・・・という、定番の?ストーリーを思い浮かべていたら、とんでもない!
嫉妬も野望もあることはあるけど・・・・違っていました。
ナタリー・ポートマンすごいです。熱演に圧倒されました。とても演技とは思えない迫力。まるでニナがそこにいるように、画面を見つめてしまいました。白鳥から黒鳥へ・・・・凄まじいまでの変貌は圧巻でした。
正直に言えば、先に書いたように「定番中の定番」みたいなストーリーだったらもっと分かりやすく、感情移入も出来たと思うのですが、これはそう言う類の映画じゃない気がする。
個人的に正直言えば大絶賛!と言うことはないのだけど、不思議な余韻が残る映画でした。


以下 内容に触れます。


ちまたでは「心理サスペンス」とか「心理スリラー」って言われているけど、私はそれもちょっと違うんじゃないかな?と思った。どっちかって言うと「妄想サスペンス」とでも言うか。
ニナが主役に抜擢されてから、その重圧で精神的に尋常ならざる状態に陥っていく・・・その過程が描かれています。
いろんなことがニナに対して起きるのだけど、どこまでが現実でどこからが妄想なのか、ニナ本人にも観客にもわからない。
ほとんど妄想によって盛り上げられている展開なので、もしも、このストーリーから「妄想」を取っ払ってしまったら、ほとんど何も起伏がない、ただ公演に向けて準備するバレリーナの鬼気迫る姿だけが残るのじゃないだろうか。きっといたってシンプルすぎる物語になるんだろうな。
だから、その点で、たとえば団員同士の確執とか、逆に友情とか、嫉妬のぶつけあいとか、あるいは指導者とのロマンスとか(まぁ山岸凉子「アラベスク」みたいにね!)・・要するにありきたりな要素が入っているほうが「分かりやすい」し、共感が持てると思ったのです。
一言で言えば、この映画は「ニナの独り相撲」と言う感じではないかな?
しかし、つまらなかったか・・というと、決してそうではなく、全編のめり込むように観させられました。
ニナの人物描写にとても興味がわいたから。
とても美しく実力もある、主役をやりたい、でも、いざその主役になったら今度はそれに押しつぶされそうなほどか弱い精神。それはきっと母親との関係に起因するんだろうな。過保護で過干渉な母親、その庇護から抜け出したいと願いながらも、結局はとどまってしまう。(ちなみに、母親がケーキを捨てようとするシーンは、ロバート・レッドフォード監督の「普通の人々」を思い出した)
先生からは「殻を破れ」と言われてもその方法がわからないし、出来ない。
真面目で型にはまり、はみ出すことが出来ず・・・でも、心のどこかでそんな自分に嫌気が差していたのでは?。
今の自分を閉じ込めているものから、開放されたいと思っていたのでは。
好対照の性格を持つライバルのリリーは、きっと彼女の憧れだったんだと思う。こんな風にやってみたい、と言う気持ちがあったのでは。自分にないものを持っている人間に対して抱く嫉妬や嫌悪感と、憧れる気持ちが同居していたのでは。
美しいのに、ちっともセクシーではなく、誰もが彼女に邪な気持ちを抱かない。乾いた女って言うか。
(実際のナタリー・ポートマンはそんなことはないので、演技するすごさを感じました。)
そう言う何もかもが全て、主演に抜擢されたことから自分の中で膨れ上がってカオスになってしまったのかなー・・。
最後にニナは舞台で大成功を収めます。でもその代償は・・・。
ひたすらナタリー・ポートマンのための映画・・・そう感じました。
八日目の蝉 ★★★☆
原作を読んだのが4年も前なので、(ドラマは見ていない)内容をあんまり覚えてなくて、ところどころ「原作はどうだったかな」と気にしつつ、観ました。
永作博美演じる喜和子が、不倫相手の子どもを誘拐して、自分の子のように育てようとする。カルト教団の「エンジェルホーム」にかくまわれるなどして4歳まで育てるが、結局逮捕され、子どもは保護される。
一方現代、大人になった、誘拐された子どもエリナ(井上真央)。家族の実感を得られないまま大人になった彼女は空疎な存在で、生きる喜びも感じられないでいる。あるとき、事件のことを訊ねてフリーライターがやってきた。親身な彼女と行動をともにするうちに、エリナにとっては意外な真実が明らかになる。

各役者陣が大健闘・・と言う感じです。
特に、主演3人(永作博美、井上真央、小池栄子)はよかった。小池栄子、なんか「ウザい」し「胡散臭い」感じがよく出てた。私だったらああいう人、相手にしないと思う(多分)。図々しすぎるし。でも、エリナは自分を守ろうと言う気持ちが人よりも希薄なんだろうな。だから、劇団ひとりみたいな、明らかに「やらしい」男も受け入れるし、小池栄子みたいな胡散臭い自称ライターなんかも拒否しないんだろう。どこか冷静で投げやりな感じ、伝わりました。
二人の母親は好対照で、「実の母親」と「育ての母親」、どちらのほうが「母親らしい」と言ったら、断然「育ての母親」。
期間限定の母子ということは、犯人にはわかっていて、だからこそ子どもを充分すぎるほど愛せたんだと思うのだけど、そうすると、やっぱり実の親子だと、期間限定とか思わなくて、あって当然の確たる親子関係と思えば、そこに胡坐をかいて、関わり方がおざなりになってしまう部分が多々あるなぁ・・(私の場合ですが)と反省してしまいました。
映画の間中ずっと、自分の子どもとの、親子関係のことを考えてしまいました。
瀬戸内の風景は綺麗だった。特に棚田に、儀式の灯がともされる風景。映像ならでは・・だった。
岳 -ガク- ★★★
キャストを聞いたときから、予告編を観たときから・・何となく想像していたんだけど、想像以上ではなく、かといって想像以下でもなく・・こんなものじゃないかな〜という、どっちかって言うと辛口の感想になりましょうか・・・。

2時間と言う短い中で、三歩のよさや山の過酷さ、生きることの素晴らしさなんかをぎゅっと詰め込んだと言う意味では、健闘したかなー・・と言う感じ。でも、原作の三歩がスキだったら、スキすぎたら、やっぱり小栗君の三歩は「ちょっと違う」と思ってしまうかな。
だいたい、あんなにカッコよかったら中身を知る前に外見で惚れてしまいそうですよ・・(^_^;)

原作でもやっぱりとても印象的な、ナオタくんとのエピソードを絡めるも、どっちかと言うと主人公は久美で、彼女の成長物語的な流れです。原作が手元にないので、確かなことは言えないけど、久美ちゃんの父親も山岳救助隊長だったというのは、映画のオリジナル設定だと思う。でも、若くて可愛い女の子が過酷な現場を選んでやってくると言う、よく考えればあり得なそうな設定には、説得力を発揮していたと思いました。
原作を読むと分かるのだけど、三歩は、その一つ一つの物語の中では「脇役」なのですよね。
たとえば、ある登山者親子の絆の物語、あるいは、登山者同士の友情の物語・・・そうやって主人公達が自分達のドラマを展開して、挙句遭難する、もう死ぬかと思う、今死ぬんだと思う、そのキワキワのところに颯爽と現れて「よく頑張った!!」と助けてくれるのが、三歩・・・・・・・という感じです。
言ってみれば、スーパーマンだし、人間離れしています。
でも、これが原作者の手に掛かると、本当に人間臭い温かい男になるんですよ。
だから、今回、主人公が三歩じゃなく、久美だったというのもなんとなく分かる気がしましたが、三歩の魅力や包容力、懐の大きさ、温かさが、原作のように描けてるかと言われたら、否というしかないかな?と思いました。
でも、カッコよくて、三歩ほどじゃないけどやっぱり魅力的な小栗君。悪くはなかったと思い・・(上から目線でごめんなさい)。
遭難の光景も、本当はもっともっと悲惨でグロテスクなんです。だからこそ、対照的に生きる喜びみたいなのが自然に伝わってくるのが原作のよさ。映画ではそれもちょっと物足りなかったなぁ。

さて、何よりもよかったのは、私は原作ではちょっと苦手、レスキュー昴の牧さん。
渡部篤郎演じるこの人が、映画ではめちゃくちゃカッコよかったんです〜。
これこそ、惚れてしまう〜(*^_^*)
三歩に「よく頑張ったね」と・・失敗しても「いいんだよ」と、優しく温かく受け止めてもらいたいと言う気持ちと、牧さんのような人に冷たく厳しく叱られて突き放されてみたいと言う気持ち、両方の気持ちに揺れ動くのでした。

山の風景は圧巻です。ぜひとも大画面でご覧になっていただきたいと思います。



思い出したので追記。(するほどのこともないかも知れませんが)
三歩がナオタの学校へ行くシーン、校庭を走るシーンがあります。
グラウンドにしっかりと「何度もこのシーンの練習をしたな」と思う「跡」がありました。
ああ、あそこまで走ったら画面は切り替わるんだな・・・とバレバレ。
そう言うアラが映画をすこしずつ「残念」なものにしていくのかなー。
他にもちょっとあったような気がする。雪の上の足跡とかも。。
半分の月がのぼる空 ★★★★
監督 深川栄洋
原作 橋本紡
出演 池松壮亮(裕一)
    忽那汐里(里香)
    大泉洋(夏目先生)
    濱田マリ(亜希子)
    加藤康起(保(裕一の友達))
    川村亮介(司(裕一の友達))
    緑友利恵(みゆき(裕一の友達))
    中村久美(里香の母親)
感想 肝臓の病気で入院している裕一は、たびたび無断で病院を抜け出す「不良」患者。
看護師の亜希子は、そんな裕一に「テレビの没収、その他のバツがいやなら、ある患者と友達になりなさい」と言われる。
その相手に会いに屋上に行くと、それは長い髪の可愛い女の子だった。
しかし可憐なみかけと裏腹に、その患者、里香は裕一にあれこれと命令する「エラソー」な女の子だった。
言いなりに使われていた裕一だったが、次第にふたりの間には友情が育っていき・・・。


病気の女の子とのラブロマンスとは、ありきたりな内容だと思ったけど、裕一君が健気。出会いのシーンなどは印象的で、可愛い姿の里香が、あんな返事をするとは意表をつかれて笑ってしまったし。
たじたじだけど、結局里香に対して優しい裕一、その姿がいじらしくて可愛かった。
特に、ふたりで深夜病院を抜け出して、里香の行きたいところに行くシーン。里香をおんぶして山道を登る。「重くない?」だったかな、里香が裕一に訊くんだけど、いかにも重くてしんどそうなのに、即答で「ぜんぜん!」だって・・。やせ我慢が若者らしくて、大好きなシーンだ。
幼いころから病気を持っていて、学校にもロクに行ってない里香を文化祭に連れ出すのもよかった。
舞台の上での台詞・・「私も・・!」は、とてもよかった。
嬉しそうな里香を見て、嬉しそうな母親と、そんな母親を見てまた嬉しそうな里香。親子のことはそう詳しくは描かれていなかったけど、思い合う親子の情愛も胸に迫った。
でもやっぱり一番よかったのは、若い二人の純真な気持ち。お互いを本当に大事に思う気持ち。臭くならずに、素直に感動した。「銀河鉄道の夜」の台詞がうまく気持ちを代弁していて余計に感動した。
実は、内容を全然知らずに観たので、本当にビックリしてしまったんだけど、巧い設定だなぁと感心。
これは原作も読まなくっちゃ・・・と思わされた。

そして、この物語、舞台は私の住んでいる三重県・・・・・の伊勢市です。
私は伊勢周辺ではないし、むこうの方言もこちらとはちょっと違うので、そんなに地元意識はないんだけど、でもやっぱり裕一が「なんでそんなことしやなあかんの」「なんとしたらええんや」「できやん」(はっきりした台詞を覚えてないけど、こんな感じ。)なんて言うので、にやけてしまいました。
妹が伊勢市に住んでいるのと、姪が入院したことがある病院もロケに使われたとかで、余計に身近に感じます。
妹の夫がとあるお店に勤めているんだけど、そこに、大泉洋さんがお食事に見えたとかも聞きました。
おなじ、三重県舞台の映画「逆境ナイン」は、申し訳ないけど、イマイチよくわからなかったんだけど(映画「逆境ナイン」を観たその後、私は原作者の島本和彦大好きなので、いまなら分かるのかなぁ)この映画はしみじみと胸を打たれました。

2012 ★★★☆
やっぱり、震災を思い出す。。。が、ここまでぶっ飛びすぎていると、かえって「別物」として見られたような気がする。主人公一家にあまりにも都合の良すぎる展開は「お約束」を通り越してはいたけど、迫力があり最後まで一気に運ばれた。劇場で観るべき映画かどうか・・劇場で観たら迫力はすごいが内容的に「金返せ」と思うかも。家でいまだブラウン管で見ていると「劇場で観たほうが迫力あるだろう」と思うし。どっちが良かったのか分からないな〜。
冷たい雨に撃て、約束の銃弾を ★★★
黄秋生たち殺し屋グループが甘すぎ。雇い人の主人公との間に育った友情みたいな感情、映画のキモなのかもしれないけど、甘すぎると思う。殺し屋って多分、殺すか殺されるかの二者択一。そんな中で馴れ合いは死を意味するはず。男が見たら「カッコイイ」と憧れるのかもしれないけどオバチャンが見たら、生ぬるすぎると思った。でも、あの3人は決して嫌いじゃないんだけどね。
パイレーツ・オブ・カリビアン―命の泉― ★★★☆
公開初日に、我が家のジョニーデップファン同盟3人(私と娘二人)で観にいきました。

「キャプテン・ジャック・スパロウが命の泉を目指して出航するにあたり、クルーを募集している」と言う噂が流れるロンドン。
しかし、当のジャックは、盟友ギブスを救うためにロンドンに乗り込みその噂を耳にして驚くばかり。そのうえ、変わり果てたバルボッサの姿を見て、二重の驚き。
自分も権力の手に捕まりそうになりながら、「募集している」という「船長の娘」と言う名のパブに行く。
そこに待っていたのは、自分の姿を騙る、かつての恋人の姿だった。


どちらかと言うと、「呪われた海賊たち」の雰囲気に似ていたように思った。
新たな登場人物の、アンジェリカは美しくてカッコよく魅せられるし、バルボッサの変身(転身でもあるか)の意味は気になる。
ストーリーはいたって単純で気楽に楽しめた。
アンジェリカとよりを戻したりするようなことは、よもやなかろうと思うのだけど、ひょっとして今回からこの二人のロマンスがテーマのひとつになっていたらどうしよう?・・と思ったけど・・・(^_^;)。
やっぱり、キャプテン・ジャック・スパロウには「女」よりも「海」を取ってもらいたいもんね。
ウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)とエリザベス・スワン(キーラ・ナイトレイ)が登場しないのは、寂しい感じもするが、いったん終止符を打った前シリーズと区別して、新鮮な「パイレーツ」もよかったのでは。
ただ、今回のもうひとつのテーマ、人魚と人間の男との恋、このヒーローとヒロインがどうにも魅力的に思えなかった。
オーリーほどのイケメンを連れてきて欲しかったというのが正直な気持ち。
積極的に面白いと絶賛するほどではないと思うけど、劇場で観れば楽しめると思う。(ゴメンなさい私は途中寝たけど)
あと、音楽・・・。
「パイレーツ」と言えば、あのテーマ曲!もちろん、それはいい。
でも、「ワールド・エンド」では「Up is down」という、テーマ曲と同じくらい印象的でカッコイイ曲があったのに、今回は際立って目新しいサントラがなかった。強いて言えば「黒ひげ」のテーマだろうけど・・・
アンジェリカのテーマもあったんだろうけど、耳にそれほど残ってないかな。
3Dも、CGも、ずいぶん慣れてしまった。本来なら「すごい!」と思うんだろうけど、だんだんと感動が薄れていくのは申し訳ないし寂しいことです。そのつど丁寧に見て、ちゃんと感動したいものです。

ラストまで見たら、やっぱりカッコイイ。ジョニー。
そう来なくっちゃ!みたいなラストが溜まりません!
あと2回、映画を作る予定らしい。
今年「ハリーポッター」が終ってしまい、この先の楽しみは??と思っていたので、嬉しいです。
悪人 ★★★☆
原作を覚えてないことが多いが、今回は結構覚えていたほうだと思う。
割と原作に忠実に作られている印象。
しかし、それでも、原作との感覚の違いに気付いた。
たとえば「バスの運転手」のシーンなどは、原作では一番私が感動したところだったけど、映画は案外さらーっと過ぎてしまった。知らずに観たら感動したのかな?「サインポール」も同じく。
映画を観てから、自分の読書メモを見たら、当然のことながら、原作のほうが書き込みが多かったらしい。もっと群像劇のように、色んな視点から描かれていたようだ。また原作を読みたくなった。
「悪人」原作の感想はこちらです。
そういわれてみれば、祐一が犯行に至るまでが、短絡的な感じがしてしまう。

映画ではなんといっても、私は、柄本明さんの父親が良かった。
どんな破廉恥なことをする娘でも、人からは評判が悪い娘でも、親から見たら可愛い娘なのだ。
その深い愛情と、娘を殺された悲しみがひしひしと伝わり、何度か泣けた。
祐一の母を演じた樹木希林も良かった。
こうしたベテランの「職人技」によってぐっと感動作品になっていると思う。
その他の登場人物も、主人公を含め、キャスティングがすごく良い。すごく「納得」。

原作を越えることは無いが、映画は映画でよかったと思う。
アジャストメント ★★★
マット・デイモン主演の「アジャストメント」観て来ました。
うーん、思ったのとストーリー展開が全然違っていて戸惑ってしまった。
予告編などから、勝手に「サスペンス」だと思っていたので・・。
大好きな、ボーンシリーズみたいな感じかな?と。
しかしふたを開けてみれば、運命に翻弄されながらも、お互いに求め合う二人の男女を描いた、正真正銘のラブストーリーだった・・・。
これを見ていた私はふたつの作品を思い出してた。
「ホワイトライズ」という、ジョシュ・ハートネットとダイアン・クルーガー主演の、ラブストーリー。
これもラブストーリーなんだけど、なぜかサスペンスで、誰も死なない事件も起きない、ただ二人の恋人がどうなるかを描いてあるだけの作品で、それなのにすごくドキドキハラハラさせられた面白いサスペンスだった。
そしてもうひとつ思い出したのはミヒャエル・エンデの「モモ」。
「アジャストメント」には、その人の運命を決められたとおりに生きるようにと、もしも、運命の道筋からはみ出すようなことがあると「調整局」という部署から、係りのもの??が飛んでくる。
この人たちが、私には「モモ」に出てきた「時間泥棒」に似ているように感じた。
この映画も、大人向けの「ファンタジー」だと思うし。

こんな風にヒトは誰もが運命をあらかじめ決められていて、自分では「自分の力」で「運命を切り開いている」つもりでも、それも何もかもが「運命」の中でのことだったとしたら。
お釈迦様の手の中から出られなかった孫悟空のように。
しばし考えさせられてしまった。

それでも、運命を変えることができるのか。。。。
出来たとしてもやっぱりそれも「運命」の決め事の中?

ぐるぐる思考にハマってしまう。

やっぱり私は、ジェイソン・ボーンが一番好き。
エクスペンダブルズ ★★
これ、劇場で予告を見て、すごいハイテンションになりました。
でも、都合悪くて観にいかれず、今回レンタルで見たんだけど。
一言で言えばもたついていて、とっちらかった映画だった。予告負けしていると思った。
スタローン率いる私設軍隊?が、敵の軍隊を殲滅させる・・と言う話なんだけど(はしょりすぎ)イマイチ、爽快感が無かった。
要するに、例によって人を殺しまくる話で、これで爽快感を得ようと言うのが間違ってる気もするけど、映画の作り方によっては、何も考えずに爽快感や満足感を得られるものだ。(「ランボー4」なんかみたいに)
今回は一体、誰に対して、懲悪を求めればよかったのか?
軍のリーダー将軍は結局傀儡だったし、裏で糸を引いているのは別の人物だったけど、それなのに主人公達が「やっつけている」のは、その傀儡の軍隊だったのだ。それでは「やっつけた」ところで爽快な気分があるはずが無い。
もちろん、落としまえはちゃんとつけるのだけど、でも、そいつが死んだらこんどはその後の「巨悪」が・・ってことはないのか?


それと、主役級の男たちが多すぎても、どうも散漫な印象になってしまい、その中でも主演なんだから当然と言えば当然だけど、スタローンばかりが良いトコ取りした感じがして「ずるい」と思ってしまった。いつもはそんなこと思わないんだけど・・。
だいたい、ジェット・リーは、あんなに弱くない!!
絶対にあの中で一番強い!!!
扱い方がもったいなくて、寂しかった。せめてせめて「リーサルウェポン4」ほどの強さを見たかったなぁ。それとも、ジェットリーも、トシ取ったってコトなんだろうか?それもまた寂しいのでした。

で、シュワルツネッガーと、ブルース・ウィリス。
あれで「共演」とは納得できないな〜。
カメオ出演とか、サプライズでよかったんじゃない?
「パイレーツ」4の、ジュディ・デンチみたいに・・・。

と言うわけで、思ったよりも楽しめなかったなぁ。
マチェーテ ★★
監督
イーサン・マニキス
ロバート・ロドリゲス
出演
ダニー・トレホ (Machete)
ジェシカ・アルバ (Sartana)
ロバート・デ・ニーロ (Senator John McLaughlin)
スティーヴン・セガール (Torrez)
ミシェル・ロドリゲス (Luz)
ジェフ・フェイヒー (Michael Booth)
ドン・ジョンソン (Von Jackson)
シェー・ウィガム (Sniper)
リンジー・ローハン (April Booth )
思ったよりも面白くなかった。
メキシコの連邦捜査官の主人公が、時の麻薬王に妻子を惨殺され、いつしかアメリカに不法入国してその日暮しの生活。
しかし、突然、恐喝により政治家暗殺の指令を受けてしまい、政治家と自警団と違法入国者達のグループとの抗争に巻き込まれていく・・・という話。
主人公が妻子を殺されたことで、復讐に燃え・・というなら話が分かりやすいけど、今回は「巻き込まれた」結果、たまたま自分の復讐相手と戦う羽目になった感じだったので、あんまり溜飲が下がる感じがしなかったし、爽快感もない。
(強い割りに、結構やられていたし)
ナイフの使い方はたしかに見応えあったけど・・(首がゴロゴロ転がるエグさもなんのその)・・・
うーん、いまいちカッコ良いとは思えないんですよね。
魅力は何と言っても二人の美女!ジェシカ・アルバとミシェル・ロドリゲス!
同じ女性の目から見てもセクシーで美しくスタイルも抜群、その上強く、惚れ惚れしてしまった。
彼女達の使い方がとても正しい、お手本のような使用例だと思った。
逆に男たちはいまいちパッとしなかった。デニーロにいたっては「やめたほうが良かったんじゃ・・」と思ってしまう。
劇場に行かなくてよかった。
ネスト ★★★
監督 ルイス・ベルデホ
出演 ケヴィン・コスナー(ジョン・ジェームズ)
    イバナ・バケロ(ルイーサ・ジェームズ)
    ノア・テイラー(エヴァン・ホワイト)
    サマンサ・マシス(カサンドラ・パーカー)
    ガトリン・グリフィス(サム・ジェームズ)
妻と離婚して、子どもを二人引取り、それを機に新天地に越してきた主人公一家。
家の近くに、不気味な塚があり、引き寄せられるようにその塚に行く長女。
そして一家には奇妙なことが起き始め・・・。


一応、ホラー映画です。
でも、オカルトなのかホラーなのか微妙な感じ。
はっきり言ってホラーとしては面白くない。
前半、それでも、一家に起きていることが「正体不明」である間の、ぞくっとする感じは良かったと思う。
でも、こういう映画は、その正体がはっきりしてしまうと恐怖半減。なんだーがっかり!って言うことが多い。
この映画もまさにそんな感じで、後半の失速感が残念。
でも、映画の作り手としては、観客のこういう感想は不本意かもしれないけど、思春期の娘を持つ父親の悩み・・ということでは、とても面白く観た。
妻と離婚した主人公(ケビン・コスナー)。
原因は妻に男が出来たらしい。
まだ幼い弟はそうでもないけど、思春期真っ盛りの娘には、そんな母親は不潔に感じるだろうし、そのうえ母親に「捨てられた」と思っているし、また、母親を恨んでいる。
だまって出て行かせた父親にも、不信感を抱いている。
ただでさえ難しい年頃なのに、いっそう扱いにくい娘になってしまう。
そんな娘を深い愛情で包みながらも、自分にはどうしても、娘の孤独感を埋めてやれないふがいなさに悩む父。
インターネットで「娘、思春期」とか「父親 失格」とかのワードでググっているのが、なんだかリアルで笑える。笑えるけど身につまされてしまう。
私は、本来の「ホラー」よりも、こうした家族ドラマとしてとても楽しめた。
残念ながら、その「家族ドラマ」のほうでは、ちゃんと着地してはいないけど、それは仕方がないことなのかも。
ケビン・コスナーふけたなー・・と思いつつ、ふけてもハンサム。
長女は「パンズ・ラビリンス」の女の子、弟は「チェンジリング」の子。この弟の健気さも良かった。
おせっかいな(?)学校の先生、サマンサ・マシスは「ブロークンアロー」に出てましたね。
リバー・フェニックスの恋人だったそうですね。
義兄弟 ★★★☆
監督 チャン・フン
出演 ソン・ガンホ(イ・ハンギュ)
    カン・ドンウォン(ソン・ジウォン)
    チョン・グクァン(影)
あらすじ: 北朝鮮の工作員として韓国に潜入していたジウォン(カン・ドンウォン)は、“影”と呼ばれる暗殺者(チョン・グックァン)と共にある指令を受ける。彼らは、国家の裏切り者である金正日の身内を葬ることに成功するが、国家情報員ハンギュ(ソン・ガンホ)に計画をかぎ付けられ包囲される。ジウォンは何とか逃げ切るが、その後再び長い潜伏生活を送ることになる。シネマトゥデイ

思ったよりも「甘い」物語だった。それが悪いわけではないけど。
南北朝鮮の分裂をテーマにした映画の中では「JSA」が何と言っても好み。(そう数多く観ているわけではないけど)
「JSA」は、ひとつの国が引き裂かれる悲しみが伝わって、とても心に残る映画だった。
こちらは、南北分裂がテーマと言うよりも、二人の男(北からやってきたスパイであり暗殺者でもある男と、南で国家情報院に勤めてはいたものの、強引な捜査で暗殺者を逃してしまった責任からクビになった男)の間に育つ、友情をテーマに描いている。
だから、全体的にそうはスリリングではなく、どちらかと言うとコメディ要素も大きい。
もちろん、暗殺の場面はドキドキするし、それなりにカーチェイスや追いつ追われつの見せ場もあり、お互いに正体を知りつつも、相手が知っていることを知らずに共同生活をし、それがいつかばれるのではないかと言う、ドキドキ感もある。
でも、警戒していた相手をだんだんと好きになっていく、そんな過程が見ていても胸ほっこりとさせられる。
情報院をクビになっても尚、「影」を追いかけるのをあきらめない主人公。
非情そうに見えて、本当は情に厚い男で、お互いの正体をばらすあたりからの流れは、胸が熱くなった。
そして、若きスパイ。彼の心の動きも、言葉はなくても充分伝わり、見応えがあった。
ラストは物足りない感じがしたが、それでもいいじゃないか!と思える。
見始める前に想像していた内容とは、微妙に違ったけど、これはこれで良い!好き!
やっぱり、ソン・ガンホはいいなぁ〜〜(*^_^*)

あと、国家情報院のかつての部下が、オードリー若林くんに似ていたと思う(笑)
X-MEN ★★★
テレビ放映で見た。XMENははじめて見た。ノーチェックだった。超能力モノとは知らなかった。面白かった!だから今日「ファーストジェネレーション」見に行ったが、これもとてもよかった。今後シリーズを網羅しようと思います。
X-MEN:ファースト・ジェネレーション 
監督  マシュー・ヴォーン
脚本  マシュー・ヴォーン 、ジェーン・ゴールドマン

出演
ジェームズ・マカヴォイ(チャールズ・エグゼビア(プロフェッサーX)
マイケル・ファスベンダー(エリック・レーンシャー(マグニートー)
ケヴィン・ベーコン(セバスチャン・ショウ)
ローズ・バーン(モイラ・マクタガート)
ジャニュアリー・ジョーンズ(エマ・フロスト)
オリヴァー・プラット(CIAエージェント)
ジェニファー・ローレンス(レイブン・ダークホルム(ミスティーク)
ニコラス・ホルト(ハンク・マッコイ(ビースト)
ゾーイ・クラヴィッツ(エンジェル・サルバドール(エンジェル)
ルーカス・ティル(アレックス・サマーズ(ハボック)
ジェイソン・フレミング(アザゼル)
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ(ショーン・キャシディ(バンシー)
エディ・ガテギ(アルマンド・ムニョス(ダーウィン)
アレックス・ゴンサレス(クエステッド(リップタイド)
実は「X−MEN」シリーズはまったくのノーチェックで、今まで一作品も観たことなかった。
でも、今回の映画はかなり評判がいいので、劇場で観たいと思ってました。
この映画の上映の関係で、昨夜テレビ日曜洋画劇場で「X−MEN」の第一部を放送したから、ちょっと観るつもりが、面白くて結局全部見てしまった。
結果、観て正解。昨日見てなかったら今日はここまで楽しめなかったと思います。
これから「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」をご覧になる方で、私のように一度も前の作品を見てない人、ぜひとも第一部だけでもご覧になるようにおススメします。


物語は、1962年が舞台。当時実際に世界を震撼させたある一大事件、歴史的な大事件を引き起こした一連の内幕は、この映画の中にあった!


「X−MEN」では敵として対立していた、プロフェッサーXとマグニートー。
彼らは若いときに知り合い、二人は最初は同じ目的をもつ「仲間」で「親友」で「兄弟」のような存在になっていく。
また、「X−MEN」で、自由自在に自分の姿を変えられる能力を持つミスティークは、マグニートーの仲間としてミスターXと対立しているが、子どものころチャールズ(ミスターX)と出会い、家族のように育っている。とても仲がいいし、お互いを思いやっている。
深い絆をもつ彼らがなぜ敵同士になったのか。そのいきさつがこの映画で語られている。
つまりは、マグニートーという「悪役」が、いかにして生まれたかが描かれている。
それがとても説得力があり、魅力的な物語なのだ。

アクションだけど、人間関係やその内面にもちゃんと踏み込んでいて、見応えがあった。
マグニートーの根源にはユダヤ人としてナチスに母を殺され、能力を辛い体験で開発された恨みがある。
母親を殺された悲しみや恨み、簡単に癒えるものではない。その悲しみが彼を獰猛にしていたのだ。
そう言う真情なども丁寧に描かれていてジーンとするシーンがたびたびある。
そして、何よりも、彼らの能力の見せ方がすごく迫力があって見入ってしまった。
空を飛ぶ、海に潜る、姿を変える、焼き尽くす・・・とても興奮した。なんてカッコいいんだろう!!
中でもやっぱり、後のマグニートーであるエリックの能力が圧巻。
大きな船に身ひとつで勝負を挑む姿などはすごい迫力で、息を呑んで画面に見入った。
プロフェッサーXのチャールズは、テレパスだが、ビジュアル的に地味なその能力、ちゃんと派手にカッコよく見えるように工夫されていて、やっぱりこちらもカッコよかった。
それに彼は人間的にとても魅力のある人物だった。思いやりがあり思慮深く温厚。。
だけど、だからこそ最後の「人間」の仕打ちは、見ていてこちらも辛くなった。
歴史的に残る世界の一大危機、キューバ危機。
その裏にはこんな実情があったのか〜〜!と、本気になりそうなほど、上手くはまっていた。
敵対するケヴィン・ベーコン演じるショウが、徹底的に悪に徹していて、なんのためらいもなく憎める対象なのも溜飲が下がってよい。
あまりの迫力、カッコよさ、面白さに、最後の台詞で暗転したとき、涙が浮かんでしまいました。
本当に面白かった。
マグニートーは憎みきれない。いや、むしろマグニートーにこそ同調する。私には彼こそ主役だ。
「新人類が出現すると、旧人類は絶滅させられる」とは、定説のようだけど、本当だろうか。
人間のおごりとか、異人種が共存することとか、色々考えさせられた。
もう一度見たいです。

★★★★★

それにしても、いっつも思うけど、子役・・・。今回で言えばジェームズ・マカヴォイの子ども時代を演じた子役の子とか。雰囲気がよく似ている子をうまく探すよね〜〜。
エグザム ★★★
あらすじ: 合格すれば死ぬまで年俸1億円という大手企業の最終就職試験に残った8人の男女。武装した警備員が監視する密室で、試験監督から3つのルールを告げられ問題に取り掛かろうと用紙を裏返すと、問題用紙は白紙だった。80分という制限時間の中、受験者たちは手を組んだりだまし合ったりして、試験の問題と答えを見つけ出そうとするが……。シネマトゥデイ

序盤がもったりしていて1,5倍の早送りで見た。
色んな方法で試験用紙にトリックがあるのじゃないか、それを見破ろうとするのだけど、特に面白くもないので全然内容にのめりこめない。サスペンスにしては彼らに危険がなさ過ぎて、ハラハラする感じがまったくないのが残念。だけど、その人が危険にならないという部分で、今日日の残虐なシーンが多い映画とは一線を画していて、そこが長所とも思えた。
ラストは私は結構納得したけど、評判はそれほど良くないね(^_^;)。
我慢して最後まで見てよかったなーと思ったけどな。
黒く濁る村 ★★☆
あらすじ: ヘグク(パク・ヘイル)は、長い間音信が途絶えていた父(ホ・ジュノ)の死を知り、生前彼が暮らしていた村を訪れる。村長(チョン・ジェヨン)の指揮により葬儀は滞りなく行われるが、村人たちは父親の死因について固く口を閉ざしていた。自分に対する彼らのよそよそしい態度や、父の死に違和感を覚えた彼はしばらく村に残ることにする。シネマトゥデイ(外部リンク)


すごく好みな感じで期待大にして観た。
おどろおどろしい雰囲気で一体何が起きるんだろう。予告編の映像を思いながらよほど怖いことがあるに違いないとワクワクする・・・・・が、期待はずれた・・。
映画としてはまぁ面白い。不気味な村の住人達、謎の地下通路、謎を解き明かそうとしたヘグクが襲われそうになったり殺されそうになったり。
でも、その理由は一体?
どうして、村人がこの若い息子を殺さなければならないか、そこまでの何をヘグクがしでかしたのか?
襲われたヘグクもワケが分からなければ、観ているほうもワケが分からない。
いつか、その答えが出てくるのだろうと思って観ていたが、結局は・・・・。
村と言っても、住民は村長以下4人の、村というには名ばかりのコミュニティだし。
なんか大きな秘密があるに違いないと思わせて。
思わせぶり過ぎるし、期待させすぎたかな。

ただ、ヘグクとパク検事のやり取りは良かった。
ライバルであり憎みあっているかと思いきや。
もっと事件(と言うほどのこともないのだけど)解決にひねりや驚きがあればよかったけど。
まったく、風呂敷広げてたたまない感じだった。
でも、ラストシーンは印象に残る。
それだけに本編があれではもったいなかったなぁ・・・。
フローズン ★★★
あらすじ: 夜のスキー場。その日最後の滑りに繰り出したダン(ケヴィン・ゼガーズ)、ジョー(ショーン・アシュモア)、パーカー(エマ・ベル)が乗ったリフトが突然ストップしてしまう。スキー場の営業再開は1週間後。助けを求める叫びも届かず、食料もなく、氷点下20度の極寒の中、3人は空中に置き去りにされてしまい……。シネマトゥデイ


内容を知らずに観たので、面白く感じたが、面白くなるまでがもったりしていた。
でも、後の状況でこの3人の関係が、本編内容に関わってくるので、あながち無駄なシーンではないのだけど・・・。
登場人物の誰にも好感が持ち難いのが難点だった。
要は、おばかな若者3人が、ルールを無視したために自分たちにその付けが回ってくると言うこと。
でも、その代償が、命であり恐怖であり・・この体験と言うのはあまりにも過酷過ぎる。
結末は、どうせそんなところだろう・・という想定内のもので目新しくもなく、意外性もない。
でもそれなりに怖かったし、グロいのもグロすぎず適度に感じたし、興味深く観ることができた。
まぁまぁおススメしてもいいかなーと言う感じ。
もうちょっと序盤がサクサク行っていたらなお良かったが。
アンストッパブル ★★★☆
劇場に観にいきたいと思っていたけど行かれなくて、このたび我が家もようやく、液晶テレビに変えたのでブルーレイディスクを借りてきて観ました。
すごいキレイな映像で、それだけでも感動モノでした(^_^;)。


大体の雰囲気から分かるとおりの映画だとは思うんだけど、緊迫感もあって見飽きず面白かった。
最後はこうなるんだろう・・って、わかってるんだけど、それでも途中の引力は結構あった。
不真面目な働き手が杜撰なメンテナンスをして、貨物列車が惰性で走行・・しかし、惰性と思っていたらそうじゃなく力行(ギアがトップで前進に入っていた)で、暴走貨物列車と化してしまう。
電車は当然のことながらレールの上を走るので、よける事が出来ない。ところどころ逃げ場のような複線になってる場所があって、間一髪で正面衝突を避ける・・。
設定として面白い・・と思うまでもなく、実話に基づいた映画だというのだから、こんなことが実際に起きてさぞ恐ろしかっただろうと思う。
映画では(実話ではどうだか知らないけど)貨物の一部が劇薬で、列車が転覆したときの被害は甚大になる予想。ますます緊迫感に拍車が掛かる。
会社側の対応はというと、企業の営利優先で、いかに会社の賠償金が少なく済むかに拘る。
なんだか聞いたような話で、古今東西どこも同じかと思う。
デンゼル・ワシントンとクリス・パインの二人が最初は険悪ながらも協力して立ち向かう。
お決まりだけど、それなりに爽快感があった。
シークレット ★★★☆
まずまず面白かった!
殺人事件に巻き込まれた妻ジヨン(ソン・ユナ)を、なんとかして救おうとする夫キム・ソンヨル(チャ・スンウォン)の物語。
キムは刑事で、その事件を担当。現場に残る妻の遺留品を見て驚愕するが、立場を利用して妻に不利な証拠を隠したり壊したり・・・・。
しかし、ほんとうに恐ろしいのは、殺人事件の被害者の兄の存在。
兄はジャッカルの異名をもつヤクザのオスで、「警察が捕まえるよりも先に犯人を見つけ出し、その皮を剥いてやる」と、豪語するのだった。その手はどんどんと、妻に迫ってくる。キムの取った行動は・・・!


最近見た「ラスト3デイズ〜すべて彼女のために〜」を少し思い出した。
「ラスト3デイズ〜すべて彼女のために〜」は、突然、妻が意味も分からず逮捕されてしまい、冤罪と信じる夫が、妻のために頑張る物語。
妻が無実だと夫は信じているし、妻もまた夫を愛しているので、夫の努力は報われる気がする。
だけど、この「シークレット」では、妻が何と言っても怪しすぎる。あまりに怪しすぎて、逆にミスリードを疑ってしまいそうになるぐらい。
そのうえ、夫妻の子どもが夫のせいで事故死していて、夫婦の仲は破綻している。
妻は夫を憎んでいて「アンタなんかに助けてほしくないわよ!!」的な態度。
それでも一生懸命に妻を救おうとする夫が健気だった。(が、娘を死なせたことは妻の立場にしたら許せないだろうとは思ってしまう。たとえ夫にしても、罪悪感と喪失感に苦しんでいるにしても)

妻がほんとうに殺人事件を起こしたのか、証拠品をちらつかせてキムに迫る謎のピエロの正体は、などなど、散りばめられた謎がスリリングでまったく飽きさせない。夫婦の関係もさることながら、キムと同僚でありライバルの刑事との仲も見もの。
サスペンスとしてかなり面白くよく出来た作品と思った。

でも・・・・同監督の「チェイサー」には及ばないな。

そして何よりも、この主人公のキム刑事、チャ・スンウォンが素敵!
長身で翳をまとったハンサム。平生はクールだが、妻のために汗を噴出しながらも無様なところを見せてしまう。
今後、この役者に注目したい。
戦火の中へ ★★★☆
なんという悲しい物語なのか。泣けてしまった。

1950年、朝鮮半島は南北に分かれて、それぞれアメリカ、ソ連の傀儡軍として戦っている。
押され気味の韓国は、兵力が足りず、前線基地のひとつ浦項(ポハン)の中学校を学徒義勇軍に任せることに。
71人の学徒義勇軍のなかで、ジャンボム(T.O.P)を隊長に任命し、軍隊はすべて更なる拠点に移動してしまう。
しかし、実戦経験もなく、銃の扱い方もろくに知らない「学生」たちと、いきなり鑑別所から送られてきた不良のガプチョ(クオン・サンウ)たちをまとめるのは並大抵ではない。
そこへ、人民軍との交戦が起き、何名も命を落とし、ついに人民軍は兵力を上げてこの中学校に突撃するのだった。

まず、主演のT.O.Pだけど、歌っている姿しか知らないが、イメージが全然違っていて、純朴で気弱なあどけない少年の感じがよく出ていた。自分が責任者となり人民軍と交戦を経て、強く変わって行く。寡黙だから台詞少なく、目の演技が冴えていた・・ように思う。
この人物が母親に宛てた手紙が、映画の元になっているそうだけど、自分も「母親」なので、母を慕う息子の心情にはどうしても同情して泣けてきた。
おなじ学徒軍の中に放り込まれた異分子のカプチョ。この軍隊の平均年齢からすると、どうやら年をとりすぎているらしい。がやっぱり存在感もあるし、演技も上手い。実はクォン・サンウって人を初めて見たのだ。やっぱり光るものがあると納得した。

物語は、この二人の軍内での対立を中心に、徐々に軍隊として完成されていく模様と、幼い学徒軍が人民軍にかなりのところまで抵抗した様子が描かれる。
16や17の少年達が虫けらのように殺されていく、また、敵を殺していく。
その敵と言うのは、自分たちとおなじ国の人間なのだ。
分断された国家の悲劇は、日本人である自分たちには想像が追いつかない。
とても辛く悲しい映画だった。

先日見た「シークレット」のチャ・スンウォンが、存在感のある人民軍の隊長で登場。
フローズンリバー ★★★★
面白かった。こういうの好き。

カナダとの国境に近い町、1ドルショップでパートをしている主婦のレイは、15歳と5歳の男の子と、トレーラーハウスで暮らしている。夫が出て行ってしまったために、ハウスのローンが払えず、払えないと即刻ハウスを取り上げられる。
必死で夫を探すうちに、夫のクルマにのっているインディアンの女性を発見した。
あとをつけて保留地に入り込んだレイは、そのインディアンのライラと一緒に犯罪に手を染めることになっていく・・。


まず、インディアンの呼び方については、それが差別だとかネイティブアメリカンと言わなきゃいけないとか、色々あるようで、この映画の感想を書く場合、なんと言えばいいのかと迷いましたが、ここを読んで「インディアン」と書くことにします。

映画の内容はとても面白かった。
お母さん(レイ)が働いているのは「1ドルショップ」!アメリカにもあるのね〜!!という「へぇ〜」があった。

他にも、
トレーラーハウスって日本では見かけないので、よく知らないんだけど、(日本でも普及しているのか?土地代は払わないとならないよね?)ローンが払えなかったら、持ち主の業者に「持っていかれる」モノなんだな!という「へぇ〜」。
5歳の息子が「家を持っていかないで!!」と業者に哀願していたのが印象的!

カナダとの国境にある川は冬の間凍りつく。クルマが渡れるほどに・・。かなり北に位置しているから、やっぱり寒いんだろうなぁ〜〜と言う「へぇ〜」。
ストーリーはクリスマスの頃なので真冬ではあるけど、それにしても寒々しい風景だった。
(こういう土地ではトレーラーハウスでの生活は厳しいようで、水道管が凍ってしまうらしい。
だから一家は、ちゃんと凍結防止のハウスに移りたいのだ。)

そして、「保留地」。
そこでもやはり、トレーラーハウスに住んでいるライラという女性。(字が読めないのかと思ったがそうではなく)ものすごく視力が悪いのに、めがねも買えない。ちょっとでも隙間があれば寒風が入り込み、凍えそうになるようなトレーラーに住む。
二人の「お金に困った女達」が出会い、お互いを警戒し不信感をあらわにしつつも、手を組んで悪事に手を染めてしまう。

インディアンが保留地に強制的に移住させられているとか言う話は聞きかじっているけど、詳しいことは知らない。現在の保留地があからさまに登場する映画は他にあるんだろうか?私は今回はじめてみたような気がする。とても深い問題を抱えているようだ。
ともかく、一種の治外法権になっていて、州政府は手出しできないらしい。
それを逆手にとって、ライラたちはこういう犯罪を繰り返していく。

家のローンや生活費を稼ぎたいレイはもちろん、ライラにも事情があった。
自分の子どもを義理の母親に取られているので、その子どもに買ってやりたいものがあるのだ。
二人の女達は、貧困だけじゃなく「母」としても共通点があった。


でも、犯罪はいけない。
悪いことをすればいつかは・・・・・・・・・・・・・・・。
それがいつなのか?どういう形で訪れるのか?
見ているほうはドキドキハラハラ。

長男まで犯罪に走りそうになったり、レイとレイの夫の間に何があったのかおいおい分かってきたり、この家族がどうなってしまうのかもドキドキはらはら・・・。

以下ネタバレ

しかし、ラストは思いがけず爽やか。
レイの決断には「よくやった!」と言いたかった。
レイとライラ・・・犯罪で結びついた二人だけど、二人とも「悪人」じゃない。
今後、いい関係になっていくんじゃないかな?と思わせられて、ホッとした。
しかし貧困ってつらい。
保留地ではかなり問題になってるみたい。
もうちょっと知りたいと思った。
やさしい嘘と贈り物 ★★★★
途中から「ひょっとしてそうかな?」と思ったけど、意表をつく展開だった。
面白かった。そして切なかった。

一人暮らしの老人、ロバート。もうすぐクリスマスだが、プレゼントを贈る相手は自分しかない。「ロバートからロバートへ」という贈り物をツリーの下においている。
仕事はスーパーマーケットの支配人。でもそれは名ばかりで絵を描いて時間を潰している。共同経営者のマイクが実質の店長で、ロバートに手を焼いているようにも見える。
孤独をもてあますような毎日だったが、あるときロバートが家の戸を開けて出かけたために、向かいに住む女性が心配して入り込んでいた。それに驚き、怒りながらも最後は「心配してくれてありがとう」と、礼を言うロバート。
その女性メアリーは、いきなりロバートを食事に誘う。
戸惑いながらも応じたロバート。二人は急速に接近し、仲良くなっていくのだったが・・・・・。


孤独な老人の心を溶かしていくメアリー。
ずいぶん積極的だなーと思ったけど、老い先の時間を思うと、ためらったり悩んだりする時間も惜しいのかもしれない。
トシを取っても恋愛したっていいじゃないか!と思い、温かい目で見守った。
また、共同経営者のマイクがいい味!
一見ロバートに手を焼いているのかな?と思ったけど、辛抱強く付き合っていて、イイヤツだなーと思った。

以下ネタバレを含みますので、これから見る人は読まないで!!


















何もかも分かってから思い返せば、符号の合うことがたくさん。
ドアを開けっ放しで外出するなんて・・!
車庫にクルマを突っ込んでしまったこと。
メアリーがやけに積極的なのも、マイクがロバートに優しいのも。
「明日は休むんだろう?」と言いながら、メアリーの娘が来たときクルマを出さずにそばにいたこと。
ロバートの車庫やクルマをマイクが直しておいたこと。
そして、薬・・・。
てっきり、問題があるのはメアリーのほうだと思ったのに。
年をとるということは、切なく哀しいことだと思う。
でも、振り返ればそこに幸せな人生があったとしたら、それでいいのじゃないだろうか?
哀しくも温かい・・でもやっぱり切なくて哀しい物語だった。
トランスフォーマー/リベンジ ★★★
感想
小さな命が呼ぶとき ★★★★☆
監督 トム・ヴォーン
製作総指揮 ハリソン・フォード 、ナン・モラレス
原作 ジータ・アナンド
出演
ブレンダン・フレイザー(ジョン・クラウリー)
ハリソン・フォード(ロバート・ストーンヒル博士)
ケリー・ラッセル(アイリーン・クラウリー)
メレディス・ドローガー(メーガン・クラウリー)
ディエゴ・ベラスケス(パトリック・クラウリー)
サム・H・ホール(ジョン・クラウリー・Jr.)
ポンペ病という難病で、長く生きられない幼い我がこのために、今までの生活を全て捨てて子どもたちのために奔走する父親と、ポンペ病の研究者として父親に協力する学者が、力を合わせて新薬開発にかける姿を描く。

子どもが不治の難病・・・と言うだけでも涙腺が緩んでしまう。
事実を元にしてあるとのことで、それだけでもすごい説得力と感動があったし、物語としてもとても面白く(興味を持って)見ることが出来た。
新薬の開発と言うのは、ある意味大博打だろうと思う。研究費をどぶに捨てたと言いたくなる結果の場合もあるかもしれないし・・・。主人公は、子どもたちのために、治療薬に一番近いところまで研究をしている偏屈な学者と手を組み、自分の社会的立場や仕事も捨て、まさに裸一貫となってその難事業に打ち込む。
ひたすら、我が子たちを助けたいために。
時には恩人であるはずの、その学者に手痛い仕打ちまでしてしまう。(学者も偏屈すぎるのが困りモノ)
学者はそんな父親に腹を立て、絶交寸前まで行きながらも、結局、その子どもたちのために折れる。
そんな二人の「思い」が大きな感動を与えてくれる。
わが子を愛する気持ち、病気の子どもとその家族を助けたいと言う気持ち・・・紆余曲折を乗り越えて新薬開発に向ける熱意と愛情。とても感動的な映画だった。
おススメ!★★★★☆




冒頭、車椅子で人工呼吸器をつけている少女が登場。元気でこましゃくれていて、同情を誘う弱々しさはないものの、余命があといくらもないだろうと言う絶望の中で、できる限り明るく楽しく生活しようという親の努力が見て取れて、胸が熱くなる。
一家の中で3人中2人の子どもがポンペ病と言うのは・・・気の毒としか言えない(・・が、後にこれが逆転のチャンスを生むのだけど)。この家は裕福でよかったなぁ・・貧乏人ならここまでのことはしてやれないはず・・などなど、考えながら引き込まれてしまった。

ハリソン・フォードがこの偏屈学者を演じているのだけど、ほんとうに偏屈で・・・周囲の研究者達と折り合いが悪くなったりしてはらはらさせられた。ハリソンフォードは人格者の役柄が多いし(先日見た「正義の行方」などもほんとうに良かった)、こんなにわがままで嫌われ者の役も珍しいのかな?と思ったけど、さすがに違和感もなく・・(笑)
偏屈と言っても結局子どもたちのために滅私奉公するだけの「優しさ」があるんだから、結果的には「いいひと」なのだ。


マイブラザー ★★★
監督
ジム・シェリダン

製作総指揮
タッカー・トゥーリー 、ザック・シフ=エイブラムズ

脚本
デヴィッド・ベニオフ

出演
トビー・マグワイア(サム・ケイヒル)
ジェイク・ギレンホール(トミー・ケイヒル)
ナタリー・ポートマン(グレース・ケイヒル)
サム・シェパード(ハンク・ケイヒル)
クリフトン・コリンズ・Jr(カヴァゾス少佐)
メア・ウィニンガム(エルシー・ケイヒル)
テイラー・ギア(マギー・ケイヒル)
ベイリー・マディソン(イザベル・ケイヒル)
キャリー・マリガン(キャシー・ウィリス)
ジェイク・ギレンホールとトビー・マクガイアが兄弟を演じた作品。
個人的に、この二人は似ていると思っていたので、兄弟役と聞いたときは「やっぱり!」と思ったものです(笑)。

ナタリー・ポートマン演じる美人妻と二人の幼い娘を家に残し、アフガニスタンに赴く軍人の夫(トビー)。
弟(ジェイク)はチンピラで刑務所から出所したばかり。
一家にとって弟は鼻つまみ者。久しぶりの一族の団欒も台無しにするヤサグレ男なのだ。
しかし、兄が戦死したという報告がはいり、悲嘆にくれる家族の中で、子どもたち(姪)に慕われた弟は自分の居場所を見つけ、家族にとって頼りがいのあるなくてはならない存在になっていく。
しかし、戦死したと思っていた兄は、実は捕虜として生きていた・・・。

と言う話。

正直言って、もうちょっと感動的な物語なのかと思ったけど、ちとビミョーだったなぁ。
物語はすごく面白い。釣り込まれた。
家族の中で浮いていた弟が、兄が死んだときから兄の代わりになるように、しっかりしていく。
大きな勘違いだよ!と思わされたキッチンのリフォームだって、結果的に素晴らしいキッチンになったし。
子どもたちはもともと、「叔父さん」が好きだ。父親に似て、父親よりも若くておにいちゃんみたいな存在。
受け入れられることで、弟が変わって行くのが見て取れた。
美人の妻も、だんだんと弟に惹かれて行く。
本当は兄よりも、弟のほうがタイプだったんじゃないの?みたいな。
そこへ心に深い傷を負った夫が帰還して、波乱は必至。
物語としては、ほんとうに面白かったけど、でも、ラスト・・え?そこでおわり?みたいな。
そこからどうなるの?それが見たいのに・・。
そこからが本当の地獄ですよ。
妻もそれを背負うことになるんですよ。
考えると、あまりにも暗澹としてしまった。
それと、やっぱり仕方がないとは思うけど、一方的にアフガニスタンの軍人を「悪」に仕立ててあるのがヤラシイ感じがする。この映画を見たら、アメリカ人は「アフガニスタンゆるすまじ」と思うだろうよ。(戦争映画ってそんなもんか)
白いリボン ★★★
平和そうに見えるのどかな農村で、謎の事件が次々に起きる。
まずは、医者が何ものかの作った「わな」で、走る馬から落馬。大怪我を負ってしまう。
その後、領主の息子が虐待されたり、使用人が事故で死んだり、不穏な事件が起きるが犯人は杳として知れないのだった。

最初に大怪我をした医者・・!
医者と言うから、温厚で人が良くてふくふくした感じのおじさんかなーと思っていたら、これがまぁ全然違うイヤなやつでビックリした。顔がまずイヤらしい。怖いし。
全編通してこいつが一番「悪者」だと思ったなぁ。「口がくさい」って、曲がりなりにも「彼女」に、それはないよね。対して彼女のほうも「胃潰瘍だし」だって。なんじゃこの会話・・。苦笑するしかないじゃない?
領主も立場的にどうしてもそうなるんだろうけど、尊大でイヤ。その奥方も言うに及ばず。
牧師も子どもたちのしつけと言うか教育が厳しくて、ここで「白いリボン」が登場。自分の行いの正しさを確認するために白いリボンをつけて、間違わないように行動する目印にするとかナントカ。(違ったかな?)

最初に「平和そうな農村」って書いたけど、実は私はそんなこと感じなかった。
白黒映画だし、平和なかんじものどかな感じも全然なかった。
犯人は・・・・見ていればそれと分かるのだけど、相変わらずハネケ監督は「すっきり」とは終らせない。
しかも、あのラストは・・・なにがどうなのか。
うーん、よくわからなかった。
しかし、まだ見ていない「ピアニスト」なんかは見たいな〜と思ってしまう。
チャットルーム ★★
監督
中田秀夫


脚本
エンダ・ウォルシュ


出演

アーロン・ジョンソン(ウィリアム)
イモージェン・プーツ(エヴァ)
マシュー・ビアード(ジム)
ハンナ・マリー(エミリー)
ダニエル・カルーヤ(モー)
タイトルと予告編からして、チャットにハマりすぎた青年によるパニックホラー、心理サスペンスだと思っていたのだけど、パニックは起きないし、ホラー要素もないし、心理サスペンス風でもないし、どうも予想とは違う物語だった。
主人公は「自殺」に強い憧れを持つらしい。リストカット癖もあるし、ネットで自殺の動画を見てはにやけている。
そんな彼がチャットルームを開設して、そこに4人の男女が集まってきた。
最初は悩みを打ち明けあったり、自己の開放を目指したり・・と明るく前向きな感じだったけど、
次第に、主人公はそのうちの一人の少年に目をつけて、彼を追い詰めていくのだ。
・・が、あとで、あらすじを書いてみようと思っても、どういうあらすじなんだろう?と思うぐらい、よくわからない。
主人公の髪型が、リアルの世界ではパーマ、ネットの中だとストレート・・みたいな違いはあれど。

もうちょっと「怖い〜〜〜」って思える映画を期待したなぁ・・・。
たとえば、チャットにハマりすぎている娘が見て
「怖い〜〜。もうチャットはやめよう。チャットの相手にアドレス教えるのもやめよう・・怖いよう!」
と、思えるぐらいの怖さを見せてほしかったわ。
残念!!!

特筆すべきは、主演のアーロンジョンソン。
イケメンですなぁ。
「キックアス」のときも、ダサい振りしていても、イケメンは隠せてなかったが、今回もまぁオタクっていうかそう言う役だけど、やっぱりカッコよかったわ。正統派の美形なので、今後ブレイクするんじゃないだろうか?
と言いつつ、そこまでブレイクしなかった人たちが何人もいたけど・・。
23歳も年上の人と結婚していると言うのがネックにならないといいですが。(多少引いてしまうが・・)
「ノーウェアボーイ」も観たいな!と思っています。
闇の列車、光の旅 ★★★
こういうのを見ると、いつも「あの少女と私の違いは何だろう。ひょっとして私があの少女に生まれていたかも知れないのに」と思ってしまう。切なくも悲しい物語だった。
ホンジュラスの少女サイラが、未来のない地元を捨てて、父と叔父と一緒にアメリカに行く決意。だけど、列車の中で(といっても屋根の上にしか乗れてない。無賃乗車?)ギャング団に会ってしまう。襲われそうになったサイラを助けたのがもう一人の主人公、カスペル。彼は同じギャングのリーダーを殺して、ギャング団に追われる身に。父と叔父ともはぐれ、カスペルとともにアメリカを目指すが、結局カスペルはギャング団に殺されてしまい、父も列車の事故で死に、叔父は強制送還。サイラは何とかアメリカにたどり着く・・・という話。
アメリカにはこういう住民が多いんだろうなぁ。
クレイジーズ ★★★☆
面白かったし、久しぶりに怖いと思えた作品。
汚染された水を飲んで凶暴化してしまった住民たち。
軍は秘密裏に彼らを処分しようとして・・・。
ちょっとしたゾンビものっていう感じ。
ともかく、凶暴化した人間が怖い!
カンフーパンダ ★★★★☆
すごく面白かった!
実は「1」は、それほど面白いと思わなかったので、スルーするつもりだったけど、どこかで「面白い!」という声を聞いて、それならば・・・と見に行ったんです。
そして、評判どおり面白かった!!


前作は、のんきで食いしん坊のパンダのポウが、伝説の龍の戦士に指名されて特訓して、みごと最強の戦士となり、悪を倒す・・・という物語だった。
今回は、ポウの出生の秘密を絡ませて、新たな敵、孔雀のシェン大老と戦うのだ。
シェンは、カンフーも強いけど、最強の武器を持ってやってきた。
その武器の前に、カンフーは歯が立たない。
カンフーの時代は終り、これからは「武器」を操るものが天下を握るのか・・・。
シェンVSポウ、火器VSカンフーという戦いはどちらが勝利するのか。

序盤で、シェンの放ったオオカミたちとの戦いのシーンがあるが、これがすでに迫力満点で面白い!
ポウのとぼけた感じと裏腹に、その強さに痺れる!
マスターファイブの面々との絆も強硬になり、息もぴったり、そして、なによりもカンフーはその型が美しく、戦いの中にも舞いの美しさがあるのがいい。ピタリピタリと型が決まる様は本当に見応えがある。

敵の孔雀が、またカッコ良いのだ。
私達は吹き替えで観たのだけど、孔雀の声は藤原啓二さん。
さすがの吹き替えで、とっても安心して見られたし、また孔雀の迫力、コメディタッチの部分も言うことなしの面白さだった。
カンフーの強い孔雀、私はちょっと「らんま1/2」のムースを思い出したんだけど(笑)。

今回は、ポウの自分探しとも言える物語が入っている。
自分は一体誰なの?どこから来たの?という疑問に答えるように、記憶の奥深くが刺激される。そして思い出す。自分が何ものかを・・・。

感動的だった!
ラストは涙が止まらなかった。

今までCGアニメはなんと言ってもディズニー&ピクサーと思っていたけど、考えが改まるようだったなぁ。
まだ観ていないけど「ヒックとドラゴン」も見ないとね!!
バンク・ジョブ ★★★★
面白いサスペンスだった!!

自分でそうと知らず、英国王室や政府高官のスキャンダラスな写真を銀行強盗してしまう男たちの物語。
事実に基づいた物語らしく、それだけでもビックリ。(実話とは知らずに見た。)
事実は小説よりも奇なりとしみじみ実感。
事件は70年代か・・。だからケータイもないんだ〜・・・。トランシーバーで喋っていたもんね。
だから盗聴されたりする。
アクション部分やエロい部分は控えめだしテンポもいいし、最初からグイグイと引き込まれて、息をもつかせぬ勢いで見た。面白かったー。
実際の事件は闇に葬られたらしい?
未解決なのか。
事件が事件だけに、ちゃんとした解決は出来なかったらしい。

スリル満点のサスペンス、おススメ!
狼たちの処刑台 ★★★★
すごく面白かった〜!
渋カッコいいんだけど、特別なおじいさんじゃなくて、ゴク普通のおじいさんなんですけど。

妻が病気で入院したきり、同じように高齢の友達と静かにチェスをするのが楽しみな、地味な毎日。
でも、そこは治安の悪い公共団地で、町の不良やチンピラが我が物顔で、極悪行為に励んでいる。
たとえば、夜なんかは、普通に歩いていても不良どもに襲われてリンチされてしまう有様。
そんな不穏な町で、チェス友達のレナードは、過激な嫌がらせを受けており、がまんできなくなって奴らに一矢報いようと、軍時代の短剣を持ち出す。
しかし、レナードは逆に、奴らに殺されてしまうのだった。。。


主人公ハリーとその親友のレナード、お互い年老いて寂しい環境のふたりが、毎日のようにチェスをしてほほえましいと思ったら、なんとも治安の悪いところに住んでいて気が休まることがない。余生を平穏に暮らしてもらいたいのにこんな状況で、気の毒で仕方がない。
イギリスって、私が思うよりも治安が悪いんだろうか。
この前も実際に若者達による暴動があったけど、この映画でも似たような場面があり、先進国のイギリスでどうして・・・と思うけど、案外この映画のような感じなんだろうか?
それに、途中で登場するヤク中の売人が、とんでもなく、すごく、ヤバイ人で・・とても演技とは思えない迫力があって、恐ろしかった!!いくら映画でもあんなの滅多に見ない。すごく印象に残る「悪」さだ・・・。怖い怖い。
主人公は結局病気持ちで、ランボーとかコマンドーみたいなことは出来ないが、地味に復讐を果たそうとする。
軍人上がりと言うところも含めてリアルに感じた。

悲しくて虚しいんだけど、どこかでスカッとする。
冷たい熱帯魚 ★★★☆
「愛犬家連続殺人事件」という、実際の事件をもとにして作られた映画。
私はその事件の当事者(共犯者)が書いた「愛犬家連続殺人」を読んだのだけど、本当に身の毛がよだつ恐ろしい事件で、かなりの衝撃を受けた。私のつたない記憶に残る近代の凶悪犯と言うと、オウムの麻原彰晃の次に位置している。(他に「九州一家殺人」の松永太などもトップレベル。)
当事者が語る事件の全容は、それはそれは恐ろしく、読みながら本を持つ手が震える心地だった。

それが映画になると言うので、かなり期待して見たのだけど(期待すると言うのも語弊がありますが・・・・)、いざ映像にしてみると、何にも怖くない・・恐ろしさが伝わってこない。
映画としての脚色はあるにしても、最初のうちは事件をなぞって、主犯の男が共犯者を丸め込み、自分の手足となるように手向け懐柔していく。それがどうにも少し冗長な気がしたなぁ。
娘の万引きから事件は始まるんだけど、日付がいちいち思わせぶりにカウントされるんだけど、なんか意味があったのかな?よくわからなかった。
そしていよいよ問題のシーン。
もちろん、合言葉は「ボデーは透明」だ。この台詞は一生忘れられない。
映画でも健在だった。これを言わなきゃ、この犯人じゃないよね。
でも、本を読んだときほどの衝撃はない。どうなるかを知っているからかも知れない。
だから、事件と同じ流れの部分は、そう衝撃もなく恐ろしさもなく、たしかに映像的に「うえぇ・・」と思いはしたけれど、それだけのことだったように思う。

でも、後半、この映画ならではのオリジナルな展開が待っている。
そこから、俄然面白くなってきて、恐ろしいと思えるようになった。
主人公はどうしてしまったんだろう?
毒牙にかかって、毒塗れになってしまって、崩壊していったのか・・・。
犯人役の「でんでん」と言う役者さんを、私ははじめて知ったんだけど(へんてこなお名前ですな)実際の関根元も、まさにあんな感じだったんじゃないだろうか。
押しが強く、ぐいぐいと人の懐に入り込み絡み取る・・・あんな男に見込まれてしまったら、人生は全く別物になってしまう。あ〜〜〜怖い怖い。
主人公も、気が弱くって、つけこまれ体質なのが雰囲気出ていて良かった。


っていうか、真面目に「怖がりたい」と思って見る映画ではないので?


でもやっぱり怖さで言うと邦画の比較として「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」のほうが怖かった。つい、いつもこれと比較してしまうんだけどね・・・。

悪魔を見た ★★★
「冷たい熱帯魚」に続きこれを見て、いささか食傷・・・にはならないけども(^_^;)
こちらも同じく「人体解体系スプラッター」含む映画。

韓国犯罪映画では「オールドボーイ」に衝撃を受け、「殺人の追憶」で感嘆し「チェイサー」「母なる証明」でひれ伏した(笑)。
他にも見ているけど、この4作品が犯罪映画の中では個人的にテッパン作品。(他の映画は「おばあちゃんの家」「JSA」「オアシス」あたりが好きです)

「悪魔を見た」もかなり期待したけど、ちょっと及ばなかったなぁ〜〜。

めちゃくちゃ残酷!!と言う部分では視覚的に「眼福」な感じはしたけど、心理的に迫ってくる恐ろしさがなかったんですよね。
物語は、ざっと説明すると、婚約者を殺されたイ・ビョンホンが犯人に復讐するという話。
その復讐方法が、どうにも中途半端だもの。
本人的には、「一発で殺しては復讐にならない。徹底的に怖がらせて殺してやる」と言う趣旨。
でも、決定的に不満なのが、犯人の男が「復讐を怖がってない」と言うこと。
イ・ビョンホンがどんなに、何をやっても、あれをやってもこれをやっても、恐れたりしない。
怯えてもない相手に何をやってもスッキリはしない、溜飲が下がらない。
そもそも、その殺人鬼が、最初から露出しすぎで、そのために却ってリアリティがなくなってしまった。
「こんなヤツいたら怖いよ〜〜」と、本気で思えないのだ。
イ・ビョンホンの行動にもイライラさせられた。
犯人は追い詰められながらもなお、「与えられた合間」にどんどん殺人を繰り返していく。
「合間」なんか「与える」から、関係ない他人まで犠牲になるんじゃないの?と思うと、イ・ビョンホンのやってることに疑問がわく。挙句の果てにあんな事態に・・・・。

この映画は、でも、ラストにこそ「悪魔」が集約されているんじゃないでしょうか。
それはイカン。それはやめて。それだけは・・・!と言う本当に衝撃のラスト。
あまりにも可哀想なのは、チェ・ミンシクでも、イ・ビョンホンでもない。
それは、なぜ彼らがそんな目に合わねばならないの?と言う、人たちだった。
あまりにも後味の悪い・・だからこそ、心に残る映画になったと思う。
悪魔は誰だったんだろう?
デッドクリフ ★★
フランス映画。
5人の男女が、エライ軽装でハイキングにでも行くのかと思ったら、とんでもなくハードルの高そうな岩登りをやったり、谷底に落っこちそうな危険なつり橋を渡ったり・・・。
先日見た「フローズン」に共通する「バカな若者たちが、過酷過ぎる試練を受ける」物語。
視覚的にも、ロケーションの恐怖と言うか、見てるだけでも足がすくみそうな恐ろしさがあって、序盤本当にゾクゾクさせられたんだけど・・・・途中から、どうも様相が違ってきて、全然違う方向に行って、ガックシ・・・・・みたいな物語だった。

何でそこに殺人鬼がいますか!!

最初の雰囲気で「自然と仲間が敵」みたいな感じで進んだら面白かったのに。
唐突に登場した殺人鬼にゲンナリさせられた。
そっちの怖さはこの際要らなかった。
そして、ひと粒のひかり ★★★
花屋の仕事をクビになったマリアは、麻薬の運び屋をやることになる。
その方法は、カプゼルに仕込んで飲み込むという方法。
大きなカプセルを無理やり飲み込む。そしてアメリカに着くとホテルに監禁され、トイレで!!!出すのだ。数も数えて・・・。
でも、仲間の一人がおなかの中でカプセルが破れたのか死んでしまう。
死んだ後は腹を開かれカプセルを取り出したようだ。
その娘の姉がアメリカにいるので、マリアは自分たちも殺されると恐れて姉のところに逃げ出し、居候する。。が、結局、その娘が死んだことは姉につたわり、マリアも追い出される。

中南米とはこんな感じなのか・・。「闇の列車光の旅」にも通じる。若者達の希望ない未来。日本に生まれたこと、もっと幸せに感じたい。どこが違う?あのムスメと私のムスメと。生まれたところが違うだけなのでは。エコーの映像を見たときのマリアの笑顔が印象的。あの笑顔があればこの先も頑張って行けるような気がするけど・・観光ビザしかないんだよね?
薔薇の名前 ★★★★☆
ショーン・コネリーは超!!渋カッコいいし、クリスチャンスレーターは若くてカワユイし、大画面で見たせいか、エンディングのナレーションで涙、涙・・そしてエンディングロールで涙、涙。 音楽が美しいんですね。
Piranha ★★☆
おバカ映画と思った(^_^;) 血みどろも度が過ぎると笑うしかないという。だいたい、冒頭、最初の犠牲者で笑ってしまった人は多いはず。どっちかと言うとファイナルデッドコースター系。すきな人はとことん楽しめる。好きじゃない人は見るのやめておきましょう。
トランスフォーマー ダークサイド・ムーン ★★★☆
感想
完全なる報復 ★★★☆
妻と子を殺されたクライヴ。
犯人は弁護士の司法取引によって死刑を免れる。
10年後、犯人は何者かに殺される。それがクライヴだとわかり、クライヴも認める。
司法取引のことを根に持ち、その法律のありかたに問題を投げかける。
拘置所に入れられたクライヴにできないはずの「復讐」が進行して、その方法はあくまでも残酷に、そして冷徹に、徹底的に。クライヴを知るある者は言う。「彼は完璧。何もかもわかっている。こっちは何もかもやつに操られているんだ」と。

サスペンスって言うよりもアクション映画ですね。もっと精神的に迫る恐ろしさを想像したけど、あまりにも非現実的でちょっと白けた。ラストも私は不満。同じ復讐劇なら先日見た「狼たちの処刑台」のほうが好み。 ナイス!
ボビー・フィッシャーを探して ★★★
感想
モンガに散る ★★★
台湾で、ヤクザに入った少年たちが、まさしく「散る」物語。
結局「ヤクザ」になったら駄目・・と言うメッセージがこもってると思うんだけど、友達との絆も描いている。ヤクザになうって言うことは、その絆も犠牲にすることになるという切なさがあった。
でも、もっと大人のハードボイルドだと思っていたので、どうも、明るい青春ものっぽくて、ガクッとしたかな。主演のひとはすっごくカッコいい!!でした。
キャタピラー ★★★
実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」の若松孝二監督が、江戸川乱歩の「芋虫」を映画化!!!・・・・ということで、すごく期待したんだけど。
戦争で手足がなくなり、耳も聞こえない状態で帰ってきた夫と暮らす主人公である妻の物語。
世間的には(表面上)「生ける軍神」として、あがめたてられる。
妻の編んだかごに、軍服を着て、もらった勲章をつけて、でも赤ん坊のように入れられ、大八車で連れ出され、「さらしもの」状態。
それは妻のストレス発散の手段の一つだった。
大八車の夫には、通り過ぎる人たちは拝まんばかりにしていく、そして妻もまた「軍神の妻」としてあがめられる、その快感でこの厄介な夫の世話をしているストレスの発散をしている。
そして終戦。夫は、妻は・・・。

パッと思うのは、もしも自分だったら・・・って言うことだろうな。
こんな姿で夫が帰ってきたら?帰ってきたことを素直に喜べるだろうか?
四肢がない!
耳が聞こえない!
しゃべれない!!
一切の世話を妻が背負う。夫の親?親戚?なんかも、「帰ってきただけありがたい」と言い残しさっさと帰っていって寄り付きもしない。
かろうじて弟だけが時々様子を見に来てくれる。
こんな夫と二人きりで、閉鎖された空間で・・・来る日も来る日も、食事と下の世話。食べて、出して、寝て、そしてSEX。
そのうちに、夫は自分が中国で兵士としてやってきた残酷な仕打ちを、SEXによって思い出し苦しむように・・・。
苦しんだ挙句に、夫は芋虫のように這い出して池に身を投じて死ぬ・・という話になっている。
原作と違う〜〜!!
乱歩は「反戦の意味はない」と言ったらしい。
乱歩はあくまでグロテスクなものが好きだったんですよね。
究極のグロテスクと思って描いてみたんじゃないだろうか?
芋虫のような男にまたがる鬼畜のような女。
原作は興奮した妻に目をつぶされてしまい、女が我に返り混乱していると「ユルス」と書き残して夫は井戸に身を投げる。「ユルス」と書いた男の気持ちを思って切なくなったのだが・・・。
ずいぶん原作と意味合いが違う映画になったもんだな。
トゥエルヴ ★★★☆
ある意味、ものすごく気に入りました!!

マイクは病気で母を亡くした。治療費がかさんだために、進学もあきらめ、ヤクの売人になる。
元同級生たちにヤクを売って生計を立てていたが、「トゥエルブ」という、強力なヤクだけは扱わなかった。
あるとき、大親友がヤクがらみで殺されてしまう。
マイクはどうするのだろうか。


主人公のマイク、めちゃくちゃカッコいい!
本来大学生の年齢にしては、ちょっと老けているのでは?と思わなくもないけど、無精ひげのせいで老けていたかも。
笑わない、寡黙な少年(青年か)。
影があって、ロングコートが似合っていて、彼を見ているだけで、「ご馳走様♪」と思った。
久しぶりにときめいた!

でも、話の内容はまったく面白くない。
過剰な、饒舌すぎるナレーション(キーファー・サザーランドのナレーションだった)はうっとおしいし、サスペンスと銘打っていたけど全然そんなことなくて、ただ、馬鹿騒ぎする少年達、ヤクがほしくて身を持ち崩す少女や、ヤクのために命を捨てる若者たちの姿を追っただけ。
だいたい、お母さんが死んだからといって、なぜヤクの売人に??
唐突にもほどがある。。。まぁ彼なりに理由があり、それはラストに判明するんだけど。
「依頼人」「ヴェロニカ・ゲリン」「オペラ座の怪人」などなどのジョエル・シュマッカー監督作品のサスペンスと思って期待すると、きっとガッカリするんじゃないかと思う。

でも!!
・・・というわけで、私は全編とっても楽しみました。眼福〜〜(*^_^*)

ただ、最後にカノジョとのやりとりがガッカリしたなー。男の美学がない。。ま、この期に及んでそんなことどうでもいいけど。


で、そのマイクを演じたのは、チェイス・クロフォード(Christopher Chace Crawford)と言う男子。
↓写真は、このDVDのジャケット写真で、この顔に一目ぼれしてこの作品をレンタルしたのです!(笑)
アジョシ ★★★★★
こんなに夢中になれた映画が今まであっただろうか?
こんなにカッコいい主人公を見たことがあっただろうか?
なんといっても主演のウォンビンのすばらしさに尽きる。
どんなハリウッドのスターたちも、この映画のウォンビンのカッコよさにはかなわない。

その彼をここまで、これ以上ないぐらい、最大限にカッコよく表現した製作側の手腕の見事さ。
両者のコラボレーションはまるで奇跡のようだと思う。
ブラヴォー!!!!
なんという作品だろう。
生涯忘れられない名作、歴史に残る作品だと、私は思いました。
これは、ウォンビンだったからこそ、ウォンビン以外の役者では考えられない。
ウォンビンあっての映画です。


テシク(ウォンビン)は小汚いアパートの一室で質屋を営んでいる。
隣に住む小学校2年生のソミは、麻薬中毒であるダンサーの母と二人暮らしで、十分な世話を受けていない。
そんなソミは無愛想で無口なテシクになぜか懐いている。
邪険に扱いながらも、ソミを気にかけているテシク。
でも、素直に可愛がることができず、ソミを傷つけてしまうことも・・・・。
そのとき、ソミの母親が麻薬売買の現場から麻薬を持ち逃げし、マフィアにつかまってしまう。
ソミも一緒に連れ去られてしまう。
ソミの母親は、盗んだ麻薬をテシクの質草の中に隠していたために、テシクも巻き込まれてしまう。
質屋にマフィアが入り込んできたとき、テシクは尋常じゃない強さでやっつけてしまう。
テシクは何者なのか、そして彼は二人を救えるのだろうか。


平たく言えば、男が少女を命がけで救い出そうとする物語だ。

突っ込みどころは随所にある。
あるんだけど、そんなこと関係ない!!と思う・・というか、突っ込んでいる暇もないぐらいに、スピーディーな展開とキレのいいアクションが展開されて魅せられる。そしてなによりも、テシク=ウォンビンのカッコよさに!
テシクの過去が徐々に明らかになり、なぜこんな、血のつながりもない赤の他人の、隣の子というだけのソミのために一生懸命になるのかが分かってくる。そして、なぜこんなに闇い目をしているのか、寡黙なのか、笑わないのか・・・。なぜこんなにも実践に強いのかも。
その背景と孤独感がいっそうテシクのスタイルを際立たせる。
心憎いまでに、テシクがカッコいい。
テシクが着ている黒のスーツ。そのスーツ姿だけでもカッコいい。
じっと立っているだけの姿がすでにカッコいいのだけど、そのジャケットのすそを翻してのアクションは悶絶するほどカッコいい。素手にしろ、ナイフにしろ、拳銃にしろ、闘っている姿は当然ながら、走る姿も飛び降りる姿も何もかも何もかも、どんなときもカッコいい・・・。カッコいいを連発しているけど、本当に「カッコいい!!」としか言えないのだ!
人を殺すシーンでさえ、冷徹で1ミリたりとも動じない表情がたまらない。

強くてカッコいいだけじゃない。
時折見せる切なくて寂しそうな表情が、またなんともたまらない!
たまにしゃべる低目の声がたまらない・・!
そのせりふもたまらない!
苦しみに耐えている悶絶の顔もたまらない・・!!!
ほんの少しの微笑みもたまらない・・!!

とにもかくにも、最初から最後までカッコいいテシク=ウォンビン。
彼のカッコよさとストーリーの展開の両方に釘付けだった。
あまりに一生懸命見たので、最後にはお腹が痛くなってしまった私(比喩じゃなく本当に痛かった!)。


ソミももちろん、印象的なのだけど、ほかにも、悪役のマンソク兄が本当に「ワル」って感じで、私が大好きな「心置きなく憎める悪者」だったし、そのボディガードはまたイケメンだし(タイの人で、モデル上がりだそう。この人も八頭身以上のスタイルのよさ!カッコよかった!)。
そしてマンソク弟もある種のイケメンだったし、刑事のチーム長もカッコいい。イケメンってことはないけど、しぐさや存在感がカッコよかった。
誰もウォンビンにはかなわないんだけど、イケメン祭りみたいな映画で、眼福であった。


眼福だけではなくもちろん、ラストの感動は言葉もない。
強い男同士の一騎打ち、容赦ない制裁・・・そのあとに待つものは・・・・。
泣けて泣けてたまらなかった!

ほんとうにすばらしい映画だった。
すばらしすぎて言葉もない。



ブラザーフッド ★★★★
すごく泣けた。同じ民族でここまで徹底的に闘うなんて、日本人には想像が及ばない。(戦国時代など昔にはあったのか・・・)とにもかくにも弟を思う兄の姿に感動。あまりにも切なくて悲しい話だった。少し甘みが混じってると思うけどそこがまたいいのです。ウォンビンがとても良かった・・・。ただ「JSA」には及ばなかったかな。
マイ・ブラザー(韓) ★★★★
どこかで「コミカルでハートウォーミングな作品」みたいな紹介がされていたので、そのつもりで見ましたが、結構渋辛い後味の映画なんですね。意表を突かれて泣いてしまいました。

二人の兄弟の成長を描いた物語です。
しかし、その兄は先天性の口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)だった。
父親は早くに死んだので、母は二人の息子を女手ひとつで育て上げ、そのうえ兄ソンヒョンの手術費用を捻出するために冷酷な「金貸し業」をしている。1歳違いの弟のジョンヒョンは元気だったので、母親は障害のある兄にかかりきり。
弟のジョンヒョンは有り余る元気をもてあますように、高校のころはいっぱしの喧嘩番長。
反対に、ソンヒョンはおとなしく内気なままだったが、学業が優秀で学校一の秀才だった。
二人は同じ他校の美少女、ミリョンに恋をした。
彼女が文芸部だったので、交流があると言う自校の文芸部に入ったジョンヒョン。
兄の詩をしっけいして披露し、みごとミリョンの気持ちをつかんだのだ。
それを知りショックを受けるソンヒョン・・・。
だけど、逆に兄のその気持ちを知ったジョンヒョンは・・・・。


この、ミリョンの詩、「アスピリン」って言うのが「ギャグ?」って思うような出来栄えだったんだけど、あれって上手いんだろうか??マリー・ローランサンの「鎮痛剤」に影響を受けて書いたと思われ・・・(笑)。あの下手な詩でも心を奪われるジョンヒョンに「恋は盲目」を見たのでした(笑)。
逆に、ソンヒョンの作った「四葉のクローバー」はすごく良かった。「三つ葉でもいいじゃないか、誰にも見つけられなくても僕が見つけて、そして4枚目の葉になるよ」みたいな詩だったと思うけど、胸に響く詩だったなぁ。

さて、すごく切ない話だったんだけど、一番切ないのは母親が兄ばっかり溺愛して、弟をないがしろにしていると言うこと。
後に母親は「ソンヒョンを息子、ジョンヒョンを夫のように考えていた」と言ったけど、でも幼い息子にはやっぱり同じだけ・・すくなくとも、弟が同じに感じられるだけの愛情をあげてほしかった。
ジョンヒョンはかなりそのせいで性格がねじけてしまっている。
兄を大事に思っていても、素直に気持ちを表せないのだ。
いつもいつも反抗したり嫌な態度をとったり、傷つけたりして、自分でも「しまった」と後悔することもしばしば。
母親がちゃんとジョンヒョンを優しく受け止めないことで、このねじけた性格がのちのち、悲しい事件へとつながっていくのだ。
それでも、家族がお互いをちゃんと心の中で思いあっていると言うのが、要所要所で感じられて、そこは胸が温かくなったし良い場面が多い。
兄弟は、弟の反抗で仲たがいが多いけど、仲直りもちゃんとして・・そういう場面がとてもよかった。なんとなくジンワリと涙があふれてくるような場面だった。二人で藤棚の上に登り寝転ぶシーン、友達の屋台でお酒を酌み交わすシーン・・ぐっと来た。「おれはお前に申し訳なかった」と静かに言う兄。その気持ちを思うと泣けてきた。ジョンヒョンも今までのわだかまりが解けたのだろう・・・すごく優しく晴れやかな笑顔だった。
許しあう・・・美しい場面。
静かな感動があった。


以下ネタばれ含みます ご注意願います


あの結末は、ジョンヒョンの無鉄砲なやけっぱちが招いたとも言える。
あの親子にあんな仕打ちをしなければ・・・・。
これはすごい悲劇的な結末だ。
ドゥシクがしたことは結果的に自分が一番大好きな友達のソンヒョンを殺してしまった・・。
本来の目的であるジョンヒョンが死んでいても、それは悲劇に違いないけど、それにしても苦しむ人間が多すぎる結末で、呆然としてしまった。まさかこんな事態になるとは・・・。私もショックだった。

ソンヒョンの死を嘆く母とジョンヒョン、そこへ花束が届く。
ジョンヒョンが手配していた母の誕生日プレゼント。
その手紙に・・・号泣!
母親への感謝の気持ちと
「母親の愛情を独り占めしてたけど、次はジョンヒョンに優しくして。今となりにいるのはジョンヒョンだから。」みたいな。

カメラに収めた母親とソンヒョンの笑顔。
兄との思い出の藤棚の上で、天の兄に向かって「口ごもりなんていってごめん。悪いことした」と謝るシーンも泣けた。
謝りたいのに謝れないという辛さ。
近しい人間であればあるほど、その距離に甘えてひとは相手を傷つけてしまう。
近いから「何を言っても許される」とか「いつでも謝ることができる」と思っていたら、いつの間にか相手はいない。
お母さんにだって言えることで、きっとジョンヒョンに甘えがあった。
元気で障害もない美しい男の子、だからちょっとぐらい厳しくしたほうが良いんだとかなんとか。
でも二人きりの家族になったので、仲良く暮らしてほしいなと切に思う。

兄のように世界を愛したい・・・と未来に目を向けるジョンヒョンの姿がさわやかで清々しかった。



と言うことで、ビンくんフェアで見たのですが、意外にも(と言うのは語弊があるけど)ものすごく感動しました。
大体こんなストーリーとは知らなかったしね〜。なみだなみだでした。
ビンくんは若くてやんちゃ坊主って言う感じで、でも、笑顔が可愛くて。時々すねた瞳が切なくて。
あ〜やっぱり素敵なビンくんでした〜(*^_^*)


ガン&トークス ★★★★
冷静なリーダーのサンヨン、爆発物専門のジョンウ、スナイパーのジェヨン、サンヨンの弟でコンピュータに詳しいハヨン、4人は殺し屋。依頼されればどんな殺人も厭わず、冷徹に完遂する。
・・・はずなんですが・・・・
すごくとぼけた殺し屋たちで、外でしっかり仕事してても家の中ではいたって普通!
みんな美人キャスターのオ・サンヨンが大好きだったり(ニュースの内容も聞かずに毎朝見とれる)料理が下手で文句を言ったり言われたり、あげくに殺しの対象に恋をしてしまったり、・・・。
それがなんだか笑えるんです。
冒頭では一件、とってもカッコよく仕事を決めるんだけど、あとはなんか・・とぼけてばっかり(笑)。
キャラが立ってるとはこういうことを言うんでしょう。
4人が4人ともすっごく印象的!!
4人ともカッコいいけど、やっぱり一番上のサンヨンなんか強烈なキャラですよね〜!
4人だけじゃなく、警察のチョ検事もなんか面白い。
彼と妊婦のやり取りとか、妊婦に頼まれてその夫に「お願い」に行くところとか・・・。
チョ検事にマークされつつも、そんな4人は、オペラ座での殺人依頼を受けてる。
難しい仕事だが、4人はやらねばならない。
なぜなら、その依頼人は・・・・。
誰に依頼されたのか、メンバーたちに告白するサンヨンがまたおかしいし、メンバーたちは最初尻込みしてたのが、依頼人が誰かを聞いて俄然やる気になるまたおかしい!笑ったなぁ。
そのあとのハラハラの盛り上がり、BGMもカッコいいし、最高にジョエンがカッコよかったわ(笑)
そして、エンディングでは、またまたハヨンの可愛さよ(*^_^*)

「殺し屋」・・・それは、映画や小説など、フィクションの中でだけ許される職業。
「この人は本当に殺されるような悪いことをしたのか」などと考えてしまうと、映画を楽しめない。
あんまり深く考えずに、楽しみたい映画であります。



ところで、特筆事項は、ジョエンを演じたチョン・ジョエン。
私は「黒く濁る村」と「シルミド」しか見てないんですが(しかも「シルミド」は途中まで)、この映画ではあまりにもカッコいいのでびっくりしてしまった!!!
イケメンだったんですね!??みたいな。。。

目には目、歯には歯 ★★★★
【STORY】

現金輸送車が意外な手口で強奪された。現場に現れた警察官が偽者で、証拠品押収として車ごと浚って行ったのだ。
名前を騙られたのはペク刑事。
今まさに辞表を出そうとしたところ、その知らせを聞き辞表を撤回。事件を担当する。
奪われた現金輸送車は、ペク刑事の宿敵とも言える、キム・ヒョンテのものだった。
そして間をおかず、同じキム・ヒョンテの金塊が盗まれる。
犯人は・・・。
その背後にある意外な真相とは・・・。

【感想】ネタばれあります。ご注意。

まず、ストーリーが面白い!
警察には犯人が分からず、でも、一歩一歩犯人に近づいていく緊迫感。
犯人はその警察の手から逃れられるのかという、攻防戦。
でも、犯人側、余裕なんですよね。
主犯のアン・ヒョンミンが、めちゃくちゃカッコいいんです。
渋い!
今は私ウォンビンさん一色ですけど、つぎに追いかけるとしたらこの主演のチャ・スンウォンだと思うな。
モデル上がりで身長が高くて足が長くスタイルが良いし、ほんと、渋くて良い男です。
ちょっと高階良子さんの描くマンガの男性に似てるんですよね!(笑)
今までには「シークレット」と「戦火の中へ」しか見たことが無いので、今後他の作品も見てみたいです。
で、単に、冷酷な犯罪者なのかと言うとそうじゃなく、そこに至るまでの「理由」がちゃんとあるのです。
それが泣かせる話で・・・。
しかも、仲間同士の連帯や友情がまた泣かせる。
こないだ読んだ「ジェノサイド」(高野和明著)の中に、韓国学生が出てきて「韓国人には『情』と言う感情や結びつきがある」みたいなことを言ってました。この「情」は「ジョン」と呼び、日本人同士の「情」とは違うものだと。
「情」を知る人間にしかそれは分からないものだと・・・。
韓国映画を見てて、なんとなく、日本人では理解できないそういう結びつきがあるのかな?と感じ、色々腑に落ちた気がしました。
この映画も「情」と言うものがあるのだとすれば、危険を冒して先輩を助けようとするヒョンミン・・また、そのヒョンミンに対して仲間たちが起こした行動、そしてペク刑事・・。すべてが腑に落ちるのです。
私はラストも大好き。
ペク刑事に送られてきた封筒の中身、そして高笑いのペク刑事。その背景に聞こえた轟音・・・。
あのブロマイドはどうかと思うけどね(笑)

イップ・マン 序章&葉問 ★★★★☆
前から見たいと思っていたこの作品、ウォンビン中毒の合間を縫ってやっと、見ました!
いや〜〜面白かった!カッコよかった!!!燃えた!!(萌えた・・じゃなくて)

イップ・マン(葉問)は、詠春拳を使う武術家。
1935年当時、武術が盛んで多くの武道場が存在する佛山でも随一の強さを誇り、彼を知らぬものはない。
彼の元を訪れる挑戦者や、北の山賊を相手にも、決して動じず熱くならずに淡々と誇示することもなく、強さで相手をねじ伏せる。そこには決して傲慢さも尊大さもなく、どんな相手にも敬意を払う大人物葉問の姿があった。
しかし、1937年盧溝橋事件を発端に日中戦争が勃発。葉問の家も日本軍に取られてしまい、町全体は人口も産業も激減、死の町のようになってしまう。
葉問は家族を養うために、土方仕事をやることに・・・。そこでかつての知人のリンや、警察官が日本軍の通訳として働いているのに出会う。リンは元警官の募集で、日本軍の空手の試合に借り出されていくのだった。
しかし、葉問の不安が的中、リンはその後姿を見せない。それを知った葉問は・・・。


ともかくすごいのは、カンフーアクション。
めちゃくちゃカッコいいです。
木人椿という木で出来た(一見カバン掛けのような・・違)カンフー版のサンドバッグと言うかパンチングボールと言うか、一人練習用のアイテムがあって、初めて見たんだけど、それを黙々と打ってる姿がすでにカッコいい。すごく難しそうですが、素早い動作で洗練されている。
戦うシーンも何度もあるけど、ともかく美しい!
カンフーがカッコいいのは、強さもあるけど、何と言っても型の美しさ。
カンフー同士の対決は刺すような強さ激しさの中に優雅な美しさがあり、魅了されます。
そして、強いだけが彼の魅力じゃない。
葉問はすごく静かで優雅な貴族と言う感じ。
いかめしくもいかつくもなく、線も細くて小柄。
しかし、懐は深く大きく、心の温かい人物で、人望もあるし家族や友達思い。
どんなときも声を荒げたりカッとなったりしない。どんなピンチでもあわてず騒がずひょうひょうとしてます。
真に強い男とはこうあるものだ・・というのをまざまざと見せ付けられた気がします。
葉問は常に相手を尊重しているのが分かる。余裕なんですよね。余裕のある男はカッコ良いです。いっぱいいっぱいキチキチの男とは違う。(それが悪いと言うのではなく)
そんな葉問が、思わず取り乱したり怒りをあらわにしたりする場面があって、それが、友が日本軍に殺されたときや、妻子が日本軍人に手を掛けられそうになったりとか、あるいは朋友が死に至らしめられたりしたとき。
リンが死に、その形見の「鉄の箱」をリンの弟に渡すシーンなどは、とても感動的。
「序章」では、日本軍の将校である三浦の空手との一騎打ちがクライマックス。
日本軍のここでの描かれ方は、われわれ日本人が見るとかなり辛いです。
でも、こういう風に描かれても仕方がないんだろうなと思う。
実際のところ、当時の日本軍みたいなのがあったら、いまの日本の国民の敵でもあるとおもう。
三浦は格闘マニアであり、武術や武道家への敬意が感じられて決してただの「悪人」じゃない。
でも、軍としてはやっぱり、許せない存在だったと思う。
勧善懲悪で言うと完璧に日本は「悪」なのね・・・。
しかし、葉問が勝利して観衆が歓喜するシーンは感動的だった。
見るものが日本人であっても、やっぱり日本は「敵」だわさ。
最後は肩を撃たれてしまうけど、香港に逃れて、次の「葉問」へと続く・・・・・。

のだけど、のっけからショッキングなシーン。
友達である綿花工場のチョウが頭を撃たれている。
彼もまた香港で記憶を錯乱させながらも、路上生活をしている。
支える息子に葉問は言う「これからは私も一緒に彼の面倒を見る」と・・・。
自分も極貧生活なんですよ。でも、決して友人を見捨てない。やっぱりどこまでも温かく大きな男、葉問。
さて香港での生活は、そのように極貧生活。
弟子を取り、道場を開き生活の糧にしようとするも、弟子が一向に集まらない。
でも、そんな葉問のところにやっと現れた一番弟子レオン、その仲間たちが道場を盛り立てていく。
のですが、あるとき、ほかの道場の門下生と乱闘騒ぎを起こしてしまう。
それが魚市場での大乱闘になり、そこにはホンという道場主たちの親分的存在の武道家がいる(サモハンキンポー)。
彼があたりを取り仕切り、「われわれ師匠たちと戦い、線香が燃え尽きるまで負けずにいられたら、師匠として認める」と言う。
このホンとの確執、そして、イギリス人警官の横暴などを背景に、物語は、イギリス人ボクサーとホン、葉問との戦いへ・・・。

うーん、
ボクサーってあんなに強いもの??
と言うのがどうしても頭にあって・・。
10人相手にしても負けない葉問が、たったひとりのボクサー相手にあそこまで苦戦するっていうのが・・納得いかないわ〜〜。だいたい、「リーサルウォポン4」や「エクスペンダブルズ」のジェット・リーがあんなの相手に負けるわけない!みたいな感じと同じで、どう見ても葉問のほうが強く、瞬殺だろう!!と思うのです。
サモハンキンポーにしても、あんな負け方はないわ〜。絶対に勝つよ。
・・・・・と思うんだけど、そこは映画の盛り上がりのためにぐっと飲み込む。。。。。
まぁ実際、あのボクサーはすっごく図抜けて強いように描いてあったけどね。
きっとイギリス国内でも無敵無敗の絶対王者なんだろうね。
世界でもキングなんだろうね。
と、自らを納得させる(しつこい)。
強さと言うよりも、その精神がすでに「悪」だから、まぁいいのです。
憎憎しい敵でありました。
最初は敵だったけども、今では「友」になったホンの仇うち、誇りを失うなと言うメッセージ。
やられそうになればなるほど、負けるな!立て!立つんだ、イップマン!!と燃えました。
魚市場での格闘シーン、各師匠たちとのテーブルの上での格闘シーンも圧巻。
弟子を思う気持ち、チョウを思う気持ち、もちろん家族を思う気持ち、何もかもが男らしい。
男の中の男、それが葉問。。
最後の挨拶は感動で泣けてきました。
身分や立場の違いを超えてお互いを尊重しあうことが出来るのだ・・・という。
その精神、すばらしいです。

ブルース・リーの師匠ということで、子どものブルースが葉問をたずねるシーンがあるのですが、胸が熱くなりました。
葉問の評伝とかないのかな。あればまた読んでも見たい。


ドニー・イエン・・・実は初めて見ました。
1963年生まれ・・・・私と同じトシです。若いな〜〜!!!
孫文の義士団 ★★
【STORY】
1905年、香港では革命のリーダー孫文が、同士との密談のためにやってくると言う情報が流れる。
西太后は「孫文を殺せ」と命じ、暗殺団を送る。
革命に賛同する運動家たちは、なんとしても孫文と同志たちの密談を成功させようと、孫文の義士団を結成する。


【感想】
例によって、義務教育の教科書では「1911年・孫文をリーダーとした辛亥革命が起きる」という一言ぐらいしか習ってないと思う。その実、1911年に辛亥革命が「成立」するまで、何年もの年月があり、各地で何度も蜂起が起きたということを、初めて知りました。
中国の戦闘ものって、本当に惜しげもなく人の命が、塵芥のように奪われてしまうと感じることが多い。
その莫大な人口で、どの映画にもビックリするぐらいの人物が兵士として登場する。
中国のその壮大さはいつ見ても圧倒されるのです。
この映画も、本当に沢山の人の命が塵芥のように奪われた。
孫文を守るために・・・・。
孫文と言う人物にはきっと、それだけの価値があったかもしれない。
革命が成立がするには、それなりの犠牲が必要だったのだろうと言うこともわかる。
でも、その「死に方」「殺され方」があまりにも残酷!!
私は自慢じゃないけど、残酷映画も大好きで、スプラッタも喜んで見るし、グロいシーンもドンと来い!な人間。
だけど、この映画の残酷さはちょっと受け付けなかった。
「味方」がこんな風に殺されてしまうのは見てて辛すぎる。
(敵あるいは悪人だったら良いのか・・と言われて「はいそうです」と言ってしまうそうだけど)
物語としては、こういうこと本当にあったのか気になる。
わらわらと沸いて出てくるような絶対多数の暗殺者たちに対して、守りがあまりにも儚い。
あっちがそこまでの手練を用意しているのなら、こっちもそれ相応の準備をしたら良いのに。
だいたい、剥き身同然の人力車で・・・そして、上のほうから数限りないボウガンなどの飛び道具で狙われて、無事でいられるはずがない!だからそのあたり、非現実過ぎて萎えてしまった。
味方でまず最初に残酷に殺されるのが、臭豆腐の大男。
あんなにも無残な殺され方を見せる意味は・・・分かる気がするけど、正視に耐えなかったな〜。
男と男の闘い・・みたいなのも中には描かれるけど、なんだろう・・・違う気がする。
この物語に、ああいう残酷さやアクションは要らないんじゃないの?
次元が違うんじゃないの?
そんな風に違和感しか残らなかった。
最後の酷さも、ストーリー的には「あり」なんだと思う、むしろ必要なんだろうと思う。
でも、個人的には辛さしか心に残らなかった。

どうも、孫文のなしえた辛亥革命と言う大きな出来事と、この残酷なエンタメ的アクションと、バランスが自分の中でうまく取れてなかったように感じた。

「イップ・マン」つながりで、ドニー・イェンを見たかったんだけど・・・・。

導火線FLASH POINT ★★★
またまた、ドニー・イェンつながりで「導火線 FLASH POINT」を見ました。
う〜〜ん、何度見ても「若い!!」と、ビックリします。
肉体も若いけど、物腰や動作、一挙一動若いですね〜〜
・・・って、同じ年でありながらこっちがトシヨリ臭すぎるというのもあるかもしれないけど・・(^_^;)

【STORY】
内容(「Oricon」データベースより)
香港の鬼才ウィルソン・イップ×ドニー・イエンで贈る壮絶バトルアクション。中国に返還される直前の香港。正義感の強いマー刑事は悪党を憎むあまり毎回犯人に瀕死の重傷を負わせてしまうため、署内では問題児扱い。そんな彼が今追っているのは、ベトナム人3兄弟アーチャー、トニー、タイガー率いる犯罪組織。彼らの元にはウィルソン刑事が用心棒になりすまして潜入していたが、次兄トニーに正体を見破られてしまう…。

【感想】
ひたすら、アクション、バトルを楽しむ映画と思う。
終盤は、これでもか!!と言うほど、闘いのシーンが続いて、そういうのが好きな人には見応えあるだろうけど、それほどでもない私はいささか食傷。イップマンみたいな洗練されたカンフーならもっと見たかったと思うけど、総合格闘技系のバトルだったので、もうちょっと短くてもよかったかなぁと思ってしまった。でもやっぱり「すごっ!!!」と、食い入るように見た。惚れ惚れするようなアクションは本当に見応えがある!近年ではジェット・リー(リー・リンチェイって言うべき?)以来の驚きでした。これは知らなくて損してました。
香港の俳優さん、もっと勉強しなくてはね(笑)

マネーボール ★★★★
【STORY】
アメリカのメジャーリーグ。
その中でいちばん貧乏な球団、アスレチックス。
ビリー(ブラッド・ピット)はその球団のGMである。
2001年のシーズン終了当時、アスレチックスは地区優勝を経て最終の優勝を逃してしまう。
それでも2001年の成績がよかったために、活躍した主軸選手たちは各球団の引き抜きにあい、アスレチックスを去ってしまう。
主軸選手のいない2002年、どう乗り切るのか。
年取ったフロントたちの御託を並べたような議論を蹴飛ばして、ビリーは、イェール大学経済学部卒業のピーターをブレインとして、画期的なマネーボール理論を実践していく。
それは、大金を必要とする大物選手ではなく、抜けた大物選手1人の穴を3人で埋めるというもの。
1 攻めるな!・・・ホームランはいらない
2 振るな!・・・フォアボールを選べ!
3 リスクを冒すな!・・・アウトの危険性がある盗塁、バントは禁止
などなど、野球界の常識を覆すものだった。
敵がバントしたら迷わず1塁に送球せよ。アウトを一つ儲けてありがとう!と言う調子。
最初は監督との意思疎通もままならず、思うように選手を起用できなくて、試合も負けが続いてたのだが、やがてマネーボール理論は実を結び始める・・・。

【感想】
やっぱり実話系のスポーツ映画は良いなぁ〜〜!!
心に深く染み込むような感動があった。
シーズン序盤、ボロボロに低迷しているチームが、やがてはリーグトップに上り詰める。
(ビーンの理論でやると、フォアボールで出塁、スチールなし・・では、地味な試合になるだろう・・だから、作品中はあんまり試合の様子を見せない。そこが今までの野球映画と違う点。)
最初から分かっている展開だけれど、そこに、ビリー・ビーンという男の生き方が描かれていたからかもしれない。
自分が「これ!」と信じたものを貫く。揺るがない。
時には選手に、同僚に、冷酷になっても。
心に残るシーンのひとつが、シーズン途中でも、選手にクビを言い渡すシーン。
GMとして、チームのことを考えると、そうせざるを得ない・・何も私利私欲でやってるわけじゃない。
それでも辛い仕事だ。ビーンはさらっと何気なく通告するんだけど、それでもその辛さが伝わり見ていて胃が痛くなりそうだった。その前に「選手とは打ち解けた付き合いはしない」とピーターに言うビーン。理由は「クビにする時辛いから」
また、選手もそれを良く分かっていて両者の付き合いはあっさりしたものだけど、それでもやっぱり嫌な仕事・・・。
20勝がかかった試合、なぜビーンが試合を球場で見ないのか、分かってくる。
本当にこんなことがあったのか、と言う劇的な試合で、これまたビーンにしたら胃が痛くなることだろう。
事実は小説よりも奇なりを地で行く試合内容で、球場の観衆もさぞかしハラハラしたに違いない。
選手には憎まれ、フロントからも嫌われ、負ければファンからも憎まれ・・・本当に孤独で辛い仕事だと思う。
過去のビリーの物語が挿入されるけど、これも日本の球界でもあることだろうなぁ。
おいしいエサに釣られて将来を見誤る。お母さんは「少しでも迷いがあったら大学へ・・」と言う。親心だけど、ここでプロになるのが親孝行・・と子どももまた思うんだろうな。
人生は一度きり。やり直しは利かない。少なくともそういう人生は確かにあるよね。
離婚した妻のところにいる娘が、(あんまり可愛くないんだけど・・)声が綺麗で歌もギターも上手!
そしてビリーに優しい。(別れた夫や父親に冷たい妻や娘をよく見かけるけど、この妻と娘は違う。)
娘が父親に歌う歌が、すごく胸に響いた。父親の心境をずばり言い当てているような、それを応援するような・・・いい歌だったなぁ。私がビリーでも泣いてしまうと思う!
ビリーは今でも現役でGMを続けているそうですね。今はなかなか勝てないんだとか。ほかのチームも同じような戦略になってきているかららしいです。でも、チームに残り続ける選択をしたビリーが、すごくいいと思う。ひょっとして馬鹿なことをした。間違った・・のかもしれない。でも、そういう選択をするビリーだからこそ、ドラマティックな感動を与えてくれたんだと思う。
原作本も読んで見たいと思います。
ブラピ、しみじみと胸に響くビリーの半生を演じた。
今までで一番の作品と思う。 (全作見ているわけじゃないけど)

★★★★☆

こつこつ野球って言う感じで、ちょっと落合のオレ流を思い出した。
あのひとも「面白くない試合展開」とか批判されることが多かったようだし。
でも落合さんはバントするけどね。
要するに勝てば良いんだって言うところが似てるように感じました。
でも、いくらフォアボールで出塁しても、結局打力がなくては勝てないんだからね・・・。
コレだけ勝ったと言う事は、それなりに主軸が打ったんじゃないのかな?


余談だけど、一番最初にブラッドピットが登場するシーン、ちょっと逆光気味で。
あのショット、一瞬「レッドフォード?」と思った。
年を取ってますますロバート・レッドフォードに似てきた!と思いました。
レッドフォードも「ナチュラル」って、野球映画があったよね。
あれも感動作品だった記憶が。また見てみたくなったなー。


かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート ★★★
ドニー・イェン主演ってことで観ました。
最近「イップ・マン 序章・葉問」と「孫文の義士団」「導火線FLASH POINT」と観て、こちらにたどり着いたのですが・・・。
ファンの皆様には大変申し訳ないんだけど、なんせドニー・イェンが気持ち悪い。
長髪はまだ良いけど、あの前髪が!似合わないことこの上ない!
(言っちゃ悪いけど、ラブロマンスもあんまり似合わないような気がしました・・)
競演のふたり、ニコラス・ツェーとショーン・ユーは長ったらしい前髪も結構似合ってて、(私は短髪のが好みだけど)やっぱりロン毛が似合うのは、イケメン限定だなぁと思ってしまった・・・・ドニーさんのファンのかた、本当にごめんなさい。。。
ドニーさんを最初に見たのが「イップ・マン」だから、あの洗練されたアクションと、大人物の風格と気品、そこからみたら、どのアクションもすごい事はすごいけど、それはわかるんだけど・・・やっぱり、どうしても「イップ・マン」のほうがよかったなーと思わずにいられません。
でも、それでもやっぱりアクションは最高!すごい!そこは見応えがありました。
・・・前髪がなかったらなぁ。
いつ鏡の前でバリカン持って、自分の髪を軍隊風刈り上げにするのか・・と待っていたんだけど(笑)。
いやはや、ほんと、ドニーさんのファンのかた、怒らないでくださいね(^_^;)。

【STORY】
ドラゴンとタイガーと言う兄弟は武道場「龍虎門」の異母兄弟。
幼いころに生き別れ、ドラゴンは生母と家を出て、その生母が死んだためにマフィアのボス、マーカンに育てられる。
二人は大人になったあるとき偶然出会うが、そのときは、相容れぬ立場だった。
しかし、香港を牛耳るもうひとつのマフィア「羅刹門」が勢力を強め、マー・カンは引退する決意をしたが、やがて「羅刹門」のボス、シブミの放った刺客に殺されてしまう。
シブミはやがて龍虎門にもやってきて、師匠を殺し、タイガーも瀕死の重症に。。。
ドラゴン・タイガー、そして新しく入門したばかりのターボを加え、シブミに復讐する。

ブルーバレンタイン ★★★
感想
猿の惑星:創世記(ジェネシス)  ★★★
なんといっても見所はCGのすごさ。一匹たりとも本物の動物が出てないらしい。。すごい。昔の「猿の惑星」から見たら宇宙的な進化と思う。でも、昔の映画を見たときほどの衝撃やワクワク感はなかったような気がする。オリジナルは5作品がループするようなつくりになってる(ですよね?)が、今回のはここへ戻ってくるの??マルフォイがマルフォイ以上にイヤなやつで・・・フェルトンくんはそれでいいのか?気の毒な気がした。。
ワイルド・スピードMEGA MAX ★★★
派手!!!その一言に尽きる気がする。細かいことは気にせずにダイナミックに楽しむ映画。金庫は面白かったなー。。。
ボビー・フィッシャーを探して
一番印象に残っているシーンは、母親が敢然と「誰であれ私の息子を傷つけることは許さない」と言い放つシーン。大人は自分のほうが正しいと思って子どもを傷つけてしまう、傲慢な部分がある。その傲慢さにかなりムカついた。あと、公園のローレンス・フィッシュバーンが好きだったな。役者さんたちが若くてビックリしたけど、ベン・キングズレーだけは、今と比べて若い!とは言い難かった様な気がする・・・。
生き残るための3つの取引
冒頭の事件はどうなったんだ〜〜!!と言いたくなるような展開ですが、まずまず面白かったものの、誰にも感情移入できずビミョーでした。あの人物を正義の人と思い込んでみてたのになぁ・・・。いかにも硬派な正義の味方みたいだったからさ。「なんだぁ〜・・」ってなったよ。
ジェイル・ブレーカー ★★★
ばかばかしさもここまで来ると面白い・・・の例的な作品。コミカルでかっこ悪い(カッコよくない)チャン・スンウォンを観たのは初めてで、この人こんな感じだったんだなぁとビックリ
アンノウン ★★★★
結構面白かったですよ?「96時間」を伏線としてのアクション映画。なんで?と思う部分があとで納得できるようになっていた。なるほどーって感じ。
ベストセラー ★★
感想
ミッションインポッシブル ゴーストプロトコル ★★★★
感想
タイトル
★★
感想
タイトル ★★★☆
感想